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ぜいたくざんまいで堕落した暮らしを送るタケシを主人公とした本作。祖父の娘を探すため、モンゴルでさまざまな出会いや経験を得ていくさまが描かれる。柳楽がタケシに扮し、アムラ・バルジンヤムが旅の相棒となる馬泥棒のアムラ、麿赤兒が祖父・三郎、サヘル・ローズが三郎の秘書を演じた。
日本・モンゴル・フランスの合作である「ターコイズの空の下で」のロケは、モンゴルにて3週間行われた。柳楽は「チーフマネージャーから『数週間後にモンゴル行くのどうですか?』と言われたんです」と振り返り、「合作ということでどういう現場なのかすごく惹かれましたし、監督とも会ったことがなかったのでその演出にも興味が湧きました。現場は本当に最高で、3週間ゲルで生活をしました」と笑顔を見せる。「ねずみがカップ麺を食べてしまったこともありましたが、満天の星空がすごくよかった」とも回想した。
続けて柳楽は「KENTAROさんと会えたのがとても大きなことでした。たくさんアドバイスをしてくれる方です。今あまりしゃべらないのがびっくりするくらい。フランス語や英語のときのほうが話しますよね?」と話を振ると、4カ国語を操るKENTAROは「ハードは日本ですが、ソフトウェアやアップデートは外国なので」と苦笑い。さらに柳楽から「こんな静かな監督は……」とツッコまれると、KENTAROは「いやいや、What's up bro?という感じなんだけど……」と冗談めかせて返答した。
撮影期間中は鏡を見ること、マネージャーと話すことを禁止されていたと明かした柳楽。その理由をKENTAROは「鏡を見ると自分がどういうふうに演技したか意識してしまう。あとマネージャーとしょっちゅう話すと、気持ちが日本に戻っちゃうので」と説明し、とにかくナチュラルなままカメラの前に立ってほしかったと語った。
続いて、オーディションで役を勝ち取ったローズは「最初は、監督がどういうことを考えているのかあまり読めなかったんです」と述べる。「オーディションで監督が相手役をしてくれて、話をしていくうちに、明るくて外国っぽい雰囲気のある人だなと。笑っていながら繊細でガラスのような、本当の自分を隠しているような……ピエロのような人だと思いました」と印象を語った。
また麿との共演を「しびれました」と表現したローズ。「1つひとつ一緒に考えながら、その場の空気を受け止める方。麿さんとのキャッチボールや、ときどき入ってくるかわいらしいアドリブでのやりとりが本当に楽しかったです」と感激した表情を見せる。そんなローズに対しKENTAROは「彼女はピュアで素晴らしい女優。演技というものをよくわかっていることがすごく伝わってきた」とたたえた。
最後に柳楽は「主人公は物質的・経済的な豊かさは持っているんですが、旅や人との出会いによって精神的豊かさの大切さを学びます。僕もその大切さを改めて学びました」としみじみ。「旅もしづらい時期ですが、本作を観て旅行感を味わっていただけたら」とアピールした。
「ターコイズの空の下で」は、2月26日より新宿ピカデリーほか全国で順次ロードショー。
じろさん(じろともトン) @jirotomoton
柳楽優弥が“鏡禁止”の「ターコイズの空の下で」ロケ回想、3週間のゲル生活に充実 - 映画ナタリー
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