「メリー・ジェーン」より。(c)Matthew Murphy, 2024

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Broadway! in Spring 2023 / 2024シーズンラスト!英国アルメイダ劇場発の政治劇やレイチェル・マクアダムスのブロードウェイデビュー作が開幕

トニー賞候補作・候補者発表まもなく

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アメリカ・ニューヨークのブロードウェイで、2023 / 2024シーズンの開幕作品は40。そこへ駆け込むように、4月後半には「フロスト / ニクソン」の劇作家ピーター・モーガンと演出家ルパート・グールドがタッグを組んだイギリス・ロンドン、アルメイダ劇場発の政治劇「パトリオット」、先日ミュージカル化された映画「きみに読む物語」でヒロインを演じたレイチェル・マクアダムスの主演舞台、劇作家ポーラ・ヴォーゲルの半自伝的な家族劇といった話題作が続々と幕を開ける。現地時間の4月30日には、年間を通した40作品から、第77回トニー賞の候補作・候補者が発表される。シーズンの最後まで活気があふれる今年のオンブロードウェイで、どのような作品群がノミネーションに並ぶのか。トニー賞候補作・候補者のラインナップは後日、ニュースにて紹介するが、ここでは今シーズンのラストを飾る6作品を紹介する。

「パトリオット」

Patriots

「パトリオット」より。(c)Matthew Murphy

「パトリオット」より。(c)Matthew Murphy

2024年4月22日(月)~
エセル・バリモア劇場

脚本:ピーター・モーガン
演出:ルパート・グールド
出演:マイケル・スタールバーグ、ウィル・キーン、ルーク・タロン、ステラ・ベイカー、ロナルド・ガットマン、アレックス・ハート、ロージー・ベントン、ジェフ・ビール、ピーター・ブラッドバリー、カミラ・カノ・フラビア、マリアンナ・ゲイルス、ポール・キンマン、アダム・ポス、ニック・レーベルガー

Netflixドラマシリーズ「ザ・クラウン」の脚本家ピーター・モーガンの戯曲を、ルパート・グールドが演出する、2022年イギリス初演作。ソビエト連邦崩壊後の史実を題材に、ウラジーミル・プーチンをロシア大統領に導いた政商ボリス・ベレゾフスキーが、その後、プーチンと敵対していく様が描かれる。本作で約20年ぶりにブロードウェイに復帰するマイケル・スタールバーグがベレゾフスキー役を務め、プーチン役でローレンス・オリヴィエ賞を受賞したオリジナルキャストのウィル・キーンがブロードウェイデビューする。

「メリー・ジェーン」

Mary Jane

「メリー・ジェーン」より。(c)Matthew Murphy, 2024

「メリー・ジェーン」より。(c)Matthew Murphy, 2024

2024年4月23日(火)~
サミュエル・J・フリードマン劇場

脚本:エイミー・ハーツォグ
演出:アン・カウフマン
出演:レイチェル・マクアダムス、エイプリル・マティス、スーザン・プールファー、リリー・サンティアゴ、ブレンダ・ヴェーレ

「人形の家」の翻案で昨年のトニー賞候補に挙がった気鋭の劇作家エイミー・ハーツォグによる新作。アン・カウフマン演出のもと、主に映像で活動するレイチェル・マクアダムスがタイトルロールを担い、本作でブロードウェイデビューする。マクアダムスが演じるのは、さまざまな困難を抱えながらも前向きに生きるシングルマザー。そのほかの出演者に、エイプリル・マティス、スーザン・プールファー、リリー・サンティアゴ、ブレンダ・ヴェーレが名を連ねる。

ミュージカル「イリノイ」

Illinoise

「ILLINOISE」PV

2024年4月24日(水)~
セント・ジェイムズ劇場

作詞・作曲:スフィアン・スティーヴンス
脚本:ジャスティン・ペック、ジャッキー・シブリーズ・ドラリー
演出・振付:ジャスティン・ペック
出演:ベン・クック、ギャビー・ディアス、アフマッド・シモンズ、リッキー・ウベダ、エリヤ・ライオンズ、シャラ・ノヴァ、ターシャ・ヴィエッツ・ヴァンリア、カーラ・チャン、ジャネット・デルガード、クリスティン・フロレス、レイチェル・ロックハート、ブラント・マルティネス、クレイグ・サルスタイン、バイロン・タイトル、アレハンドロ・ヴァルガス

シンガーソングライターのスフィアン・スティーヴンスが、アメリカのイリノイ州をテーマに2005年に発表した自身のアルバム「Illinoise」。同作をもとに創作した新作ミュージカルがお目見えする。“ダンスレビュー”と位置付けされた本作では、若者たちの成長物語が、ダンス、演劇、ライブ音楽によって紡がれる。脚本・演出・振付を2018年にミュージカル「回転木馬」の振付でトニー賞を獲得したジャスティン・ペックが担当。ベン・クック、ギャビー・ディアスらが出演する。

「ワーニャ伯父さん」

Uncle Vanya

「ワーニャ伯父さん」より。(Photo by Marc J. Franklin)

「ワーニャ伯父さん」より。(Photo by Marc J. Franklin)

2024年4月24日(水)~
ヴィヴィアン・ボーモント劇場

脚本:アントン・チェーホフ
翻案:ハイディ・シュレック
演出:ライラ・ノイゲバウアー
出演:スティーヴ・カレル、ジョナサン・ハダリー、ウィリアム・ジャクソン・ハーパージェイン・ハウディシェル、スペンサー・ドノヴァン・ジョーンズ、ミア・カティグバック、アルフレッド・モリーナアリソン・ピルアニカ・ノニ・ローズ

女優としても活動し、自ら主演を務めた自身の戯曲「What the Constitution Means to Me」で2019年のトニー賞で主演女優賞、作品賞の候補に挙がったハイディ・シュレックが、アントン・チェーホフの「ワーニャ伯父さん」を新たに翻案。ライラ・ノイゲバウアー演出のもと、スティーヴ・カレルがワーニャ役を演じるほか、ジェイン・ハウディシェル、アルフレッド・モリーナ、アニカ・ノニ・ローズらがキャスティングされた。

ミュージカル「グレート・ギャツビー」

The Great Gatsby

「The Great Gatsby」on Broadway PV

2024年4月25日(木)~
ブロードウェイ劇場

原作:F・スコット・フィッツジェラルド
脚本:ケイト・ケリガン
作曲:ジェイソン・ハウランド
作詞:ネイサン・タイセン
振付:ドミニク・ケリー
演出:マーク・ブルーニ
出演:ジェレミー・ジョーダンエバ・ノブルザダ、ノア・J・リケッツ、サマンサ・ポーリー、サラ・チェイス、ジョン・ズドロジェスキ、ポール・ウィッティ、エリック・アンダーソン

昨年10月にアメリカ・ニュージャージーのペーパー・ミル・プレイハウスで初演された、マーク・ブルーニ演出版がニューヨークへ。本作では、ミュージカル「ニュージーズ」でトニー賞にノミネートされたジェレミー・ジョーダンと、ミュージカル「ミス・サイゴン」「ハデスタウン」への出演で知られるエヴァ・ノーブルザダが共演。2人はそれぞれ、1920年代のアメリカで、巨万の富を築いた謎の男ギャツビーと、彼のかつての思い人デイジーに扮する。

「マザー・プレイ」

Mother Play

「マザー・プレイ」より。(Photo by Joan Marcus 2024)

「マザー・プレイ」より。(Photo by Joan Marcus 2024)

2024年4月25日(木)~
ヘイズ劇場

脚本:ポーラ・ヴォーゲル
演出:ティナ・ランドー
出演:セリア・キーナン・ボルジャー、ジェシカ・ラングジム・パーソンズ

これは、日本では2022年に「ミネオラ・ツインズ」が上演された、劇作家ポーラ・ヴォーゲルの新作戯曲。舞台は、1960年代のアメリカ・ワシントンD.C.の郊外。子供たちを成功に導くための絶対的な考えを持つ家長フェリスと、2人の子供たちの姿が、40年に渡って描かれる。セリア・キーナン・ボルジャーがフェリスを、ジェシカ・ラング、ジム・パーソンズがその子供たちを演じ、ミュージカル「スポンジ・ボブ / スクエアパンツ」のティナ・ランドーが演出を務める。

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