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本作は環境汚染が叫ばれる現代で、気候変動を止めるための活動を展開する活動家たちに密着したドキュメンタリー。上映前にフェヒナーは「『気候戦士』というタイトルから怖いイメージを持たれるかもしれません。しかし、私は強い意志を持ちポジティブなパワーを使って人々の幸せのために挑む人たちのことをそのように呼んでいます」と本作を紹介し、「この作品は皆さんへの“招待状”だと考えてほしいのです。気候変動について心と頭をオープンにして感じてほしいと思っています」と客席へ語りかけた。
イベントには、環境学者で環境エネルギー政策研究所の所長を務める飯田哲也氏も出席。飯田氏は「8年前にカールさんが撮った『第4の革命 -エネルギー・デモクラシー』では、人々の力で自然エネルギーを普及させることを説いていました。そのときは考えられなかったことですが、今ではAppleやソニーなどの国際的な企業が率先して“RE100”という自然100%を目指すプロジェクトを実現させようとしています」と言及し、「この8年で完全に常識が変わり、カールさんのメッセージが現実となりました。そしてこの映画では、再び人々の力を信じて未来を作ろうとしています。皆さんに間違いなく勇気を与えてくれる作品だと思います」と感想を述べた。
上映後には観客とのQ&Aも実施。地球温暖化自体を認めようとしない人もいることが伝えられると、フェヒナーは「大抵の場合、古いやり方で利権を集めていた企業などがそれを失うのを恐れて批判するのではないでしょうか」と返す。また出身国のドイツでは反原子力運動が高まり、2022年までに原子力発電所稼動の停止が宣言されたことに触れると「環境活動に関わることは、愛の革命を起こすことだと思っています。人々の幸せのために戦っているのです」と自身のスタンスを表明。日本の脱原発については、「思いやりや調和を重んじる日本ならではのよさを武器に、あきらめずに戦いを続けていただきたいです。10年前に比べると確実に扉は開けています。その扉が開いたら、タイミングを逃さず飛び込んでほしいのです」と力強くメッセージを送った。
「気候戦士~クライメート・ウォーリアーズ~」は11月29日より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で公開。
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河添 誠 KAWAZOE Makoto @kawazoemakoto
環境活動は愛の革命、ドイツから来日した「気候戦士」監督がエネルギーの未来語る https://t.co/s7LRXf61v5