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“通常の3倍速い”「THE ORIGIN II」上映会、安彦良和「ガンダムは歴史物語」

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「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 赤の決意 哀しみのアルテイシア プレミア上映会」が、本日10月17日に東京・豊洲PITにて行われた。

このイベントは安彦良和が総監督を務めたアニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア」の先行上映会。豊洲PITのステージは、劇中でクラウレ・ハモンが歌姫を務めるクラブ・エデンを模した酒場風にしつらえられ、インテリアとして並ぶウィスキーにも「サンライズウィスキー」とラベルが貼られるこだわりぶり。本編上映前にはトークイベントが実施され、のちのシャア・アズナブルであるエドワウ・マス役の池田秀一、セイラ・マス役の潘めぐみ、ランバ・ラル役の喜山茂雄、クラウレ・ハモン役の沢城みゆきが登壇した。

池田は今作を「キャスバルがエドワウ・マスという名を名乗り、これからシャア・アズナブルになっていく。そういう決意をする、キーポイントになっていく作品」と評し、「通常の3倍速い上映会を楽しんでください」と観客に語りかける。アルテイシアことセイラ・マス役の潘も「今回の表題は『哀しみのアルテイシア』です。数々の悲しみを体験し、その思いを劇中のあのセリフに込めさせていただきました」と期待をあおった。

喜山は「(前作で)ラル家が没落し、地位も名誉も失ったランバ・ラルが、どんな生き様を見せるのか楽しんでほしい」と話し、ランバ・ラルの恋人ハモンを演じた沢城は「子供たち2人を何としても逃さなくてはいけなかった前回は本当に大仕事で、ハモンは男性的な、雄々しい姿を見せていました。今回は女性的なシーンが多いです」とそれぞれ見どころを語った。

本編上映後は、安彦が登場して再びトークがスタート。大きな拍手で迎えられた安彦は「(映画を観た後の)皆さんの拍手を聞いて本当にうれしかったです」と観客の反応に安堵した様子を見せる。「THE ORIGIN」シリーズで25年ぶりにアニメの仕事に復帰したという安彦は「声優さんの世界のことを本当に知らないんです。沢城さんは峰不二子だそうで……何代目なんですか?」と「ルパン三世」の新TVシリーズに話題が飛びそうになると、すかさず池田が「先生、今日はガンダムの話を」と突っ込み、会場は笑いに包まれた。

続いて池田は「『THE ORIGIN』アニメ化の話は5~6年前に、本格始動するという話は2年くらい前に伺いました。しかもシャア・セイラ編から作り始めるということを聞き、再度原作を読んだら……エドワウ・マスから士官学校に行って、0079のシャアに繋げてみたいという欲が出まして。年齢的に無理があるかなと思ったんですが、自分からエドワウ・マス役のオーディションに志願しました」と思いを明かした。

「僕も老けたけど、池田さんも老けた」と笑った安彦は「実は池田さんは今回2度収録しているんです。池田さんの申し出で」とアフレコ時のエピソードを披露。「声変わり前の、エドワウの声を池田さんが出せるか不安もありましたが、やってみたら決して悪くなかった。よかったなあと思っていたら、スタッフから『池田さんがどうしてももう1回やらせろと言って聞かないんです』と電話がかかってきて。なのでオンリー録りをしました。間違いなく1回目より良くなった」と褒め称えた。

イベント終盤、会場には澤田かおりが登場し、劇中歌「By Your Side」を歌い上げる。最後の挨拶で安彦は「僕の本業はマンガ家で、歴史マンガを描いています。今回、ガンダムは歴史物語だと思いました。時系列で、奇跡的にそれぞれの生き様、人間模様が描き出されていた。ただ表現が拙かったので、どこが人間ドラマなんだということをおっしゃる方もいましたが、しっかり描けばまさに人間ドラマであり、歴史ドラマなんだという気がしています」と語り、上映会は幕を閉じた。

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア」は10月31日より2週間限定で、全国15館にて上映。TSUTAYA TVやdアニメストア、バンダイチャンネルなどの配信サービスからも視聴できる。

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