手塚プロダクションは、WEBサイト「
少年・青年時代に戦争を体験し、1945年8月15日、17才で終戦を迎えた手塚。戦争のイメージが人々の中で風化することを懸念していた彼は、戦争の悲惨さ、平和の大切さ、命の尊さをたびたび作品の中で訴えかけてきた。戦後70年という節目に設置されたWEBサイト「手塚治虫と戦争」ではそんな手塚のメッセージを語り継ぐべく、時系列に沿って戦時の出来事と手塚の体験を、肉声を収めた動画も交えて紹介。戦争をテーマにしたマンガを電子書籍で読むこともできる。閲覧はすべて無料。
手塚プロダクション代表取締役 松谷孝征コメント
私が手塚治虫と過した十六年間、手塚治虫は夜昼なくひたすら仕事に没頭しておりました。なぜ寝る間を惜しんでまで創作し続けたのか・・・勿論、漫画やアニメが大好きだということもあったでしょうが、そのエネルギーの源となったのは、戦争体験だったのではないかと思います。
手塚治虫は多感な少年、青年時代に戦争を体験し、空襲で多くの人や動物の死、そして焼け野原となった悲惨な光景を目の当たりにしたそうです。そして1945年8月15日、17才で終戦を迎えました。それまで灯火管制で常に暗い夜だった町にきれいに輝く灯りを見た時、つくづく平和の大切さを感じたそうです。
30年程前、ある学校の PTAの講演で「今の子どもたちは、第二次大戦も関ヶ原の戦いも同じ歴史の中としてとらえています」と話していたことがありました。手塚治虫は第二次大戦のイメージ が風化することを懸念していたのです。
未来の子どもたちに戦争の悲惨さ、平和の大切さ、そしてなによりもあらゆる命の尊さを伝えたい。漫画やアニメの表現能力の素晴らしさ、特に子どもたちに伝えるにはこれほど優れた媒体はないと、手塚治虫は作品を通じて、まるで使命のごとく訴え続けたのです。
今年戦後七十年ということで、このような企画を催しました。この企画に特別協賛いただいた企業様に心より敬意とお礼を申し上げます。
私たち手塚プロダクションは、戦争の語り部として、手塚治虫にかわりその思いを継承していきます。
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