「Netflix クリエイティブ向け創造支援基金」が設立される。
Netflixは、2018年と2019年にアメリカで製作したオリジナル作品を対象とした調査を行い、126本の長編映画と180本のドラマシリーズにおける多様性の程度を数値化した。「Netflix クリエイティブ向け創造支援基金」はこの調査結果を踏まえて新設されるもので、映像産業に関わる人材の格差や能力のギャップを埋めることが目的。以下に主な調査結果を記載する。
ドラマシリーズでは、監督や脚本家に女性を起用した例が多く業界をリード。長編映画においては有色人種の女性を作品に起用する例が業界平均を上回っている。また映画・ドラマの約4割の作品で起用された主演・共同主演俳優が人種的・民族的マイノリティであり、2018年から2019年の1年の間にも主演・共同主演俳優が人種的・民族的マイノリティである作品は増加した。2年間の製作作品において主演や共同主演、メインキャストに黒人を起用する割合がアメリカ全体の人種構成に近いことも判明している。
一方、すべての人種・民族グループの起用が増加したわけではない。ラテンアメリカ系、中東・北アフリカ系、ネイティブアメリカン・アラスカ先住民、ハワイ先住民に関しては、アメリカ全体の人種構成といまだに大きな差があるという結果に。さらにNetflixは、LGBTQコミュニティや障害を持つ登場人物を作品に反映するべく、引き続き努力が必要だと発表した。
基金は、差別の対象となるコミュニティを支援する団体や組織への投資、世界中の才能ある若手を発掘・トレーニングし就業につなげるためのプログラムを提供することなどに用いられる。Netflixは全世界のあらゆる団体と協力のうえ、今後5年間で1億ドル(約100億円)を投資していく。
Netflixの共同CEO兼最高コンテンツ責任者であるテッド・サランドスは「素晴らしい物語というのは、さまざまなバックグラウンドの人々によって、さまざまな場所で生み出され、さまざまな人々から愛されるものです。 自らの今の取り組みを見つめ直すことで、私たちはNetflixはもとより、業界全体を変えていきたいと願っています」とコメントした。
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Netflixがクリエイティブ向け創造支援基金を設立、今後5年で約100億円投資(コメントあり)
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