本日11月12日、Hulu製作のドラマ「フジコ」の完成披露試写会が東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、主演の
真梨の小説「殺人鬼フジコの衝動」を映像化した本作は、一家惨殺事件で唯一生き残った少女フジコが成長し、幸せを追い求めながら狂気の殺人鬼へと変貌していくさまを描いたミステリー。脚本を「凶悪」「14歳」の高橋泉が手がけ、尾野のほかには谷村美月、丸山智己、リリー・フランキー、浅田美代子、真野響子らが出演に名を連ねる。
本作で尾野が演じたのは、連続殺人鬼の女フジコ。尾野は、当初出演の依頼を断ろうと思っていたといい、「役を演じること自体は楽しくて、皆さんと和気あいあいとやっていたんですが、最終日を迎えるまでずっと心のどこかに不安がありました。終わってからは、やってよかったなと思うようになりましたね」と撮影を振り返る。
そして「印象的な場面は?」と司会者が問うと、面会室のシーンを挙げる尾野。さらに「あの場面はノーメイクなんです。よく『ノーメイクよ』と言いながらもファンデーションは塗っていることとかあるじゃないですか! そうじゃなくて完全にすっぴんで撮影しました。ドラマの中ではいろんな年代を演じたから、実年齢より上に見えるメイクをした場面もあって。そのおかげで(ノーメイクの状態が)少しだけ若く見えるんです!」と声を弾ませ、客席の笑いを誘う。そんな尾野について、村上が「フジコは整形手術を受けて完全な美を手に入れる女性で。そのときに尾野さんが満を持して登場するんですが、姿に説得力がありましたね。尾野さんは計算外にきれいでした。彼女が撮影を終えたあとは“真千子ロス”があって……」と口にすると、尾野は「なんかくすぐったい!」と照れくさそうに笑った。
ドラマの感想を求められた真梨は「私が想像していたフジコがそのまま出てきたので、もう……。『びっくらポンや!』って思って」とユーモアあふれる表現で思いを述べる。そして真梨が「この部分は映像化しないだろうという過激な場面もしっかりと描かれていて、観ていてドキドキしました。私はドラマが大好きなんですが、内臓の底から痛くなるゾクゾクするような作品に久々に出会った気がします。太鼓判を10個、いや100個くらい押したいです!」と声を張ると、尾野と村上は安堵の表情に。
続いて撮影時の話題へ。村上は「刺激的な表現がたくさんある作品ですが、演者さんたちはそれだけでなく人間の本質もちゃんと演じてくださった」と、難役に挑んだ俳優陣を賞賛。また「脚本に“血の海”と書かれていたシーンでは、美術さんが厚みを感じるくらいの血の海を作ってくれたんです」と村上が明かすと、客席からは驚きの声が上がり、それを受けて尾野が「血糊ばっかりじゃないですよ! 物語もあります!」とアピールする一幕も見られた。
最後に尾野が「共感は求めていません、とまずお伝えしたいです。皆さんそれぞれ思うことがあると思います。その思いを大事にしていただけたら、私たちはそれだけでいいのかなと感じています。いい表情がたくさん詰まっている作品なので、ぜひ何度も観てほしいです」と真剣なまなざしで観客に語りかけ、舞台挨拶は終了した。
「フジコ」は明日11月13日より、HuluとJ:COMにて全6話の一挙配信がスタート。
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上野尚人(たっぷりたらこ・イマイさん) uenotakato @uen0
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