初めの挨拶で、河本は「初日を無事に迎えられたこと、本当にうれしく思います」と感慨深げな様子。「きっとそれぞれの世代の『009』があると思いますが、そこにいかに踏み込んでいけるか」と語りながら、「いろんな世代の『009』ファンの方に楽しんでいただける作品になっていると思います」と期待を寄せた。また司会から「新しい島村ジョーの『加速装置』、皆さんひと足早く聞きたいですよね?」との振りがあると、会場からは大きな拍手が。河本は照れ笑いを浮かべたあと、全力の『加速装置!』を決め、さらなる大きな拍手を浴びた。
司会に「ご自身の出来栄えは?」と問われた河本は、「ご自身の出来栄えですか!?」と動揺しながらも、「まあ……結構やってやりましたよね」と自信を見せる。「……っていうのは冗談として(笑)、収録の前夜は眠れない日々が続くぐらい緊張しました。歴史ある作品なので、これまで演じて来られた方の“ジョー”という人物像がある。そんな中で僕にしか出せないジョーはどんなものなんだろうというのを、収録を重ねながら考え続ける日々でした」と振り返りながら、「全身全霊を傾けて演じさせていただきましたので、これが僕にできる島村ジョーなんだというのをご覧いただければと思います」と語った。
次に問われた牧野も「や……やったったで!」と遠慮がちにコメント。「(カタリーナは)粛々と話し続けるキャラクターなので、セリフ1つひとつに神経を張り巡らせながら収録に臨みました」と思い返し、「とつとつと、粛々と語る……“カタリーナ”でしたね」と、キャラクター名に引っ掛けながらカタリーナを説明した。河本は「これまでの『009』も、ゲストキャラクターに女性が出てくるとジョーは優しくしていた」と触れ、「(今回も)フランソワーズが嫉妬してしまうぐらい、優しさを見せるシーンがいっぱいあった」と告白。「(台本にも)気になるト書きがあったり。そのあたりも注目していただけると」と見どころを明かした。
最後に今回が初監督となる柿本に話が振られると、「えっと……やったりました(笑)」と乗っかる。そして「僕が“やったりました”というよりかは、(プレスコを行って)キャストの皆さんの掛け合いやイマジネーションにすごく助けられたんです。セリフもちょっとずつ、総監督の神山(健治)さんと調整しながら生っぽくできていった感覚があって。現場のスタッフも、絵とセリフの温度差を感じさせないような出来にしてくれた。脚本家やキャストの皆さんから、最後の撮影、編集スタッフまで、つつがなく全力を出していただきました。そういう意味で『やったった』と言わせていただければ」と思いを告げた。
イベントではタイトルの「CALL OF JUSTICE」にかけて、「最近こんないい行いをした」というテーマのトークも展開。河本は「バスに乗るときに、たぶん同じバスに乗るであろうご年配の方がいたんです。その方を追い抜いてバスに乗ったんですけど、ドアが締まりそうになったときに『たぶんあの方も乗られます』と運転手さんにお伝えして、その方も乗ることができたんです」と説明する。しかし河本は「誰かにとっての正義は、誰かの悪だったりする。そういうことを考えたときに、時間通りにバスに乗ってる方たちは、そのあとの乗り換えが間に合わなくなる可能性もあるので、正義面はできないなと。それは『CYBORG009』に関わらせていただいてから、日々考えていた」と語り、考えを巡らせる。それを聞いていた柿本は「いやあ、(河本の姿が)ジョーですね。本当に」と感心した様子を見せた。
最後に河本は「『サイボーグ009』という作品はいろんな形で皆様に愛されていますが、それも石ノ森章太郎先生の原作が、全世代に興奮を与える魅力的な作品だからこそだと思っております。その作品に島村ジョーとして携わらせていただけて、声優人生でこんなにうれしいことはないだろうと感じるくらい、大変光栄なことだと思っております」と思いを明かす。また「僕らもワクワクドキドキしながら作った作品ですので、その思いが少しでも皆様に届けば」と観客に語りかけた。
完全オリジナルストーリーが展開される「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」では、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーのサイボーグたちが、正体不明の異能者たち“ブレスド”に立ち向かう。総監督は
「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」
公開日:(第1章)2016年11月25日(金)~12月8日(木)、(第2章)12月2日(金)~12月15日(木)、(第3章)12月9日(金)~12月22日(木)
スタッフ
原作:
総監督:
監督:
キャラクターデザイン:齋藤将嗣
アニメーション制作:SIGNAL.MD・OLM Digital, Inc.
製作:石森プロ・Production I.G
キャスト
009/島村ジョー:
003/フランソワーズ・アルヌール:
001/イワン・ウイスキー:
002/ジェット・リンク:
004/アルベルト・ハインリヒ:
005/ジェロニモ・ジュニア:
006/張々湖(ちゃんちゃんこ):
007/グレート・ブリテン:佐藤せつじ
008/ピュンマ:
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楊(やん) @yan_negimabeya
新作「009」公開、正義と悪について考える河本啓佑の姿にジョーが重なる - コミックナタリー https://t.co/Fe4MaveG9C