来年6月に東京・新国立劇場 小劇場で上演される「
これは、スティーヴン・キャラムの戯曲で、2016年のトニー賞演劇部門で作品賞を受賞した作品「ザ・ヒューマンズ─人間たち」を、
上演に向け、桑原は「美しくも甘くもない家族。一番近くにいるのに、わかり合えない存在。それでも愛を基軸に成立している家族。内側の腐敗した家屋で、ぎりぎり足場を留めているような不安定さを、『唯一無二の、ありふれた家族』として描くうえで、最高のキャストが揃ったと思っています」と出演者に自信を見せつつ、「舞台はアメリカでも、ここに登場する家族は、今ここにいる、いびつで不安だらけの私たちなのだと、自分事のように体験して頂けたらと思っています。それは恐怖体験かも知れませんが」とコメントした。
チケットの一般販売は来年4月12日にスタート。キャストのコメントは以下の通り。
山崎静代コメント
素敵な俳優さんたちとご一緒させていただけることを大変嬉しく思います!! 桑原さんのお芝居を拝見した時めちゃくちゃ面白い方だなぁと思っていたので今回演出していただけるということで、緊張しますが一緒にどんなことが出来るのか……今からわくわくしております。いっぱい勉強したいです。生きているといろんなことがあります。私も年を重ねていると、家族の中でいろんなことが起こっています。今まで何もなく健康で過ごせていたことがどんなに幸せだったのかとつくづく感じております。家族というものについて……考えさせられます。
青山美郷コメント
オーディションで今作品に触れた時、自身と重なることが多く不思議なご縁を感じておりました。
またその時桑原さんと初めてお目にかかり、絶対にご一緒したいと思ったのでとても嬉しく思います。
家族の話のようで人間ひとりひとりの話、普遍的な作品だなと感じております。凄まじいキャストの皆様と共演させていただくということで今から身が引き締まりますが、作品の光と陰をお客様と共有できますよう精一杯努めたいと思います。
細川岳コメント
全体を覆っている不穏さがありながらもなんとかぎりぎり家族をやっているバランス感、これはユーモアなのか?と解釈を迷ってしまう辛辣な言葉など、とにかく戯曲がすごく好きだった。お話を頂いた時、これをやれるのかとドキドキしました。この戯曲で怪物のような先輩方とご一緒できることが楽しみでなりません。打ちのめされるかもしれないけれど、とんでもないものが立ち上がる。そんな予感がしています。
稲川実代子コメント
1970年代初頭、野坂昭如さんが唄う「黒の舟唄」は傷つき途方に暮れていたわたしたちの心に染み入った。この公演の原作を読み終えた時…あまりにも深く傷ついた登場人物たちとあまりにも深く暗い世界が、野坂昭如さんの「黒の舟唄」と重なった……。
さあ、また舟を出そう、舟を漕ごう。この愛しき「ザ・ヒューマンズ」に幸あれ!
増子倭文江コメント
ごく普通の家族のとてもリアルなお話です。
でも、なんなんでしょう? この不思議な読後感。
一階と二階で同時に進行していく会話。
周囲から聞こえる様々な音がまるでスリラー。
いったいどんな芝居になるのでしょうか?
いやいや、稽古はどんなことに?
全幅の信頼を置いている桑原裕子さん。
一筋縄ではいかない芝居になるのでしょうね。
敬愛する平田満さんはじめ共演者の方々と稽古場でお会いできるのが今から楽しみです。
平田満コメント
高齢者のいちばんつらいのは、時代に取り残されることでもなく、親しい者に去られることでもなく、自分の人生が無意味だったと悟る時なんですね。
つらくて哀しい話だと最初は思いましたが、たいていのおっさんはジョン・ウェインでも高倉健でもない、もともとただの凡人じゃないかと思えば、頑張らなくてもいいかもしれない、けっこう楽しいかもしれない、と思う昨今です。
2024/2025シーズン シリーズ「光景-ここから先へと-」Vol.2「ザ・ヒューマンズ─人間たち」
2025年6月
東京都 新国立劇場 小劇場
のぐち和美 / 野口和美 @seigakan
演出 #桑原裕子
観たいに決まってる🌈 https://t.co/MLiXRDNt3t