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1942年6月5日未明から3日間、日本とアメリカ間で繰り広げられたミッドウェイ海戦を題材とする本作。豊川が海軍大将の山本五十六、浅野が少将の山口多聞、國村隼が中将の南雲忠一を演じた。
オファーを受けた際を振り返り、豊川は「山本五十六はほとんどの日本人が知っている名前で、歴史上の素晴らしい人物でしたから、最初にお話をいただいたときは正直びっくりしました。なぜ僕のところにこんなすごい役が来ちゃったのかと」と当時の率直な気持ちを口にする。役作りについては「偉大な大先輩たちが何人も山本五十六を演じてるので、作品を片っ端から観ました。先輩たちがどのように役に対峙していったのかを観れたことはとてもラッキーでしたね」と語った。
浅野は「立派な方を演じられてとてもうれしかったです。複雑な状況にいて、過酷な戦いの中でも最後まで冷静に生きた人として尊敬しています」と述懐。「多聞さんのお墓参りに行って気持ちを高めました」とも明かした。南雲が下すある判断について、國村は「彼がなぜああいうミスをすることになってしまったのかは興味をそそる部分。彼が実際に取った行動を糸口に、僕の妄想を広げて演じました」と話す。
また、現場でのエピソードを尋ねられた國村。「いろんな作品の中で特殊効果機材を見てきたが、今回初めて『すごいな』というものに出会った」と前置き、戦艦のすぐ脇に爆弾が着弾するシーンに使われた大きな筒について説明を始める。「直径で50~60センチあるものが、3~4本立ってまして。それが水を10m近くぶち上げて、着弾したときの水柱を実際に再現するんですね。CGじゃなく本当の水柱を作って(水を)かぶってるんです。その水柱が痛いこと痛いこと……」と笑いながら話した。
イベントではキャストの
エメリッヒは本作の構想を20年前から練っていたと明かし、「映画を撮るときに重要視したのは、日本軍をただの敵ではなく人間として描くこと」と話した。役者をあちこち探し回ったと振り返りつつ「たくさん日本映画を観て、豊川悦司に目が行った。悦司は知的な雰囲気があって、高貴さを感じさせる俳優です」と述懐。また浅野と國村の起用は早くから決まっていたとも語った。続けて「この作品は世界の観客向けに漫然と撮った映画ではありません。アメリカと日本の観客が対象です」と言い、日本の観客の反応が気になると心境を吐露していた。
最後の挨拶では、浅野が「僕のおじいちゃんはアメリカ人。すごく複雑な気持ちがあるわけです。戦争は2度とあってほしくないが、それがあって祖父と祖母が出会って、僕が生まれました。僕がこういう映画に参加したというのが不思議」とコメント。「世界中の人が力を合わせて映画を作れること、観てくれる人がいることに感謝したいです」と話し、イベントの幕を下ろした。
「ミッドウェイ」は本日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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「ミッドウェイ」監督が豊川悦司の知性に注目、國村隼は現場で水かぶり「痛かった」 #SmartNews https://t.co/DiZGSgOcXp