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本作は今泉とマンガ家の
コロナ禍の影響により、2020年5月の封切りを延期していた本作。若葉は「1年の間に女優の皆さんがすごく活躍されていて。この映画を知らなかった人たちが知る機会もたくさん増えた。今は1年延期してもよかったと思ってます」と挨拶する。
穂志は本作を「新手のヨガ、デトックス」と表現。「コロナ禍でストレスがいっぱいたまって視野も狭くなって、感じられるものも感じられなくなってしまう。この日常の連続130分を観たあと、私はすごくほぐされて。映画館を出たあと、街の匂いとか色とかを感じられると思います。今、この世の中に出せてとってもよかったです」と公開を喜ぶ。中田は本作の魅力を「日常が恋しくなる。ほっこりすると同時にあの日々が早く戻ってきてほしいと思う映画。この映画を観た皆さんの日常が早く戻ってほしいです」と語った。
本作で映画初主演を果たした若葉。劇中ではリアクションの芝居が多く、今泉は「現場でも気負うことなく真ん中にいてくれて、とても助かった。この映画は青が自分から何か行動するというより、わけわからん人たちに巻き込まれていく作品。若い俳優さんも多い中、若葉さんが(芝居を)受けてくれるから演じやすかったという人は多くて。映画の空気を作ってくれました」と感謝を伝える。
これに若葉は「だから僕、ただ佇んでただけなんですよね」と謙遜。本作に演技未経験者も出演していることに触れ、「定石とされる演技のアプローチとは全然違うことをやってくれる。すごく刺激的で、リアクションも新鮮に取れた。その重なりで映画ができあがっていきましたね」と明かす。中でもマンガ家の左近洋一郎(ルノアール兄弟)演じる警官との下りは「10年ぶりぐらいに、本番中に吹き出しそうになった」と話すほど。「『よーい、スタート』がかかってからセリフを言うこともあまり理解してなくて、突然しゃべり出したりする。でも、役者はそうあるべきだなと思います。プロに近付けば近付くほど嘘くさくなっていく職業。いかに何者でもない自分でいられるかをすごく感じた、背筋の伸びるシーンでした」と振り返った。
それぞれの好きなシーンに話が及ぶと、古川は青とイハの長回しでの会話シーンを挙げ「のぞき見している感覚というか。観客とスクリーンの境目がすごくあいまいになる感じがして、すごくムズムズしました」とコメント。同シーンについて萩原も「すごい好き」と深く同意しつつ、「同時に、一生敵わないなという悔しさもすごかったです。(私には)あんなこと絶対やれないから。負けたな……と思いました」とヒロインの1人ならではの悔しさをにじませる。今泉も「自分の手形じゃないですけど、このシーンはほかの人には撮れない時間になったなと思います。しかもほぼ一発撮り。もう(自分にも)撮れない」と思い入れを語った。
「街の上で」は東京・新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開中。
若葉竜也の映画作品
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映画『街の上で』 @machinouede
4月9日で、#街の上で 公開一周年を迎えました🌸
本日もシネマ・デ・アエル(岩手)にて、明日からはシモキタ-エキマエ-シネマ『K2』(東京)にて上映ございます。4月30日からは下北沢トリウッド(東京)にてアンコール上映も決まりました!これからもよろしくお願いいたします。 https://t.co/IXKZm5Uzp4