新作「009」公開、正義と悪について考える河本啓佑の姿にジョーが重なる

8

316

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 166 149
  • 1 シェア

石ノ森章太郎原作による3DCGアニメーション「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」第1章の初日舞台挨拶が、本日11月25日に東京・新宿バルト9にて開催された。イベントには009/島村ジョー役の河本啓佑、カタリーナ・カネッティ役の牧野由依柿本広大監督が登壇した。

左からカタリーナ・カネッティ役の牧野由依、009/島村ジョー役の河本啓佑、柿本広大監督。

左からカタリーナ・カネッティ役の牧野由依、009/島村ジョー役の河本啓佑、柿本広大監督。

大きなサイズで見る(全13件)

河本啓佑

河本啓佑[拡大]

初めの挨拶で、河本は「初日を無事に迎えられたこと、本当にうれしく思います」と感慨深げな様子。「きっとそれぞれの世代の『009』があると思いますが、そこにいかに踏み込んでいけるか」と語りながら、「いろんな世代の『009』ファンの方に楽しんでいただける作品になっていると思います」と期待を寄せた。また司会から「新しい島村ジョーの『加速装置』、皆さんひと足早く聞きたいですよね?」との振りがあると、会場からは大きな拍手が。河本は照れ笑いを浮かべたあと、全力の『加速装置!』を決め、さらなる大きな拍手を浴びた。

司会に「ご自身の出来栄えは?」と問われた河本は、「ご自身の出来栄えですか!?」と動揺しながらも、「まあ……結構やってやりましたよね」と自信を見せる。「……っていうのは冗談として(笑)、収録の前夜は眠れない日々が続くぐらい緊張しました。歴史ある作品なので、これまで演じて来られた方の“ジョー”という人物像がある。そんな中で僕にしか出せないジョーはどんなものなんだろうというのを、収録を重ねながら考え続ける日々でした」と振り返りながら、「全身全霊を傾けて演じさせていただきましたので、これが僕にできる島村ジョーなんだというのをご覧いただければと思います」と語った。

牧野由依

牧野由依[拡大]

次に問われた牧野も「や……やったったで!」と遠慮がちにコメント。「(カタリーナは)粛々と話し続けるキャラクターなので、セリフ1つひとつに神経を張り巡らせながら収録に臨みました」と思い返し、「とつとつと、粛々と語る……“カタリーナ”でしたね」と、キャラクター名に引っ掛けながらカタリーナを説明した。河本は「これまでの『009』も、ゲストキャラクターに女性が出てくるとジョーは優しくしていた」と触れ、「(今回も)フランソワーズが嫉妬してしまうぐらい、優しさを見せるシーンがいっぱいあった」と告白。「(台本にも)気になるト書きがあったり。そのあたりも注目していただけると」と見どころを明かした。

柿本広大監督

柿本広大監督[拡大]

最後に今回が初監督となる柿本に話が振られると、「えっと……やったりました(笑)」と乗っかる。そして「僕が“やったりました”というよりかは、(プレスコを行って)キャストの皆さんの掛け合いやイマジネーションにすごく助けられたんです。セリフもちょっとずつ、総監督の神山(健治)さんと調整しながら生っぽくできていった感覚があって。現場のスタッフも、絵とセリフの温度差を感じさせないような出来にしてくれた。脚本家やキャストの皆さんから、最後の撮影、編集スタッフまで、つつがなく全力を出していただきました。そういう意味で『やったった』と言わせていただければ」と思いを告げた。

左から牧野由依、河本啓佑、柿本広大監督。

左から牧野由依、河本啓佑、柿本広大監督。[拡大]

イベントではタイトルの「CALL OF JUSTICE」にかけて、「最近こんないい行いをした」というテーマのトークも展開。河本は「バスに乗るときに、たぶん同じバスに乗るであろうご年配の方がいたんです。その方を追い抜いてバスに乗ったんですけど、ドアが締まりそうになったときに『たぶんあの方も乗られます』と運転手さんにお伝えして、その方も乗ることができたんです」と説明する。しかし河本は「誰かにとっての正義は、誰かの悪だったりする。そういうことを考えたときに、時間通りにバスに乗ってる方たちは、そのあとの乗り換えが間に合わなくなる可能性もあるので、正義面はできないなと。それは『CYBORG009』に関わらせていただいてから、日々考えていた」と語り、考えを巡らせる。それを聞いていた柿本は「いやあ、(河本の姿が)ジョーですね。本当に」と感心した様子を見せた。

最後に河本は「『サイボーグ009』という作品はいろんな形で皆様に愛されていますが、それも石ノ森章太郎先生の原作が、全世代に興奮を与える魅力的な作品だからこそだと思っております。その作品に島村ジョーとして携わらせていただけて、声優人生でこんなにうれしいことはないだろうと感じるくらい、大変光栄なことだと思っております」と思いを明かす。また「僕らもワクワクドキドキしながら作った作品ですので、その思いが少しでも皆様に届けば」と観客に語りかけた。

「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」キービジュアル

「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」キービジュアル[拡大]

完全オリジナルストーリーが展開される「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」では、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーのサイボーグたちが、正体不明の異能者たち“ブレスド”に立ち向かう。総監督は神山健治、監督は柿本広大。全3章で構成され、本日11月25日より各章2週間限定にて順次劇場上映される。

この記事の画像・動画(全13件)

「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」

公開日:(第1章)2016年11月25日(金)~12月8日(木)、(第2章)12月2日(金)~12月15日(木)、(第3章)12月9日(金)~12月22日(木)

スタッフ

原作:石ノ森章太郎
総監督:神山健治
監督:柿本広大
キャラクターデザイン:齋藤将嗣
アニメーション制作:SIGNAL.MD・OLM Digital, Inc.
製作:石森プロ・Production I.G

キャスト

009/島村ジョー:河本啓佑
003/フランソワーズ・アルヌール:種田梨沙
001/イワン・ウイスキー:福圓美里
002/ジェット・リンク:佐藤拓也
004/アルベルト・ハインリヒ:日野聡
005/ジェロニモ・ジュニア:乃村健次
006/張々湖(ちゃんちゃんこ):真殿光昭
007/グレート・ブリテン:佐藤せつじ
008/ピュンマ:石谷春貴

全文を表示
(c)2016 「CYBORG009」製作委員会

読者の反応

  • 8

楊(やん) @yan_negimabeya

新作「009」公開、正義と悪について考える河本啓佑の姿にジョーが重なる - コミックナタリー https://t.co/Fe4MaveG9C

コメントを読む(8件)

関連記事

石ノ森章太郎のほかの記事

関連商品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのコミックナタリー編集部が作成・配信しています。 石ノ森章太郎 / 牧野由依 / 柿本広大 / 神山健治 / 河本啓佑 / 種田梨沙 / 福圓美里 / 佐藤拓也 / 日野聡 / 乃村健次 の最新情報はリンク先をご覧ください。

コミックナタリーでは国内のマンガ・アニメに関する最新ニュースを毎日更新!毎日発売される単行本のリストや新刊情報、売上ランキング、マンガ家・声優・アニメ監督の話題まで、幅広い情報をお届けします。