「在りし日の歌」から見る“中国映画の現在”、活弁シネマ倶楽部の最新回が公開

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ワン・シャオシュアイの監督作「在りし日の歌」を特集した、Web番組「活弁シネマ倶楽部」の最新回がYouTubeで公開された。

左から徐昊辰、月永理絵、森直人。

左から徐昊辰、月永理絵、森直人。

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1980年代から2000年代の中国を舞台とする本作。劇中では、一人っ子政策を背景に、ただ1人の息子シンを亡くした夫婦ヤオジュンとリーユン、そして彼らを取り巻く人々の壮大な人間ドラマが描かれる。夫ヤオジュンを「薄氷の殺人」のワン・ジンチュン、妻リーユンを「黒衣の刺客」のヨン・メイが演じ、第69回ベルリン国際映画祭で最優秀男優賞と最優秀女優賞に輝いた。

この番組は、4月3日に本作が封切られた直後に収録されたもの。映画評論家の森直人、映画ジャーナリストの徐昊辰、映画ライターの月永理絵が、本作を起点に“中国映画の現在”について語っている。月永は「壮大かつ重い物語やテーマに対して、撮影が素晴らしい。被写体との絶妙な距離感がこのドラマに相応しく、そこに感動した」と語り、徐は本作の尺が3時間を超えていることから「観終わってから思うのは、この作品には3時間という長い時間が必要だということ」とコメント。森はフォン・シャオガンの「芳華-Youth-」、ジャ・ジャンクーの「帰れない二人」、木下惠介の「喜びも悲しみも幾歳月」と本作にフォーマットの共通点を見出したと話した。

さらに番組内では、ジャッキー・チェンや、物語の軸である“一人っ子政策”についての話題も。ワン・シャオシュアイと同じく“中国第6世代”であるジャ・ジャンクーやロウ・イエの作品と、本作の比較もなされている。

「在りし日の歌」は現在も一部地域で上映中。

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