パスピエ、満員の中野サンプラザでデビュー曲から最新曲まで

パスピエが12月22日に東京・中野サンプラザホールにてホールツアー「パスピエ 5th Anniversary Hall Tour」のファイナル公演を開催した。

このツアーはパスピエのデビュー5周年を記念して実施されたもの。愛知、大阪での公演を経て行われた中野サンプラザホール公演には大勢のファンが集結し、満員御礼となった。カラフルなレーザーがステージを彩る中、男子メンバーが次々とステージイン。それに続いて大胡田なつき（Vo）が登場すると、アルバムのカバージャケットを飾った女性たちと楽器を描いたイラストがステージ後方に現れ、会場は歓声に包まれた。

パスピエは「ハイパーリアリスト」でライブの封を切り、和風なメロディが光る「とおりゃんせ」、やおたくや（Dr）が刻む力強いドラミングと露崎義邦（B）によるスラップが炸裂する「つくり囃子」など、序盤からアッパーチューンの連続でオーディエンスを沸かせる。中華街のネオンを思わせるレーザー演出も盛り上げに一役を買った「チャイナタウン」では成田ハネダ（Key）が弾く華やかなシンセサイザーのサウンドや三澤勝洸（G）による艶っぽいギターソロでも魅了。大胡田も「中野ー！」とシャウトを放ち、バンドはハイテンションなパフォーマンスを繰り広げていった。

「私たちパスピエと、あなたが出会ったときのことを思い出してほしい」という大胡田のMCに続き、5人は2011年に発表したデビューアルバム「わたし開花したわ」の1曲目「開花前線」を披露。その後バンドは、メジャーデビューアルバム「ONOMIMONO」の1曲目「トロイメライ」を挟み、「わたし開花したわ」のリリースからちょうど5年後の2016年11月23日にリリースしたシングル「メーデー」のカップリングナンバー「月暈」を熱演してみせた。

成田が今年のパスピエの活動を振り返ったあと、バンドは「メーデー」をプレイ。勢いを保ったまま「YES/NO」に突入すると、オーディエンスによるシンガロングが巻き起こった。「シネマ」でさらにアクセルを踏み込んだパスピエはそのまま「裏の裏」「MATATABISTEP」と畳みかけ、ライブ本編を終えた。

アンコールでパスピエは1月25日にリリースするニューアルバム「&DNA」を携え、全国ツアー「パスピエ TOUR 2017 “DANDANANDDNA”」を開催することを発表。バンドは「トキノワ」「S.S」の2曲を届け、名残り惜しそうにステージをおりた。彼女たちがステージを去っても鳴り止まない拍手に応えて、この日はダブルアンコールが実施された。ここでは「&DNA」に収録される新曲「スーパーカー」がお披露目され、デビュー盤から最新曲までを詰め込んだ5周年記念のライブにふさわしいセットリストで届けられた本公演はその幕を下ろした。