音楽ナタリー Power Push - 超特急
ソロ&全員インタビューで紐解く“劇的な7人”の物語
「ライオンライフ」
ライオンの表と裏を表現した曲。
ぼくは強い!! けどほんとはさみしがり、かまってほしいという気持ちをアップテンポに伝えている曲だと思います。
何より歌っているコーイチの声がほんとに可愛くて、聴いてるだけでにやけちゃいます。
聴くときは要注意です!
Text by ユースケ
「ああ、僕のことやな」って
──「ライオンライフ」を最初に聴いたときは、どんな感想を持ちましたか?
イントロを聴くと「バラードかな?」と思うけどすぐに転調するし、サビでは「ずっきゅんどっきゅん」って連呼してるし……なんかよくわかんないなと思いました(笑)。でも、ちゃんと聴いていくと歌詞に自分のパーソナルな部分が散りばめられていたりして「ああ、僕のことやな」って。
──どのフレーズが、特に自分らしかったですか?
基本ずっと僕なんですけど(笑)、特に感じるのは「愛情の裏返しってことで堪忍してや 心は羊頭狗肉」とか、「だっていい男ってそういうもんだろ?」とか、「Wow oh大きい声ではさ 言わんけどしんどいねん」ってところかな。ステージ上での僕と、そうでないときの僕の二面性をよく表現してくれているなって思います。
──歌詞はコーイチさんが普段使う関西弁で。
関西弁で歌うのは初めてですね! いつも使っている言葉だから、表現の面では歌いやすさがありました。「しんどいねん」っていうパートでは気持ちが入りすぎちゃったみたいで、スタッフさんに「もうちょっと抑えて」って言われたりもしましたね(笑)。
──そうだったんですね。それに、自分をモチーフに作られた曲を自分で歌うというのはなかなか珍しいことですよね。
そうですね。僕は超特急のボーカルだから普段は「超特急から誰かへ」という感覚で歌っていて、「僕から誰かへ」という関係性ができることはないですし……それに、ボーカルには今までモチーフ曲はなかったですからね。すごく新鮮です。
──では、それぞれのメンバーを歌で表現するのはどういった感覚でしたか?
メンバーのことを考えて歌うというより、それぞれの曲のジャンルに合った歌い方を意識した感じです。それは、どの曲も「よくここまでメンバーのことを表現したな」って思うくらい、それぞれのパーソナリティが歌詞とメロディに表れていたから。例えばユースケの曲だったらポップさを意識して歌ったし、リョウガの曲はアニソンを意識したし、僕の歌はちょっとミュージカル風に表現してみたりしましたね。
──今回のアルバムだけでもさまざまなジャンルの曲がそろっているし、歌い手からしたら表現の振り幅がとても広いですよね。
曲のジャンルが多彩であることは超特急の強みだと思います。でもそのぶん、ボーカルはそれぞれのジャンルに合った表現をちゃんとしていかないといけない。毎回毎回が挑戦だし、そうやって挑戦したぶん、自分のボーカリストとしての幅が広がっていくのかなと思います。それに、いろんな歌い方に挑戦していると、例えば前からある曲をひさびさに歌ったときに、これまでとは違う表現ができたりもするんですよ。そういったところはボーカリストとして喜びを感じるところでもありますね。
──そうなんですね。
そう、今回のレコーディングはとてもスムーズに進んだんです。時間がタイトだったっていうのもあるけど、僕らの歌の引き出しの数がこれまでに比べて増えたから、一度OKテイクが録れてもそのあとに「じゃあ違う角度から表現してみようか」って別のテイクを録ったり。そういうことが多かったので、「歌えるようになった」とは感じないけど、引き出しの数は増えているのかなって思います。
歌でグループを支えたい
──今回歌声で「超特急」を表現したコーイチさんは、普段どのような視点でグループのことを見ているか、教えてもらえますか。
そうですね……「何が『超特急』を作り上げているんだろう?」って考えたとき、それはやっぱりメンバー7人が生み出すムードなんですよね。周りには曲を作ってくれる方やスタイリングをしてくれる方、いろんなスタッフさんがいてくれますけど、周りの人たちは僕らが作り出す雰囲気を感じ取って、僕らのことを支えてくれている。だから“発信源”である7人がどうやって集まり、行動すれば、より大きなパワーや影響力を生み出せる超特急になれるのかなっていうところは常に考えていますね。ちょっとしたRPGゲームみたいな感じかな? 7人にはそれぞれに“魔法使い”や“勇者”みたいな役目があるから、そのパーティがどうやって進んでいけばベストかな?って考えています。
──そのパーティの中で、コーイチさんはどんな役割を担っているんですか?
僕? 僕は……“転職キャラ”なんですよ(笑)。その時どきでコロコロ変わる。例えばユースケがガッと前に出たときは自分は防御に入ったりする。でも、彼はそうやって前に出ることで狂人的で奇抜なイメージを持たれることが多いから、じゃあ今度はそうじゃない、普段の優しい一面を見せるために自分はこういう行動してみようかなとか、いろいろ考えたりしますね。
──優しい一面が見えるような話題を振ってみたりだとか。
そうですね。
──大事な役割ですね。
ふふ(笑)。あと、ライブでは歌でグループを支える人でありたいな、と思っています。
コーイチを一言で表すと
あまのじゃく ─コーイチ
THE アーティスト ─カイ
ナマケモノ ─リョウガ
友達 ─タクヤ
自由奔放 ─ユーキ
音楽 ─ユースケ
天邪鬼 ─タカシ
コーイチの役割
やるときはやる男 ─カイ
超特急の大黒柱 ─リョウガ
お父さん ─タクヤ
大黒柱 ─ユーキ
超特急の大黒柱だぜ「歌命系王子様」 ─ユースケ
スイッチパイセン ─タカシ
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- 2ndアルバム「Dramatic Seven」 / 2016年10月26日発売 / SDR
- 通常盤[CD+ブックレット28ページ] / 3024円 / ZXRC-2007
- Loppi・HMV限定盤 [CD+ブックレット4ページ] / 2700円 / ZXRC-2010
収録曲
- Seventh Heaven
- バッタマン(Lunatic ver.)
- 超えてアバンチュール
- LIBIDO
- スターダスト LOVE TRAIN
- Beasty Spider
- Beautiful Chaser
- Whiteout
- Peace of LOVE
- Yell
- ライオンライフ
- Clap Our Hands!
- Always you
超特急(チョウトッキュウ)
ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。メンバーは1号車コーイチ(お父さん担当)、2号車カイ(神秘担当)、3号車リョウガ(ガリガリ担当)、4号車タクヤ(筋肉担当)、5号車ユーキ(ドジっ子担当)、6号車ユースケ(元気担当)、7号車タカシ(末っ子担当)の7人。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビューした。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施。12月に1stフルアルバム「RING」を発表する。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」を発表。さらにインドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演し、海外“初開通”を果たす。9月に10thシングル「Beautiful Chaser」をリリースし、12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。
- 超特急「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」
- 2016年12月17日(土)
兵庫県 ワールド記念ホール - 2016年12月24日(土)
東京都 国立代々木競技場第一体育館
2016年10月25日更新