WOWOW「劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season鳥」|一挙放送記念!いのうえひでのり / 贋鉄斎&カンテツ役4人が振り返る、怒涛の14カ月

池田が“得意なほう”の「鳥」、演出に忠実な「上弦」、奔放な「下弦」

池田成志

池田成志

池田 「花」で古田がああやったから「鳥」はどんな贋鉄斎でいくんだろうと思ってたら、いのうえさんがネタを練り始めて、それでできたのがいつも通りの“私が得意なほうのヤツ”(笑)。「鳥」の捨之介は阿部(サダヲ)だったから、阿部と普段通りしゃべってれば大丈夫っていう気持ちがあって楽だった。ただあいつが(巨大ハリセンで)ものすごく叩くから、それだけが本当に痛かっただけで(笑)。

一同 あはははは!(笑)

池田 でも実はあの、捨之介と贋鉄斎の掛け合いのシーン、稽古を2回しかやってないんだよね。

三宅 えー! 「極」はけっこうやりましたよ。

池田 そうなんだ? 1回目の稽古はハリセンでふざけて終わって、次がもう場当たりだった(笑)。

中村 「月」は贋鉄斎のシーンはあんまり稽古やらなかった気がするけど……。

市川 やりましたよ! 「月」は、「上弦」が2時間くらい稽古したあとに「下弦」をやってたから、「下弦」の中村さんにあんまり稽古した印象がないだけなのでは?

中村 ああ、そうかもしれない。

池田 「月」はWチームだから特殊なんだよね。

市川しんぺー

市川しんぺー

市川 だから相当やってますよ。俺の贋鉄斎は開幕当初、真面目だったという噂を聞いてらっしゃると思いますけど(笑)、実は稽古初日、その前の芝居で声が枯れてて、ちょっと抑え気味にやっていたんです。そうしたら、いのうえさんに「いや、このセリフはもうちょっとワーッとやってもらわないと!」って言われたんですね。新感線は「この音で、このテンポで」って完璧に演出が付くので、「それなら全部言われたようにやろう」と思って、余計な遊びを入れず、とにかく言われたように思いっきり真面目にやることにしたんです。で、僕ら上弦でついた段取りを下弦でもやってくださいってなったときに……中村さんはハナからやらないんです。

中村 違います! 違います! やろうとしたけどできなかった。

市川 なので、“中村さんがそうやるならこっちは段取り通りやって、上弦と下弦でまったく別の見せ方にするのもいいな”と。でも公演の途中からふざけ始めたのは、中村さんが休演して下弦に出たことがあって、そこでアドリブシーンをやってからかな? そこから少しずつ上弦でもアドリブが入るようになって。

池田 段取りを覚えなかった中村さんは?

中村 本当にできなかったんですよ。最初はちゃんとやるわけです、もちろん。でも段取りがある稽古をやったことがないから、頭ではやろうとしても身体が全然「あれれ?」って、思わぬことばかり起きて…… “段取りクラッシャー”って呼ばれちゃいました(笑)。

池田 最初は段取りが苦しかったの?

中村 苦しかった。しかも新感線自体初めてだったから、どこまで自由にやっていいかも全然わからなくて、「やめて」って言われるまではとにかく「こういうことをやりたいんです」って提示していって……。

池田 結局いつもと一緒じゃないか。

三宅 素晴らしいですよ、どこに行ってもそうできるって。

「極」のカンテツには安心感

三宅 僕はカンテツなので、ちょっと状況が違う。でも観てると皆さんすごく自由にやられてるから、これをやらなきゃいけないのかなっていうプレッシャーはすごかったですね。しかもカンテツはボケで、ツッコミが逆木(圭一郎)さんと(清水)くるみちゃん。逆木さんもどちらかと言うとボケの人だし、くるみちゃんもツッコミには慣れてないから、2人を相手にどこまで自由に広げられるか、しかもそれを自分で元に戻せるか、自信がなかった。でも稽古でいのうえさんが面白く演出をつけてくれたから、そんなに率先してやることもないよなって思い直して……。

「劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season鳥」より。(撮影:田中亜紀)

市川 カンテツを演じたのは2回目?

三宅 そう。「アオドクロ」でもやりました。

市川 今回と同じ感じ?

三宅 (役の)構造はね。「アオドクロ」のときは師匠が死んで、「お前にこれを捧げる」って言われて「``」をもらって、カンテツからガンテツになるんですよ。

池田 なるほどね(笑)。

市川 「極」は、突拍子もないことをやるんじゃなくて、ちゃんとできてるオモシロな感じだったよね。

三宅 まあそうですね、これでいいんだと思いながらやりました。

池田 安心して観られるっていうと変だけど、「これは鉄板だな」みたいな感じはあったよね。

WOWOW「12カ月連続放送!劇団☆新感線『花鳥風月極&名作選』」

WOWOWライブ「劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season鳥」
2018年9月29日(土)19:45~23:00

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:阿部サダヲ、森山未來、早乙女太一 / 松雪泰子 / 粟根まこと、福田転球、少路勇介、清水葉月 / 梶原善 / 池田成志 ほか

WOWOW「劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season風」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:松山ケンイチ、向井理、田中麗奈 / 橋本じゅん、山内圭哉、岸井ゆきの / 生瀬勝久 ほか

WOWOW「劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月“上弦の月”」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:福士蒼汰、早乙女太一、三浦翔平、須賀健太、平間壮一 / 高田聖子 / 渡辺いっけい ほか

WOWOW「劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月“下弦の月”」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:宮野真守、鈴木拡樹、廣瀬智紀、木村了、松岡広大 / 羽野晶紀 / 千葉哲也 ほか

WOWOW「劇団☆新感線『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:天海祐希 / 福士誠治、竜星涼、清水くるみ / 三宅弘城、山本亨、梶原善 / 古田新太 ほか

WOWOW「劇団☆新感線 ゲキ×シネ『阿修羅城の瞳2003』」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:市川染五郎(現:松本幸四郎)、天海祐希、夏木マリ、伊原剛志 ほか

WOWOW「劇団☆新感線 ゲキ×シネ『蜉蝣峠』」

作:宮藤官九郎

演出:いのうえひでのり

出演:古田新太、堤真一、高岡早紀、勝地涼、木村了、梶原善 ほか

WOWOW「劇団☆新感線 ゲキ×シネ『蛮幽鬼』」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:上川隆也、稲森いずみ、早乙女太一、堺雅人 ほか

WOWOW「劇団☆新感線 ゲキ×シネ『シレンとラギ』」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:藤原竜也、永作博美、高橋克実、三宅弘城、北村有起哉、石橋杏奈、古田新太 ほか

WOWOW「劇団☆新感線 ゲキ×シネ『蒼の乱』」

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:天海祐希、松山ケンイチ、早乙女太一、平幹二朗 ほか

池田成志(イケダナルシ)
1962年福岡県出身。早稲田大学在学中、82年に第三舞台に参加し、俳優活動を開始。つかこうへい、三谷幸喜、デヴィッド・ルヴォー、宮藤官九郎、いのうえひでのり、長塚圭史、前川知大ら、さまざまな劇作家・演出家の作品に出演し、2013年に第48回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した。現在、NODA・MAP 第22回公演「贋作 桜の森の満開の下」に出演中。
市川しんぺー(イチカワシンペー)
1964年千葉県出身。猫のホテル創設メンバー。劇団公演以外に、シス・カンパニー公演「怪談 牡丹燈籠」、G2演出の音楽劇「リタルダンド」、板垣恭一演出「二都物語」、こまつ座「十一ぴきのネコ」「てんぷくトリオのコント」、三谷版「桜の園」などに出演。2011年に村木仁、池谷のぶえと演劇ユニット・おにぎりを旗揚げし、いのうえひでのり演出「断食」、千葉哲也演出「トークトワミー!」を上演した。18年9・10月に「新感線☆RS『メタルマクベス』disc2」、11・12月に「2018 PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”『命売ります』」、19年2月にJ-WAVE開局30周年記念舞台「みみばしる」に出演予定。
中村まこと(ナカムラマコト)
1963年千葉県出身。猫のホテル創設メンバーで、看板役者として活躍する傍ら、劇団公演以外に、こまつ座「十一ぴきのネコ」、葛河思潮社「冒した者」、野村萬斎演出「神なき国の騎士―あるいは、何がドン・キホーテにそうさせたのか?」、行定勲演出「ブエノスアイレス午前零時」などに出演。2017年には阿佐ヶ谷スパイダースに入団し、18年の「MAKOTO」で主演を務める。11・12月には谷賢一演出「光より前に~夜明けの走者たち~」に出演予定。
三宅弘城(ミヤケヒロキ)
1968年神奈川県出身。88年、劇団健康(現:ナイロン100℃)で初舞台を踏み、その後ナイロン100℃に所属。パンクコントバンド・グループ魂の石鹸(Dr)としても活動しているほか、近年は「大パルコ人3 ステキロックオペラ『サンバイザー兄弟』」、M&Oplaysプロデュース「鎌塚氏、腹におさめる」、ナイロン100℃「ちょっと、まってください」「睾丸」などに出演。11・12月にはM&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」の公演が控える。