NICO Touches the Walls念願初Billboard Liveで“アコタッチ”再現

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NICO Touches the Wallsが、2月12日に初のBillboard Live TOKYO公演を開催。全編アコースティック編成によるライブを2ステージ行った。

NICO Touches the Walls(撮影:上飯坂一)

NICO Touches the Walls(撮影:上飯坂一)

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光村龍哉(撮影:上飯坂一)

光村龍哉(撮影:上飯坂一)[拡大]

古村大介(撮影:上飯坂一)

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ライブは2月4日にリリースされたばかりのアコースティックアルバム「Howdy!! We are ACO Touches the Walls」の発売を記念して企画されたもので、2月12日に東京で、14日に大阪で実施。長年Billboard Liveのステージに立つことを夢見ていたというメンバーにとって念願の公演となった。この記事では、東京公演の2ndステージの模様を紹介する。

場内がゆっくりと暗転し、最新のアーティスト写真と同じカウボーイ風の衣装に身を包んだメンバーが登場すると、厳かな拍手が会場に響く。そして光村龍哉(Vo, G)の「Howdy!」という威勢のいい挨拶から、1曲目の「口笛吹いて、こんにちは」へ。古村大介(G)の吹く朗らかな口笛から心地よいアンサンブルが響きわたり、曲中では対馬祥太郎(Dr)が弾くグロッケンやカウベルの音がチャーミングなムードを作り出していく。2曲目を飾ったのは3組のドラムとギターによる弾き語りという異色な編成による「手をたたけ」。間奏ではメンバー全員がドラムを叩く“クアトロドラム”も披露され、4人はステージ上で視線を交わし、息を合わせながら激しいリズムセッションを展開。さらにその勢いを保ったまま「THE BUNGY」になだれ込み、観客の手拍子をバックにプレイを繰り広げた。なおこの日のステージにはアコースティックベース、グロッケン、フロアタム、レインスティックなど普段の公演ではあまり登場しないタイプの楽器も用意された。

光村は「今日は念願叶って初めてBillboard Liveでライブを行うことができました」と上機嫌にトークを展開。本公演の下見を兼ねてつい先日同会場に足を運んだことを明かした。さらに「想像以上に激しいアルバムだったと思いますが、できるだけ僕らのツバが遠くまで飛ぶように演奏します(笑)」とユーモアを交えて意気込みを語ると、ミディアムチューンで構成されたブロックへと進んでいった。

落ち着いた照明の下で披露された「天地ガエシ」では、古村と対馬の柔らかなコーラスが響き、「夢1号」では坂倉心悟(B)の奏でるグルーヴィなベースの上に光村の艶やかな歌声が重なる。音数を減らしたアレンジの「ホログラム」は4人の丁寧なプレイが光り、光村のハミングから始まった「芽」は暖色系の照明によってメランコリックな雰囲気が生み出された。特に原曲に比べテンポを落とした「ホログラム」や「芽」は、アコースティックアレンジによって歌詞の一言一言が引き立たされ、抒情的な歌詞の世界が観客によりダイレクトに伝えられた。躍動的な対馬のドラムから幕を開けた「Diver」は、エモーショナルなサウンドが会場に広がっていく。間奏では古村のブルースハープが、曲の後半では坂倉の勢いのあるベースが楽曲の情熱的な一面を表現していた。

坂倉心悟(撮影:上飯坂一)

坂倉心悟(撮影:上飯坂一)[拡大]

対馬祥太郎(撮影:上飯坂一)

対馬祥太郎(撮影:上飯坂一)[拡大]

その後のMCで光村は約6年前に坂倉とともにマリーナ・ショウのライブを観に初めてBillboard Live TOKYOを訪れた際の思い出を語る。「僕もここで歌ってみたいなと思って。念願叶ってステージに立ってます」と口にした光村は、「せっかくだから恒例行事にしてくれないかな?」と早くも再演を希望した。そしてカントリー調にアレンジされた「Broken Youth」からライブは後半に。「ニワカ雨ニモ負ケズ」ではステージのうしろのカーテンが開き、美しい夜景が広がり開放的なムードが漂う。特に観客の視線と耳を釘付けにしたのは、ギターを軸に展開されていく間奏でのセッション。光村と古村による速弾き合戦や、光村と坂倉による“ギターベースバトル”が展開され、合間に対馬がスパイスを加えるように軽妙なリズムを刻む。4人は互いの音に耳を澄ませつつ、高揚感のあるサウンドを紡いでいった。

本編ラストは光村1人の弾き語りによる「バイシクル」。彼は「Howdy!! We are ACO Touches the Walls」について「大事に作ってきた曲をみんなの近いところで鳴らす。アコースティックだからできるみんなとの距離を縮めていくことを意識しました。曲を作った当時よりみんなの所に近付いていくことができたかな」と述べ、ギターを爪弾きながら、言葉1つひとつを噛み締めるようにスローバラードにアレンジした「バイシクル」を歌い上げる。ラストはマイクから離れ、アカペラに近い状態で伸びやかな歌声を響かせた。

NICO Touches the Walls(撮影:上飯坂一)

NICO Touches the Walls(撮影:上飯坂一)[拡大]

アンコールの声に呼ばれステージに再登場した4人は、少し緊張が解けた表情でトークを開始。「Howdy!! We are ACO Touches the Walls」で初めてアナログ盤を作った喜びを明かし、対馬は「ホントにアナログいいのよ。聴いてみてください」と熱弁した。そして「ちょっとやるには早いかなと思うんですけど……」という光村の言葉を経て「April」を届けた。対馬がブラシで叩く軽やかなドラムを軸にみずみずしいサウンドが紡がれ、ひと足早い春がBillboard Live TOKYOに訪れた。そして1時間半のステージを締めくくったのは、「またいつかどこかでACO Touches the Wallsとしてお会いできる日を楽しみにしてます!」という光村の挨拶。観客との再会を約束して、NICO Touches the Wallsの初Billboard Live TOKYO公演は幕引きとなった。

NICO Touches the Wallsはこのあと、企画対バンツアー「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ フェスト'15」を東名阪で実施。5月から約2年ぶりの全国ワンマンツアー「NICO Touches the Walls TOUR 2015」をスタートさせる。

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NICO Touches the Walls「Howdy!! We are ACO Touches the Walls」
2015年2月12日 Billboard Live TOKYO セットリスト

01. 口笛吹いて、こんにちは
02. 手をたたけ
03. THE BUNGY
04. 天地ガエシ
05. 夢1号
06. ホログラム
07. 芽
08. Diver
09. Broken Youth
10. ニワカ雨ニモ負ケズ
11. バイシクル
<アンコール>
12. April

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