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橋口亮輔、松江哲明、深田晃司ら13名がロッシフ・サザーランド主演「逆行」を称賛

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ドナルド・サザーランドの息子ロッシフ・サザーランドが主演を務める「逆行」。このたび、本作を鑑賞した日本の映画人たちからのコメントが到着した。

ジェイミー・M・ダグがメガホンを取った「逆行」では、女性を助けるため殺人を犯してしまった医師ジョンの逃亡が描かれる。NGO活動で訪れたラオスで指名手配犯となるジョンをロッシフが演じ、サラ・ボッツフォードヴィタヤ・パンスリンガムらが脇を固めた。

今回コメントを寄せたのは橋口亮輔松江哲明深田晃司呉美保ら映画監督13名。橋口は「“お前ならどうする!”と胸ぐらを掴まれて問われるような直球が飛んで来る。その力強さに息を呑んだ」と述べ、松江は「命を助けるのも奪うのも紙一重。その理由を探すために男は走った。そしてカメラは一時も離れず『お前たちも見届けろ』とスクリーンから訴える。これは、観客を目撃者にしてしまう映画なのだ」とコメントしている。

「逆行」は3月11日より東京・ユーロスペースほか全国にて順次ロードショー。

足立紳 コメント

異国の地での逃亡劇は見ていて息苦しくなるくらいにハラハラするが、この主人公は明らかな罪を犯している。
無実の罪や濡れ衣で逃げているなどの分かりやすい感情移入を排しているのがさらに息苦しさを増し、最後の決断に人間の希望を感じた。

井口奈己 コメント

舗装されていない赤土の道路とペットではない犬、街灯に群がる無数の羽虫。
「地獄の黙示録」から連綿とつながる東南アジアにおける白人男性の冷めない悪夢。
意外な最後に「逆行」の意味を知ることになるとは……。

今泉力哉 コメント

こんなにシンプルな物語をここまで実直に描くのは勇気のいることだと思う。嘘がないこと、それは一方で地味になるから。
それでも届くものがあるのは主人公の葛藤や迷いが見えたからだと思う。人は弱く、強い。

大森立嗣 コメント

ラオス、コーン島は美しい。“いってみたいな”なんてと思っていると、突如風景は一変する。
スリリングな展開にひと時も目が離せない。巧い。力強い。かなりドキドキ! あーおもしろかった!!

呉美保 コメント

私たちは、選択をしながら、生きている。きっとみな、その先の喜びのために選択をする。
だけど、そうもいかないのが人生で。だれもができない選択をする男、ジョン!
彼の勇気と正義と無謀さに、心がしびれた。

砂田麻美 コメント

始まって5分。まだ事件は起きていない。
なのに、この傷々しいほどに善人なはずの主人公が美しい世界を踏み外していく不協和音が生温そうなラオスの川の流れから漂ってきて、それだけでもう、完全に震え上がった。

内藤瑛亮 コメント

過ちを犯した主人公の「罪を背負う恐怖」と「生への執着」を、本作は逃亡というアクションで描く。
果たして逃げ切れるのか。いや逃げ切れたとしても、「罪の意識」から逃れることなんてできるのか。
終盤で主人公が起こすアクションが、人間の本質を映し出す。

橋口亮輔 コメント

“お前ならどうする!”と胸ぐらを掴まれて問われるような直球が飛んで来る。
その力強さに息を呑んだ。

深田晃司 コメント

よきタイトルは異物として本編と衝突し絡み合い映画を新たなイメージへと昇華させる。この映画の最高の邦題「逆行」のように。虚飾を剥いだ息詰まる逃避行の「逆」とはどこか、その問いを突きつけられるのは私達だ。

松江哲明 コメント

命を助けるのも奪うのも紙一重。その理由を探すために男は走った。
そしてカメラは一時も離れず「お前たちも見届けろ」とスクリーンから訴える。これは、観客を目撃者にしてしまう映画なのだ。

三木聡 コメント

異国の地で恐ろしいのは方向感覚の喪失。なことが映画で体験出来るとは。
映像が全方位的に方向感覚を狂わせる本作。
グルグル回る方位磁石、機能不全の地図アプリ……混乱と混沌の間を行き来して嗚呼快感絶対保証也。

森達也 コメント

ふとしたことで事件に巻き込まれる。このフレーズはよく使う。でもふとしたことで事件の加害者になることもある。
最後のジョンの選択が、自分ならどうすると客席の一人ひとりに突き刺さる。

吉田恵輔 コメント

文化が違う、言語も分からない、それがここまで人を不安にさせるのか。この映画のリアルは他人事ではない。
「異国の地って刺激的!」と呑気な事を言えるのは、単に運が良いだけなのだから。

(c)2015 APOCALYPSE LAOS PRODUCTIONS LTD.

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