「ばけばけ」は、松江藩の没落士族の娘である小泉セツと、外国人の夫ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)、共に怪談を愛し、語り紡いだ夫婦をモデルにした作品。作劇を担当するふじきは、シティボーイズのライブにコントを提供しているほか、ムロツヨシのソロプロジェクト・muro式.、岡部たかしと岩谷健司による演劇ユニット・切実などの作品で脚本を執筆。またNHK関連作品では、教育エンタテインメント番組「みいつけた!」、テレビドラマ「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」などに参加している。
「ばけばけ」の制作決定に際して、ふじきは「何も起きない物語を書いています」と前置きし、「セツさんは特別なことを成し遂げたりとてつもない夢を叶えたりした人ではありません。少し変わった、しかし何気ない日常を送った、言ってみれば普通の人かもしれません。だけど、だからこそ愛おしいのです。『夢は○○だけん!(島根言葉)』なんて一度も叫ばない朝ドラですが、好きになってもらえたら嬉しいです」とコメントした。
クランクインは来年春を予定しており、ヒロインの松野トキ役とその相手役となる外国人英語教師役のキャストは、いずれもオーディションで決定される。ふじきのコメント全文、本作のプロデューサー・橋爪國臣のコメントは以下の通り。
ふじきみつ彦コメント
何も起きない物語を書いています。
人生、光もあれば影もあると言いますが、人生って光でも影でもないところがほとんどだなぁというのが僕の実感です。キラキラしているわけではないけど影というほど暗くもない、取り立てて人に話すほどでもない他愛もない時間。そんな光でも影でもない部分に光を当てる朝ドラを書いてみたい。今回のモデルである小泉セツさんのことを知ってそういう考えに至りました。セツさんは特別なことを成し遂げたりとてつもない夢を叶えたりした人ではありません。少し変わった、しかし何気ない日常を送った、言ってみれば普通の人かもしれません。だけど、だからこそ愛おしいのです。
「夢は○○だけん!(島根言葉)」なんて一度も叫ばない朝ドラですが、好きになってもらえたら嬉しいです。
橋爪國臣コメント
ヒロイン・松野トキは、夢を宣言し、がむしゃらに追いかけるヒロインではありません。時代の中で取り残されたり、大勢の意見の中で埋もれていったりする人々に光を当て、尊重し、共に生き抜いていく、そんなドラマを作りたいと思っていました。
脚本のふじきさんは、日常に潜む不条理をクスッと笑えるユーモアとして描き出すことができる方です。朝ドラを作るにあたって、ふじきさんなら、小さな声にも耳を傾け、日常の中にちょっとしたおかしみや悲しみが紛れ込み、気がつけば心が温まる、新しいドラマを作り上げることができると思いお願いしました。
ふじきさんと共に題材を探す中で、「小泉セツ」さんと出会いました。セツさんが残した「思い出の記」には、淡々とつづられた日々の奥に、二人の愛情や苦しみ、喜怒哀楽があふれています。
大きく変わっていく世の中に翻弄されながらも、夫・ハーンとともに暮らしていく姿に強く感銘を受けました。違う価値観を持つ者同士が、お互いを尊重して受け入れていく姿は、今の私たちにも大切なものを示してくれると思います。
セツと八雲が「怪談」を通じて時代を描き出したように、「ばけばけ」も今を生きる皆さんの心に響く朝ドラとしてお届けできたらと思います
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法水/norimizu/노리미즈🍉 @norimizu
シティボーイズのライブにも参加していた(脚本・出演)ふじきみつ彦さんが朝ドラの脚本を書くことになろうとはなぁ。
小泉八雲の妻をモデルにした朝ドラ、作劇はふじきみつ彦「何も起きない物語を書いています」
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