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サニーデイ・サービス、19年ぶりの日比谷野音で迎えた夏の終わり

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「サニーデイ・サービス サマーライブ 2017」の様子。(撮影:石垣星児)

「サニーデイ・サービス サマーライブ 2017」の様子。(撮影:石垣星児)

サニーデイ・サービスが8月27日に東京・日比谷野外大音楽堂にて、ワンマンライブ「サニーデイ・サービス サマーライブ 2017」を開催した。

日比谷野外大音楽堂でサニーデイが単独公演を行うのは、1998年7月以来19年ぶり。今回彼らは曽我部恵一(Vo, G)、田中貴(B)、岡山健二(Dr)、高野勲(Key)、新井仁(G)という編成でライブに臨み、「サマーライブ」というイベントタイトルにふさわしい夏らしい選曲で満員のオーディエンスを楽しませた。

拍手に迎えられ、定刻にステージに姿を現したサニーデイは「今日を生きよう」でライブをスタート。曽我部は「今日は集まってくれてありがとう!」と手短に挨拶を済ませ、涼しい風が吹く野音に「八月の息子」や「江ノ島」といったサマーソングを届けていく。

最近のサニーデイのライブでは昨年の夏にリリースしたアルバム「DANCE TO YOU」の収録曲が多数披露されてきたが、この日のセットリストは再結成前の楽曲を中心としたものに。彼らは「さよなら!街の恋人たち」や「スロウライダー」など人気のシングル曲はもちろん、アルバムのみに収録されている隠れた名曲もプレイ。アルバム「愛と笑いの夜」の収録曲「96粒の涙」では虫の鳴き声とも共演し、夏の情緒を感じさせるパフォーマンスを見せた。

バンドの熱演が光ったのは13曲目の「セツナ」。5人はなりふり構わずそれぞれの楽器を演奏し、それに呼応するように客席もヒートアップしていく。曽我部は鬼気迫るボーカルとダイナミックなギタープレイで観客を圧倒。田中も太く重たいベースラインを鳴らしながら、力強いコーラスを届けた。

メロウな「白い恋人」をしっとりと聴かせたあと、サニーデイはカントリーテイストな「シルバー・スター」を軽やかにプレイ。その後、6月にストリーミングサービス限定で発表し、話題を集めた最新アルバム「Popcorn Ballads」から夏の夜空の情景が浮かぶ「花火」が披露された。サニーデイの夏の名曲の1つ「サマー・ソルジャー」でライブは終盤戦へ。バンドは本編を「海岸行き」で静かに締めくくった。

アンコールを受けて、再びステージに現れたサニーデイは曽我部のギターストロークから「忘れてしまおう」でライブを再開する。「青春狂走曲」で会場中にクラップを巻き起こし、アンコールを終えたかと思われたが、鳴り止まない拍手に応え、ダブルアンコールを実施。曽我部は客席から上がった「来年もやって!」の声に「来年も? たまにだからいいんだよ」と笑い、弾むビートに乗せて「胸いっぱい」を熱唱した。サニーデイがこの日のラストナンバーとして選んだのは夏の終わりを描いた「One Day」。彼らはか細い照明がいくつも灯る中、情感たっぷりに演奏し、この日のライブを締めくくった。

なおサニーデイ・サービスは明日8月30日に初の単行本「青春狂走曲」を刊行する。彼らの活動をデビュー当時から追い続けてきたライター北沢夏音はサニーデイのメンバーに合計40時間におよぶロングインタビューを実施。書籍には彼の取材によって明らかになった3人それぞれの25年間と波乱に満ちた人生に迫る内容が収録される。

サニーデイ・サービス サマーライブ 2017 2017年8月27日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. 今日を生きよう
02. 素敵じゃないか
03. あじさい
04. 八月の息子
05. 江ノ島
06. スロウライダー
07. 経験
08. さよなら!街の恋人たち
09. 恋におちたら
10. 苺畑でつかまえて
11. 96粒の涙
12. 海へ出た夏の旅(~再び)
13. セツナ
14. 白い恋人
15. シルバー・スター
16. 花火
17. 時計をとめて夜待てば
18. 24時のブルース
19. 週末
20. サマー・ソルジャー
21. 海岸行き
<アンコール>
22. 忘れてしまおう
23. 夜のメロディ
24. 青春狂走曲
<ダブルアンコール>
25. 胸いっぱい
26. One Day

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