飢餓海峡
キガカイキョウ
上映時間:182分 / 製作:1965年(日本) / 配給:東映=東映東京
(C)東映
解説 青函連絡船・洞爺丸が台風のため、転覆し、多くの犠牲者を出した実話に基づいて書かれた水上勉の小説を映画化。見事なスリラー形式の運命劇として内田吐夢の代表作となった。“日本人全体を覆う飢餓状況を象徴する”ため、内田監督は特殊な映像処理を試み、主人公たちの心理の陰影をうまく描写。また、推理として現れるシーンでもレリーフの効果を出すなど、苦労のあとが見られる。まだ戦後の混乱冷めやらぬ頃、台風が津軽海峡を襲い、青函連絡船が沈没。だが収容した死体は乗客名簿より2名多かった。転覆事故のどさくさにまぎれた殺人事件の犯人を、老刑事・弓坂は10年に渡って追い続けていた……。“偶然”にほんろうされる人間の数奇な運命を、主人公の心の中に潜む善と悪を通して描く。当時、フィルム・カット事件から、内田監督が東映を退社したいわくつきの作品でもある。
スタッフ |
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キャスト |
犬飼多吉/樽見京一郎:三國連太郎
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