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マンガ図書館Zが“合法的な漫画村”作る実証実験開始、データ提供した第三者にも収益

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フォトセッションの様子。左から講談社の森田浩章氏、メディアドゥホールディングスの溝口敦氏、赤松健、Jコミックテラスの佐藤美佳氏、メディアドゥホールディングスの新名新氏。

フォトセッションの様子。左から講談社の森田浩章氏、メディアドゥホールディングスの溝口敦氏、赤松健、Jコミックテラスの佐藤美佳氏、メディアドゥホールディングスの新名新氏。

「マンガ図書館Z」の実証実験に関する記者会見が、本日8月1日に都内で行われた。記者会見にはマンガ家であり、「マンガ図書館Z」を運営するJコミックテラスの取締役会長でもある赤松健らが登壇。実業之日本社と連携し、過去に同社で発行・掲載されたことがある作品のうち現在紙・電子ともに発売されていないものを蒐集、収益化する試みを行うと発表した。

会見では講談社の森田浩章氏、メディアドゥホールディングスの新名新氏が挨拶を述べた後、赤松が今回の施策の狙いを語った。赤松は読者が絶版となった本を欲した場合、入手手段として考えられる「オークションで手に入れる」「新古書店で買う」「海賊版サイトで落とす」などの方法が、いずれも作家の収益に還元されないことを説明。また海賊版サイト・漫画村が社会現象となったことから読者層や利用者数などの“需要”が見えたとし、「それを適切にマネタイズできないか」「『海賊版』を撃滅したい!」と続け、「今回のシステムはその決定版です」と自信を覗かせた。

具体的には、予めリストアップされた4358作家8871冊の電子データを、著者本人のみならず第三者からも募集。第三者からアップロードされた作品に関しては、実業之日本社が権利者に許諾確認を取り、許可が下りたもののみを公開する。読者は公開されたデータを無料で読むことができ、それによって発生した広告収入を著者、出版社、アップロードした第三者で分配。分配率は8:1:1とされ、第三者は報酬を受け取らないという選択もできる。アップロードする電子データについては、自炊(自分でスキャンして電子化すること)したもののみならず、海賊版サイトからダウンロードしたものでも構わないとされた。

赤松はこれを「合法的な漫画村」「電子書籍版のYouTube」など形容しながら、「正しいアーカイブが行われて、作者や出版社にお金が届く」とシステムの利点を強調。検証結果を踏まえ、新たな取り組みに発展させていくとし、「漫画村がやってたことは全部やるつもり」「最終的にはすべてのマンガが読める、そんな場所にしたい」と展望を語った。なお検証期間は本日8月1日より1年間を予定している。

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