音楽ナタリー Power Push - 超特急

ソロ&全員インタビューで紐解く“劇的な7人”の物語

超特急の新たな始まり

──ここからは収録曲について話を伺えればと思います。まず1曲目は、リード曲の「Seventh Heaven」。こちらはどんな楽曲ですか?

ユーキ 「Seventh Heaven」は、僕らの特徴が1曲の中にギュッと詰まった曲です!

左からカイ、タクヤ。

タクヤ 「Dramatic Seven」はアルバムを通して1つの物語が表現されているような作品になっていて。この1曲目の「Seventh Heaven」では、アルバムのテーマである「愛」が動き出すんです。ボーカルには「愛、愛、愛、愛……」と連呼するパートがあるし、振りでは両手でハートを表現していたりだとか。また転調も激しくて、1曲の中に2曲が入り混じっているみたい。カッコいいパートとちょっとダサいパートが交互にやってきて、本当に「超特急ならではのパフォーマンスができる曲だよな」と思ってます。

──パフォーマンスを観ていてダンサー全員にしっかりと見せ場があるなと思ったんですが、この曲にはセンターを担当するメンバーはいるんですか?

カイ いないよね? 始まりの立ち位置も号車順だし。メインの曲でセンターがいないって、8号車さんにしてみたら新鮮かもしれないですね。

──そうなんですね。では、皆さんがこの曲を表現する上で一番大事にしているのはどんなところですか?

カイリョウガタクヤユーキユースケ 切り替え。

全員 おおー!

ユースケ そろった! もう1回言おう?

全員 ……(声を合わせて)切り替え。

リョウガ なんで2回も言うんだよ(笑)。

ユースケ この曲ではまさに、自分たちの「カッコいいけど、ちょっとダサい」ってところが表わされているから、転調するたびに表現を切り替えるのが本当に大事です。

ユーキ すごく意識しているよね。

──冒頭、カイさんがユースケさんのサポートで高く跳ぶシーンやリョウガさんがほかのダンサー4人にリフトされる場面も面白いですね。

左からリョウガ、ユースケ、コーイチ。

リョウガ あの場面、なんなんでしょうね?

コーイチ リョウガさん、文句がある?

リョウガ いやいや(笑)、ただの疑問。

ユーキ 「Seventh Heaven」だから、“捧げる”感じというか。

リョウガ 僕、お供え物ってこと?

全員 あはははは!(笑)

ユーキ 違うよ!

コーイチ 生まれ変わるイメージですよ。超特急の新たな始まりをイメージしてるんだと思いますよ。

「面白い!」っていう確信がみんなの中にあった

──また今作には7人それぞれのモチーフ曲も収録されています。

タクヤ これは僕ら7人の個性がバラバラで、その個性がはっきりしてきたからこそできたことだと思うので、すごくうれしいなって思います。

──中でもバックボーカルの2人は今までモチーフ曲やセンター曲がなかったですもんね。

コーイチ そうですね。

タカシ すごく斬新ですよね。バックボーカルの2人にもモチーフ曲があるってことが驚きでした。ビックリだけどすごくうれしいことだから、自分のすべてを懸けてレコーディングしてきました。

コーイチ タカシのモチーフ曲の「Whiteout」ではタカシの成長がテーマの1つになっているんですけど、僕はアルバムを通して彼の成長を感じられると思う。今回の作品はメンバーの個性を表現するために、曲のジャンルの幅も今までより広がった。これまではテンポの速いダンスミュージックが主だったけど、今回は「LIBIDO」みたいな昭和歌謡ふうの曲だったり、「Whiteout」のようにジャズ風の曲があったりして。そうしたときに、優しく素直に曲に向き合うタカシの歌のよさがすごく発揮されたと思うんです。「Dramatic Seven」は僕らボーカル2人が支え合っているというか……タカシと僕、2人でバックボーカルを担っている意味が発揮されたんじゃないかなあと思います。

──また楽曲の作家陣も、超特急の曲を初めて手がける方が参加されていて新鮮でした。リョウガさんのモチーフ曲「超えてアバンチュール」は浅野尚志さんが作詞作曲したナンバーで。

タカシ すごい方です!

ユーキ 浅野さんの曲は超特急に合うと思う! 完成したものを聴いて思った。リョウガにもピッタリだしね。

カイ うん。今の超特急と合っているし、相性がいいなって思いました。

──ものすごくハイテンションなボーカルでしたが、レコーディングはいかがでした?

コーイチ 「これは面白い!」っていう確信がみんなの中にあったから、スタッフさん含め、その場にいる人全員テンションが高かったよね。

タカシ うん。

コーイチ すごく楽しいレコーディングでした。

タカシ 僕は自分のことなんてすべて忘れて、別の人物になった感覚で臨みました。楽しかったなあ。

──また「超えてアバンチュール」もそうですが、ダンサーがコーラスや語りで参加している曲が今作は多いですね。

カイ はい。たくさん参加してます。

──特に印象に残っていることはありますか?

カイ ユースケの“渋谷行ってない事件”でしょ(笑)。

ユーキ 「LIBIDO」の冒頭のセリフパートで、僕がアドリブでユースケに「昨日渋谷行った?」って聞くんですけど、ユースケの返しが……。

ユースケ 「行っ……たよ」って。

全員 絶対行ってない!(笑)

左からタカシ、ユーキ。

タカシ ユーキも言葉噛んでるしな(笑)。

ユーキ それが使われちゃってますからね。あとはあれじゃない? ユースケの叫び!

ユースケ 「バッタマン(Lunatic ver.)」ね。とうとう僕の叫びが曲に収録されました。

リョウガ ユースケ、レコーディングではただ叫ぶだけじゃなくて、ライブでやるポーズをしながら叫んでたんですよ。あれなんで?

ユースケ あのポーズを取らないと、一定の音が出せないんですよねえ。

リョウガ 発声方法なんだ!? どんな体してんだよ(笑)。

ユースケ 普通に突っ立ってるだけじゃダメで。前傾姿勢を取ることで、お腹から声が安定して出せるんです。あの叫びが曲に入ったっていうことは、僕ライブで相当叫んでいたんだなと思うので……うれしいです!

2ndアルバム「Dramatic Seven」 / 2016年10月26日発売 / SDR
通常盤[CD+ブックレット28ページ] / 3024円 / ZXRC-2007
Loppi・HMV限定盤 [CD+ブックレット4ページ] / 2700円 / ZXRC-2010
収録曲
  1. Seventh Heaven
  2. バッタマン(Lunatic ver.)
  3. 超えてアバンチュール
  4. LIBIDO
  5. スターダスト LOVE TRAIN
  6. Beasty Spider
  1. Beautiful Chaser
  2. Whiteout
  3. Peace of LOVE
  4. Yell
  5. ライオンライフ
  6. Clap Our Hands!
  7. Always you
超特急(チョウトッキュウ)
超特急

ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。メンバーは1号車コーイチ(お父さん担当)、2号車カイ(神秘担当)、3号車リョウガ(ガリガリ担当)、4号車タクヤ(筋肉担当)、5号車ユーキ(ドジっ子担当)、6号車ユースケ(元気担当)、7号車タカシ(末っ子担当)の7人。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビューした。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施。12月に1stフルアルバム「RING」を発表する。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」を発表。さらにインドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演し、海外“初開通”を果たす。9月に10thシングル「Beautiful Chaser」をリリースし、12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。

超特急「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」
2016年12月17日(土)
兵庫県 ワールド記念ホール
2016年12月24日(土)
東京都 国立代々木競技場第一体育館

2016年10月25日更新