天上天下唯我独尊 鶴ぼ~ちゃんのアニメPへの道 第1回 [バックナンバー]
JO1・鶴房汐恩がアニメ制作現場に行く前に
あの頃、僕を救ってくれたようなアニメを作りたい
2021年4月30日 19:00 40
アニメ好きを公言し、過去にインタビューで「いつかアニメをプロデュースしてみたい」と語っていた
まずは現場見学に行く前に、鶴房さんにこれまでのアニメ遍歴を聞いてみました。またJ.C.STAFFの松倉友二プロデューサーをお招きし、鶴房さんがインタビュアーとなってアニメにまつわる気になるアレコレを質問しています。さらには連載タイトルを悩みに悩んで決める様子もお届け。鶴房さん直筆の取材後記まで、大ボリュームの内容をお楽しみください。
取材・
目次
鶴房汐恩インタビュー
現実逃避でアニメを観てみた
──鶴房さんの連載、いよいよ始まります。いつかアニメプロデューサーになることを目指して、アニメがどうやってできるのか学んでいきましょう。
よろしくお願いします。
──今日はまず、鶴房さんのアニメ遍歴を伺えればと。事前のアンケートでは「ニセコイ」がアニメにハマるきっかけとなったと答えていましたが、これはリアルタイムでご覧になったんですか?
リアルタイムじゃなくて、韓国にいた頃なので2018年の5月くらいですね。高3のときに韓国に行って芸能事務所の練習生になったんですけど、最初は言葉もわからないし、日本人も周りにほとんどいなくて。それまではアニメに対してあんまり関心がなかったんですけど、あまりにもその状況がつらすぎて現実逃避のつもりで観てみたんです。そしたらめちゃくちゃ面白くて。
──「ニセコイ」の世界に逃げ込んでいたんですね。
そうです。うらやましいなーって観てて(笑)。
──自分はこんなにも大変なのに、画面の向こうのキャラクターは青春を謳歌してる、と。
はい(笑)。ほかのアニメを観てても、この世界に行ってみたいなっていうのをずっと考えてました。ネットで異世界に行く方法を調べたら、なんかの文字と記号を書いた紙を枕の下に入れて眠るっていうのを見たんで、1回やってみたこともあります。まあ、行けるわけなかったですけど(笑)。
──あはは(笑)。
今の僕があるのは、あのときの大変だった経験があったからこそだと思いますけど、当時は本当にアニメに支えられたなと思います。
歌詞にエスカノールの「天上天下唯我独尊」を
──今はどれくらいのペースでアニメを観てるんですか?
最近はありがたいことに忙しくさせてもらっているので、週に2話ぐらいしか観られてないです。今だと「七つの大罪 憤怒の審判」と「呪術廻戦」ですね。
──アンケートでも、好きなアニメベスト3に「七つの大罪」を入れてましたね。
「七つの大罪」は第1期がけっこう残酷やったんですよ。人がいっぱい殺されたり、キングってキャラクターが親友のヘルブラムを自分の手で殺すシーンがあったりっていうのでめっちゃ泣いて。僕、泣く=大好きになる人なんで。
──泣くほど心動かされたということですもんね。好きなキャラクターはいますか?
十戒のエスタロッサが好きです。常に自分のペースを崩してないところがいいなと。大罪の中だとエスカノール。この前、JO1の曲で歌詞をメンバーと分担して書いたんですけど、僕のパートにはエスカノールの技から「天上天下唯我独尊」っていう言葉を入れたんです(笑)。
──言われないと絶対に気付かないですね(笑)。
エスカノールも傲慢の罪なだけあって、自分を持ってるところがカッコいいなと思います。
「変猫」はハッピーエンドだからこんなにも好き
──お好きなアニメベスト3に挙げていた「ノーゲーム・ノーライフ」と「変態王子と笑わない猫。」についても教えてください。
「ノーゲーム・ノーライフ」はほんま何回観たやろ。全体を通してだったら5回ぐらい観てて、好きなシーンだけだったら10回以上は観てますね。この後に何が起きるとかもわかってるんですけど、それぐらい好きです。
──その繰り返し観たシーンはどこですか?
主人公の『 』(くうはく)が、フリューゲルっていう種族のジブリールと具象化しりとりで戦うところです。終盤の駆け引きがもうめちゃくちゃすごいんですよ。カッコよすぎるなと。
──『 』は毎回のゲームで視聴者の想像を超えてきましたよね。
もしかしたら、この作品がアニメプロデューサーになりたいって思った原点かもしれないです。こういうふうに観る人をいい意味で裏切るようなアニメを僕も作りたいなと思って。
──そうなんですね。もう一方の「変態王子と笑わない猫。」は、今日この後お話を聞くJ.C.STAFFのアニメプロデューサー・松倉友二さんが制作に携わった作品です。
実は僕、アニメの中で一番好きなのが「変猫」なんです。正直タイトルだけ見たら、普通のラブコメなんかなって思うじゃないですか。まあラブコメではあるんですけど、けっこう深い内容というか、これもまた予想を超えてくる展開で。やりよるな、と(笑)。
──最終話は見事ですよね。陽人がなぜ幼少期の記憶をなくしているのかが明らかになる。
あそこは泣きました。しかもハッピーエンドでしたよね。やっぱり悲しい結末だと、こうなってほしかったとか、僕やったらこうするのにとか思っちゃうんです。「変猫」は面白くてハッピーだから、たぶんこんなにも好きなんやと思います。
拓実くん、「五等分の花嫁」に関しては僕より詳しい
──最近、JO1のメンバーにおすすめしたアニメはありますか?
大平祥生に「盾の勇者の成り上がり」をおすすめしました。僕、異世界系のアニメをめちゃめちゃ観るんです。その中で主人公が最初から強いのもいいんですけど、弱いところから経験を積んでいって徐々に強くなっていくみたいのも好きで。やっぱりはじめは観てて悔しいんですけど、後から逆転するのがスカッとして気持ちよくて。祥生も同じ感想を言ってました。
──JO1では木全翔也さんもアニメ好きとして知られていますが、鶴房さんと大平さんと木全さんで一緒にアニメ鑑賞をされたこともあるそうですね。
そのときは「リゼロ(Re:ゼロから始める異世界生活)」を観ました。僕はもう観てたんですけど、どうしても2人におすすめしたくて強制的に観させました(笑)。
──あはは(笑)。おふたりはなんと言ってました?
祥生は泣いてましたね。第18話とかだったと思うんですけど、スバルがどうがんばっても死に戻りしてしまって、もう限界だってなったときにレムが言葉をかけてくれて。「スバルくんと結婚して、将来子供が生まれたら……」みたいなことを言ってる時点でもうやばそうやったんですけど、最後に「……いいえ、ゼロから!」のときにはもう号泣で。祥生、そのシーンだけ何回も観てるって言ってました。
──そういえば、川西拓実さんと佐藤景瑚さんも最近アニメにハマっていると耳にしました。
景瑚くんとは「七つの大罪」の話をよくしますね。アニメも観てますけど、マンガのほうを全部読んでるみたいで。拓実くんのほうは、そのハマってるアニメって「五等分の花嫁」だと思うんですけど、「あのシーン好きや」とか「誰推しなん?」とかめっちゃ言ってくるんですよ。たぶん「五等分」に関しては僕よりも詳しいと思います。
──意外な一面です。川西さんは誰推しなんですか?
えーと、二乃やったかな。拓実くん、最初に「この素晴らしい世界に祝福を!」を観てて、めっちゃ面白いって言ってたんです。その後すぐに「五等分」を観はじめて、1日で全部観たって言ってたんで、けっこうオタクの素質あると思います。
──ちなみに先ほど話題に少し出ましたけど、鶴房さんは「リゼロ」のレムと「彼女、お借りします」の更科瑠夏を“俺の嫁”としてたびたびご紹介されていますよね。2次元で好きになるキャラクターに共通点ってありますか?
やっぱり自分のことを好きでいてくれる人かなって思います。「変猫」の月子もそうですけど、主人公のことをめっちゃ好きじゃないですか。振り向いてもらえるように一生懸命なのがかわいらしいなあって。だから容姿とかはあんまり関係ないかもしれないです。
──そうなんですね。推しのグッズとかは買ったりしますか?
レムのフィギュアは持ってます。でも3年前とかだったら、欲しくても絶対恥ずかしくて無理やったんですよ。でも逆に今はオープンにしてて、ファンの人たちにもフィギュアの影が見切れてる写真を「嫁の影が映ってます」ってメールで送ったりして。
──それにはどういう心境の変化があって?
自分のモットーが“素”なんですけど、ファンの人たちに僕のことをもっと知ってほしいなと思って。ありがたいことに、みんなギャップがいいとか、隠してないところがいいって言ってくれて。そうやってありのままの自分を受け入れてくれるのが本当にうれしいなと思ってます。
異世界系のアニメだったら主役は祥生
──ここからは本題に入って、アニメ制作についてお話していきましょうか。先ほども「ノーゲーム・ノーライフ」がアニメプロデューサーになりたいと思った原点とおっしゃっていましたけど、声優さんとしてアニメに出たいとか、アニメーターとして絵を描いてみたいとかではないのが少し珍しいですよね。
絵を描くこともめっちゃ好きなんですけど、歌詞を書いたり、頭の中であれこれ考えたり、そもそも自分で何かを作ることが好きなんです。だから声優さんとかアニメーターより、企画をイチから考えるプロデューサーになりたいなと。アニメを作るのって簡単なことじゃないと思うんですけど、挑戦してみたいです。
──アニメプロデューサーになったら作りたいアニメの構想はあるんですか?
やりたいこと言うのはタダですもんね(笑)。まずはやっぱり、最初に僕を救ってくれた「ニセコイ」みたいなハッピーエンドのラブコメを作りたいです。主人公は変わってるというか、僕みたいな人。好き勝手やって、友達とふざけてばっかで、全然モテない感じのキャラクターがいいです。だけど、そのアニメではなぜかヒロインたちに取り合いされるみたいな。たぶん僕、肯定された自分を作りたいんだと思います。
──というと?
この業界に入ると、優しい意見もあれば、やっぱり厳しい意見もあるじゃないですか。だけどアニメの中ではそうやって全部肯定されるのもいいなって。
──なるほど。その主人公役をJO1のメンバーに演じてもらうなら誰にしますか?
それはやっぱり自分です。
──プロデューサー兼主役なんですね。
欲張りですかね(笑)。でもラブコメじゃなく、異世界系やったら祥生かな。
──その理由は?
祥生の声ってけっこう特徴的というか、僕の中では主人公の声で。メンバーに豆ちゃん(豆原一成)って子がいて、最年少なんですけど、JO1が結成されたオーディションでも1位でデビューして、世間の人からすると主人公的なポジションに見えると思うんです。祥生は野心がありながらも、それを前面には出さずに自分の中に秘めがちな子。だから僕の好きな主人公が成り上がっていく系のアニメだったら、祥生にやってほしいなって思います。
美術背景は全部手描き?撮影部ってなんですか?
──この後は鶴房さんにインタビュアーとなってもらい、アニメプロデューサーとはどんなお仕事なのかを松倉さんに聞いていただきます。緊張しますか?
僕、そんなに緊張しないタイプなので大丈夫です。
──お、頼もしいです。ではインタビューの前に資料を見て、大まかにアニメ制作の流れを頭に入れておきましょう。
すご! こんなに過程があるんですね。
──部門ごとの業務内容も見られますよ。
へえー、美術背景って全部手描きなんかな? あ、この美術背景の後にCG付くんや。
──従来の技術と最新のデジタル技術を組み合わせているそうですよ。
撮影部ってのも、なんですか?
──ええっと、いろんなデータを合わせて最終的なアニメ映像として……。
すみません(笑)。こういうのを直接質問したほうがいいですよね。
──積極的でありがたいです(笑)。ではさっそく、松倉さんをお呼びしましょうか。
鶴房さんが現役アニメプロデューサーにインタビュー
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