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クリント・イーストウッドが「グラン・トリノ」以来10年ぶりに監督と主演を務めた本作。実話をもとに、思いがけず麻薬カルテルの運び屋として働くことになった90歳の老人アール・ストーンの姿が描かれる。サプライズで舘が登場すると、観客からは大きな歓声が。自身の出演作以外では、今まで映画のトークイベントに登壇したことがなかったという舘は「初めてのことでちょっと緊張しております」とはにかみながら挨拶した。
ひと足先に本作を鑑賞したという舘は、主人公のアールを「ドラッグの運び屋というとんでもない仕事をしているにもかかわらず、自由気ままでどこか憎めないキャラクター」と評し、物語の終盤でアールの娘が彼に告げる言葉を心に残ったセリフとして回想する。また好きなイーストウッド監督作を聞かれると、「ミリオンダラー・ベイビー」と「ミスティック・リバー」を挙げ「あまり意識はしていなかったですが、(イーストウッド監督作を)かなり観ているんです」と語った。
イーストウッドの印象について、舘は「いわゆる昔のスターというか、お芝居があまり変わらない。言い換えれば何をやっても同じ……もっと言えば石原裕次郎みたいな」とニヤリと笑うと、「でもそこがいいのかなと。何をやっても同じというのは、スターの条件なのかなと思いますね」とコメント。さらに自身の代表作であるドラマ「西部警察」シリーズは「ダーティハリー」の影響を受けたと話し、「(イーストウッド演じる)ハリーが持つ銃身の長い拳銃。あれは寺尾(聰演じる松田猛)さんがコピーしています。それと僕は、歩道橋からバスの上に飛び降りるシーンをやらされました。ギャラは相当違うんですけど(笑)」と裏話を披露した。
「西部警察」で共演した渡哲也とのエピソードを問われると、舘は「デビューしてからずっと芝居に自信がなかったんです。でも渡から『お前には華がある。芝居なんかうまくならなくていいんだよ』って言われて。その言葉を頼りに今まで俳優としてやってこれました」としみじみ述べ、「だからずっと芝居は下手なままなんです(笑)」とお茶目に笑う。最後に「イーストウッドが、年齢を重ねた分だけすごくチャーミングにお芝居をしています。それだけでも楽しめるのではないかと思います。ぜひゆっくりお楽しみください」と観客に語りかけ、ステージをあとにした。
「運び屋」は3月8日より全国ロードショー。
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>代表作ドラマ「西部警察」シリーズは「ダーティハリー」の影響を受けたと話し、「(イーストウッド演じる)ハリーが持つ銃身の長い拳銃。あれは寺尾(聰演じる松田猛)さんがコピーしています
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