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有賀リエのマンガを実写化した本作は、事故に遭い車椅子生活を送る建築士・鮎川樹と、彼を一途に思い続けるインテリアコーディネーター・川奈つぐみの姿を描くラブストーリー。樹役の岩田は「初めて障がいと向き合う役を演じました。題材自体は誰しも共感できるようなものだと思う。人の命や人生の大切さを教えてくれる作品です」と観客に訴えかける。つぐみ役の杉咲は「個人的には、これまで悲しい過去を背負った役が多かったので、自分はこういうラブストーリーには縁がないと思っていました。新しいことに挑戦させてもらえることがうれしいです」と喜びを語った。
岩田が過去に出演した「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」のプロデューサー陣が手がけた本作。「植物図鑑」でも“樹”という名前の役を演じた岩田は「前回は女性に拾っていただく側だったんですが、今回はですね……猫を拾っています(笑)。ぜひともご注目いただきたい」と笑いを起こす。そしてつぐみに思いを寄せる同級生・是枝役の須賀は、「もし自分が是枝の立場だったら積極的にアタックするか?」という問いに「取材のときは『アタックします』と答えていたんですが、冷静になって考えてみたんですよ。相手が岩田剛典……。はい、あきらめましょう!」と回答。「なんで今、俺を巻き添えにしたの?」と笑う岩田へ、須賀は「パーフェクトな存在なので、(闘うのは)やめました」と返した。
舞台挨拶の中盤では、劇中で試練を乗り越えていく樹とつぐみにちなみ、それぞれが直面した試練について質問が。岩田は腕や首が筋肉痛になったという車椅子バスケのシーンを、杉咲は間違って何度もクラクションを鳴らしてしまったという車の運転シーンをそれぞれ挙げる。そして樹の元恋人・美姫役の大政は、学生時代の回想シーンを振り返り「私と岩田さんと花ちゃんは制服を着たんです。花ちゃんと並ぶと恥ずかしくてしょうがなくて……。申し訳ない気持ちでいっぱいでした(笑)」と苦笑い。すると岩田も「俺もそれだった、試練。本当に勘弁してもらいたかったんですけど、人生で初めてブレザーを着られたのは作品のおかげかなと。ふざけないとやっていられなかったので、過去のシーンは明るく演じました」と付け加えた。
さらにタイトルになぞらえ、共演者の“パーフェクトな部分”を問われた岩田は「“パーフェクト花ちゃん”なエピソードはたくさんあります。父の日に撮影があったとき、父親役の小市慢太郎さんに入浴剤ギフトを渡していて。本当に、娘にしたいってこのことだと思った」と回想する。一方杉咲は“パーフェクト岩田さん”エピソードとして「とにかく優しくて。一度焼き肉ロールを差し入れして下さって、『おいしいですね!』と言ったら、また別の日に同じものを差し入れしてくださったんです。あの一言を覚えていてくれた」と思い出を披露。岩田は照れながら「完全に味を占めてました。『おいしい』と言われた瞬間に、もう1回差し入れしようと思って」と笑った。また柴山は、高校生の樹がバスケットボールをするシーンについて「通常だと汗はメイクさんが足してくれるんですが、岩田さんはウォーミングアップしながら天然の汗で演じてくれました」と裏話を明かす。それを聞いて驚いた須賀は「“パーフェクト代謝がいい”ってことですね!」と独特の言い回しを生み出していた。
最後に杉咲が「この映画が、大事な人を思うきっかけになってくれたらうれしいです」と、岩田が「この秋最高に切ないラブストーリーになっています。愛の力で障がいを乗り越えていく姿には、世代を問わず心を打たれると思います」と話し、イベントは終了した。
「パーフェクトワールド 君といる奇跡」は、10月5日より全国でロードショー。
※記事初出時、開催場所に誤りがありました。お詫びして訂正します。
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