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かなたが自身の小説を映画化した本作は、井浦演じる大麻の売人・草太と、成田扮する全身にタトゥーの入った赤髪モヒカンの若者・楽人の共同生活を描くバイオレンスファンタジー。井浦は10年来の付き合いであるかなたの初監督作品の公開ということで、感慨に浸りながら「『初めまして』から10年。『映画作りたいよね』『俺が作るから役者として出てくれ』と約束した日から、今日こうやってスクリーンで上映されるという 。来るものがありますね」と述べ、「初日を迎えられるのは観客の皆さんのおかげです。だけど監督にも『ありがとうございます、おめでとうございます』と言いたい」と続けた。
各共演者たちと関わりの深い役を演じた成田は、紗羅に対しては事前に行われたワークショップで「墓場まで持っていくような話」を互いに明かし合った仲であるため「撮影が終わってからも僕にとって特別な人間。恋人とかじゃないけど、新しい人間の形がそこで生まれた気がします」と口にする。一方の紗羅も「役柄と同じく幼なじみみたいな感覚。たぶんオナラもできるし、何も隠す部分がない」と同調。
また井浦と成田は兄弟のような関係性の役ということで、劇中の設定と同じくクランクイン前に実際に同居生活を送った。成田が「恥ずかしいものなんて何もないし、すべてを委ねていいですよ」と告げると、井浦は「裏で築いた関係性をそのまま表に出していく。これは稀なケース。映画の中には当時の暑い夏の日に2人が過ごした日々がそのまま映っています」と観客にアピールする。さらに成田と激しい濡れ場に挑んだLiLiCoは、井浦から「LiLiCoさんのそのシーンは撮影が始まってほぼファーストカットだった。だからLiLiCoさんが現場に落としていった熱量がこの作品の基準になっていた」とたたえられた。
井浦だけでなく、ペロンヤス、シャック、マグナム弾吉といったキャストとも長い付き合いのかなた。待ちに待ったこの日を「(映画との)別れの日でもある」と表現し、登壇者たちを1人ひとり役名で呼んでから「もうこの名前で呼ぶことはない。小説から始まって、自分の中で愛して止まないキャラクターたちとも今日でお別れ。“あの夏”から巣立っていく姿を皆さんに観てもらいたい」と自身に言い聞かせるように述べた。
そしてかなたが「表現の幅が狭まってきている昨今、その狭まりを押し返す作品があってもいいんじゃないか」と訴えると、観客もつられて熱が高まる。フォトセッションを終えたあとも総立ちの観客に向け、井浦は「こうやって皆さんが観に来てくださって、暑苦しすぎる舞台挨拶になった。飛べないニワトリを飛ばしてくださったのも皆さんのおかげ。目をおおいたくなるシーンがあるかもしれませんが、最後まで見届けてくだい。皆さんの心に何か光が必ず残るはずです」と力説した。
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