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「凪待ち」香取慎吾と白石和彌がロケ地・塩釜市場で完成報告

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「凪待ち」完成報告試写会の様子。左から白石和彌、香取慎吾。

「凪待ち」完成報告試写会の様子。左から白石和彌、香取慎吾。

凪待ち」の完成報告試写会が本日6月13日にロケ地となった宮城・塩釜水産物仲卸市場で行われ、主演を務めた香取慎吾、監督の白石和彌が登壇。同地にて撮影がスタートしてからおよそ1年、完成した作品を携えて当時の思い出などを語った。

宮城・石巻を舞台に、人生につまずき、どん底まで落ちた郁男の姿を描いた本作。この日の関係者向けの試写会には、マスコミ陣を含め約100名が来場した。白石が「今日は僕だけじゃなくて、どうしても来たいという方がいたんですよ」と呼び込むと、予定になかった香取が急遽登壇し会場は大盛り上がり。白石が「香取さんが、まさかのお酒のケースに乗っています」と笑いを誘いつつ、香取は「ようやく『凪待ち』が完成をしまして。1年前にお世話になった、この場所にまた来ることができました。とてもいい映画になったと思いますので、いち早くこの映画を皆さんに観ていただけることをうれしく思います」と挨拶した。

「この市場が木野本郁男という僕の役を作ってくれた最初の場所」と昨年の撮影を振り返っていく香取。「この役を演じるのに、ぴったりな雰囲気でした。昼間から酔っ払ったお兄さんに絡まれて『おい、何撮ってんだこのやろー!」と言われ、周りのスタッフが助けてくれるかなと思っていたら、意外とみんな目を背けて助けてくれなかった。そんな経験もありましたね(笑)」と冗談交じりに明かす。

物語に、東日本大震災が大きく影響している本作。白石は「脚本を書く前にも現地の方に震災のことを聞いたことがあったんですが、撮影中もいろいろな方にお話を伺うようにしていました。よく『復興の半ば』という言葉を聞きますけど、復興には終わりがないんだなと感じたり、いろいろなことを教わりました。オリンピックとか、国を上げての企画もあるかもしれないけど、復興はまだまだ終わっていなくて、その中に生きている人たちがいる、ということを(映画という形で)残していかないとな、と思います」と表現者としての矜持を語った。

また香取も「震災からだいぶ時間が経っていて、東京で過ごしていると、年々ニュースでも見る機会が減ってきている。震災直後にも僕は何度か被災地を訪れていて、初めて訪れたときのことを思い出すと、復興している部分もあるなと感じますね」と実感を明かす。さらに「撮影の期間もいろんな方に会って、町の方にお話を伺うと、写真を見せながら震災当時のことを話してくれる方もいれば、目を背けるおばあちゃんもいたり。それぞれの心の中に、そのときのことが、それぞれの形で刻まれているのだな、と感じさせられる時間でした」と述懐した。

そして香取は「自分としては人生の新しい道を歩み始めて約1年半。そんな中で初めての(単独)主演映画として力んだり、プレッシャーを感じることもあったんですが、今そういう思いはまったくないです。そして、素晴らしい白石監督の最新作です。1人でも多くの方に観ていただけたらと思います」と試写会を締めくくった。なお市場関係者からは、作品のヒットを祈願した鯛をはじめ、塩釜漁港で捕られた海産物がプレゼントされた。

「凪待ち」は、6月28日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。

(c)2018「凪待ち」FILM PARTNERS

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