音楽ナタリー Power Push - 超特急

ソロ&全員インタビューで紐解く“劇的な7人”の物語

カイ
Linernotes

「LIBIDO」

「秘めたる愛」がテーマの曲で、まさに神秘なカイに相応しい世界観が広がっている。
カイの罪は色欲*ということで、タイトルの意味は「性欲」。超特急としてはかなり攻めている。
カイの中の「エロス」が溢れ出す曲です。
初めのセリフの所はほぼアドリブ。途中のカイの長セリフは2回で録り終えた。
本人はアスモデウス**の美徳は「純潔」だからどうのこうのといっているが、そこはよくわからない(^o^)

*「七つの大罪」をテーマにした「Beautiful Chaser」のMVでカイが担当した罪。
**七つの大罪において色欲を司る悪魔。

Text by リョウガ

Interview

「まさか!」って感じでしょう?

──カイさんのモチーフ曲「LIBIDO」は、昭和歌謡の趣があるナンバーです。

「まさか!」って感じでしょう? すごく意外で、単純に面白いなと思いました。

──歌詞ではリア充になりたい男性の異性へ向けた妄想がつづられていて。

カイ

やらしいですよね(笑)。でも決して直接的な表現ではないのがポイントです。ガツガツしてなくて、自分の頭の中で妄想をしているだけっていう、草食系な男の人の曲。歌詞の内容は僕らの世代っぽいのかな。昭和歌謡風のメロディだけど歌詞は草食系で現代風だから、どの世代の人も新鮮に感じてもらえるんじゃないかなと思います。

──曲の導入にはメンバーの語りも入っていますね。

そのパートのレコーディング、僕以外の6人が録っているのを聴いていたんですけどめっちゃ面白かったです。最後のリョウガのセリフだけは決まっていたんですが、そのほかは全部アドリブだったんですよ。

──そうなんですね。ユーキさんが言葉を噛んで、ツッコまれたのも?

ガチです(笑)。音源で聴いて一番面白味があるのはこの曲なんじゃないかなあ。

──アルバムの中でも異彩を放っている曲だと思いますが、この曲の世界観は自分に合っていると思います?

全然!(笑) だって僕がセンターを担当する曲って、「Star Gear」のようにクールな曲だったり、「We Can Do It!」のように直接的にセクシーな曲だったりが今までの定番でしたもんね。だけど僕らの音楽ディレクターからは「この曲では『カイはこんなこともできるぞ』っていう、振り幅の広さや懐の大きさを見せてほしい」と言われたんです。だからダンスもこれまでにない面白いものになりそう。振り入れはこれからなんですが、初めてコンテンポラリーダンスの先生が携わってくれる予定なんです。だから自分の中では「ミュージカル風になるんじゃないかな?」なんて予想してます。

──ちなみに、この曲は何愛がテーマなんですか?

「秘めたる愛」です。

──カイさんはあまり“秘めない”イメージです。

ですよね。だと思います、僕も(笑)。

──曲の中では「秘めたる愛」を表現して、実際とのギャップで幅を持たせるということなんですね。

そうなんです。そう、コーイチがこの間、僕のいいところを分析してくれたんですよ。「カイは意識が高くて計算されたカッコよさがあるけど、たまに見せる素の笑顔のかわいさがいい」って(笑)。で、「『LIBIDO』はそういう素のかわいさがよく見えそうな曲だからカイに合ってると思う」って言ってくれたんです。ボーカルがそう思っているということは、歌の表現にもその気持ちを込めてくれていると思うので、純粋にうれしかったですね。

僕がいなかったらダメでしょ

──コーイチさんの言葉通り、カイさんは自分を“魅せる”意識を強く持ってステージに立っている印象です。それには何か理由があるんですか?

自分的には普通にやっていることなんですけどね。なんだろう……僕自身がいろんな人のファンだからかな? 「自分がファンだったら、好きなアーティストさんがこんなふうだったらうれしい」っていうことが、ほかのメンバーよりもわかっている自負はあります。その意識がステージに立つ上では大きいのかもしれないです。いろんなライブ映像を観て、好きなアーティストさんの表現や表情を勉強したりもしているし。

──何かを表現するとき、受け手が喜ぶことは何だろう?と考える意識が常にある。

カイ

そうですね。あと超特急のシステムがいいのかも。超特急では本名じゃなくてカタカナ表記の「カイ」だから、普段の自分との切り替えがしっかりできていると思う。小学生の頃からずっと仲のいい友達とかにも「ステージに立っているときと普段と、印象が全然違う」って言われたりします(笑)。

──そうなんですね。

こうやって話しているときは普通ですけどね。ステージに立って何か表現するときは、スイッチが切り替わる感覚がありますね。

──そんな超特急のカイさんは、グループの中でどんな役割を担っていると考えますか?

んー……僕がいなかったらダメでしょ。

──というと?

僕は超特急のバランサーですから。いろいろな場面で安心感や安定感を与えられているんじゃないかなと思います。例えば告知ごとだって「コイツが言い出したら安心だ」って感覚が8号車さんにはきっとあると思いますよ(笑)。

About

カイを一言で表すと

スキがない ─コーイチ

マイウェイ ─カイ

ブレインマスター ─リョウガ

ポジティブ野郎 ─タクヤ

完璧主義 ─ユーキ

辞書 ─ユースケ

人間コンピューター ─タカシ

カイの役割

つっこみ ─コーイチ

頼れる先輩 ─リョウガ

発信 ─タクヤ

窓口 ─ユーキ

困ったらカイさんに超特急「最先端王子様」 ─ユースケ

まとめ役兼コメンテーター ─タカシ

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2ndアルバム「Dramatic Seven」 / 2016年10月26日発売 / SDR
通常盤[CD+ブックレット28ページ] / 3024円 / ZXRC-2007
Loppi・HMV限定盤 [CD+ブックレット4ページ] / 2700円 / ZXRC-2010
収録曲
  1. Seventh Heaven
  2. バッタマン(Lunatic ver.)
  3. 超えてアバンチュール
  4. LIBIDO
  5. スターダスト LOVE TRAIN
  6. Beasty Spider
  1. Beautiful Chaser
  2. Whiteout
  3. Peace of LOVE
  4. Yell
  5. ライオンライフ
  6. Clap Our Hands!
  7. Always you
超特急(チョウトッキュウ)
超特急

ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。メンバーは1号車コーイチ(お父さん担当)、2号車カイ(神秘担当)、3号車リョウガ(ガリガリ担当)、4号車タクヤ(筋肉担当)、5号車ユーキ(ドジっ子担当)、6号車ユースケ(元気担当)、7号車タカシ(末っ子担当)の7人。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビューした。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施。12月に1stフルアルバム「RING」を発表する。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」を発表。さらにインドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演し、海外“初開通”を果たす。9月に10thシングル「Beautiful Chaser」をリリースし、12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。

超特急「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」
2016年12月17日(土)
兵庫県 ワールド記念ホール
2016年12月24日(土)
東京都 国立代々木競技場第一体育館

2016年10月25日更新