藍井エイル、その胸の思いを“つなげて、届けた”初武道館

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11月2日、藍井エイルのライブ「WORLD OF BLUE」が東京・日本武道館で開催された。

藍井エイル「WORLD OF BLUE」の様子。(写真提供:SME Records)

藍井エイル「WORLD OF BLUE」の様子。(写真提供:SME Records)

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藍井エイル(写真提供:SME Records)

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この公演は藍井にとって初めての武道館ライブ。2011年4月のアーティストデビュー発表以来、4年半にわたって武道館に憧れていたという彼女は、当日、その胸のうちをぶつけるようなパフォーマンスを披露した。

オープニングSEとともにステージに現れたサポートバンドが轟音で「アヴァロン・ブルー」のイントロをかき鳴らす中、拳を高々と上げながらステージ後方の階段ステージ上に現れた藍井は、そのまま「シンシアの光」「AURORA」などアッパーチューンでライブ序盤のセットリストを構成。客席のテンションをいきなり沸騰させてみせる。

大歓声の中、MCをスタートさせた彼女は、初武道館を前にした緊張のあまり1週間前から食欲がなくなり前日はスープ1杯しか口にできなかったと苦笑いを浮かべるも、以降も堂々たるパフォーマンスを展開。複雑なアンサンブルで魅せる「KASUMI」や、ピアノとバイオリンの奏でる不安定な旋律とステージ最奥の巨大スクリーンに大きく映し出される歌詞を背に「アタラセ リ ハメツアウ タ」「ケモノト ナリ トキリ」と不思議で不穏な造語を紡ぐ「クロイウタ」で、コンディションのよさをうかがわせる圧倒的な歌声を響かせていた。

藍井エイル(写真提供:SME Records)

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バンドが「クロイウタ」のアウトロを奏でる中、藍井がステージをあとにすると、入れ替わるかのように彼女と同郷・北海道のバンド、Aoの安田貴広(Vo, G)がメインステージから伸びたランウェイの先のセンターステージに登場。彼のアコースティックギターのインプロビゼーションに乗ってセンターステージに合流した藍井は、弾き語りスタイルで「A New Day」を歌うと、続いて安田のアコギとバンドと12本からなるストリングス隊とともにゴシッキーな「Roses」をプレイ。さらに「ありがとう武道館」の声とともに人気のバラードナンバー「虹の音」を披露した。

藍井の「しっとりした3曲をお届けしたんですけど、今日はすさまじい体力をお持ちの方々が集まっていると思うし、タオルを振り回したり、跳んだりする準備はできてますよね?」というMCからスタートしたライブ中盤戦は、その挑発的な言葉通りの展開に。「コバルト・スカイ」では彼女の「回せ!」の声を合図に、小気味いいビートに乗せて超満員のオーディエンスがタオルを振り回し、アニメ「キルラキル」の挿入歌にして安田が制作を手がけた「サンビカ」では武道館が一体となって「覚めない夢 今も見続けては Growin'!」の大シンガロングを繰り広げた。

藍井エイル(写真提供:SME Records)

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ライブ後半戦は今回の武道館公演「WORLD OF BLUE」のテーマソングとも言える6分超えのバラード「青の世界」で幕を開けるも、その後藍井は、ライブ中盤をしのぐ勢いでキラーチューンを畳みかける。武道館を「1つの目的地であり、出発点、リスタートでもある」と語ると、ブルーのレーザーが飛び交う中、HISASHI(GLAY)プロデュースの最新シングル曲「シューゲイザー」を初披露し、またイントロのピアノが鳴り響いた瞬間大歓声が巻き起こった「INNOCENCE」や、キーボーディストまでもがショルダーキーボードを手にステージ最前線まで躍り出た「シリウス」を連射。客席をこの日何度目かのピークへと誘った。

藍井エイル「WORLD OF BLUE」の様子。(写真提供:SME Records)

藍井エイル「WORLD OF BLUE」の様子。(写真提供:SME Records)[拡大]

エキゾチックなダンスチューン「ラピスラズリ」でライブ本編の幕を下ろした藍井は、アンコール1曲目にデビューシングル「MEMORIA」のオーケストラアレンジバージョンをセレクト。12本のストリングスとピアノによる大胆かつ壮大にお色直しされたこの楽曲を文字通り高らかに歌い上げたのちには、バンドメンバーをステージに招き入れ「みんなで思いきり盛り上がりたくて作りました!」と「シューゲイザー」のカップリング曲「HaNaZaKaRi」の和テイストあふれるメロディでオーディエンスを踊らせまくる。

そして感極まったか、少し声を詰まらせながらも「武道館でライブをしたいと思い続けて、今日それが叶えられたことはうれしいことですし、こうやって出会ってくれた皆さんには感謝しています」とひと言。さらに「私の思いが歌を通じて届いている気がします」「思いはつながってますか?「この気持ちがみんなに届け!」と、無数のブルーのテープが客席目がけて発射される中、ラストナンバー「ツナガルオモイ」をオーディエンスに“届け”て、自身初の武道館公演を大団円のうちに締めくくった。

なお藍井はアンコール中に2016年3月から全国16都市を回るライブハウスツアー「Eir Aoi LIVE TOUR 2016 "D'AZUR-EST"」の開催を発表。また2016年発売予定のゲーム「デジモンワールド -next 0rder-」の主題歌(タイトル未定)を担当することもアナウンスしている。藍井のオフィシャルファンクラブでは11月15日23:59までツアー各公演のチケット先行予約を受付中。一般販売は2016年2月20日から。

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藍井エイル「WORLD OF BLUE」
2015年11月2日 日本武道館 セットリスト

01. アヴァロン・ブルー
02. シンシアの光
03. AURORA
04. GENESIS
05. KASUMI
06. Back To Zero
07. クロイウタ
08. A New Day
09. Roses
10. 虹の音
11. コバルト・スカイ
12. サンビカ
13. ゆらり
14. 青の世界
15. シューゲイザー
16. INNOCENCE
17. Bright Future
18. シリウス
19. IGNITE
20. ラピスラズリ
<アンコール>
21. MEMORIA-orchestra ver.-
22. HaNaZaKaRi
23. ツナガルオモイ

藍井エイル「Eir Aoi LIVE TOUR 2016 "D'AZUR-EST"」

2016年3月19日(土)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
2016年3月21日(月・祝)埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
2016年3月26日(土)宮城県 Rensa
2016年3月30日(水)愛知県 DIAMOND HALL
2016年4月3日(日)東京都 Zepp Tokyo
2016年4月8日(金)石川県 Kanazawa AZ
2016年4月10日(日)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
2016年4月14日(木)愛媛県 松山サロンキティ
2016年4月16日(土)広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
2016年4月22日(金)福岡県 DRUM LOGOS
2016年4月24日(日)熊本県 DRUM Be-9 V1
2016年4月29日(金・祝)北海道 CASINO DRIVE
2016年4月30日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
2016年5月6日(金)兵庫県 神戸VARIT.
2016年5月8日(日)京都府 KYOTO MUSE
2016年5月11日(水)大阪府 BIGCAT

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