音楽ナタリー Power Push - 超特急
ソロ&全員インタビューで紐解く“劇的な7人”の物語
「Peace of LOVE」
人間愛を歌っています。
ユースケは元気担当なので盛り上げソングのイメージが強いと思いますが、
普段のユースケは8号車だったり、周りの皆の事を第一に考えて行動する誠実な人です。
ユースケがあまり表で見せない等身大の姿を押し出して、沢山の方に愛を届けられる曲だと思います。
Text by タカシ
超特急の「愛」を届けていきたいです
──「Peace of LOVE」、初めて聴いたときはどう思いましたか?
いい曲だなって感じました。聴いてたら泣きそうになって、「あーやばいやばい」って(笑)。すごくあったかい曲ですよね。それに、この曲は今回のアルバムの中で唯一のミドルバラードなんです。僕もタクヤみたいにメッセージ性の強いバラード曲でセンターをやってみたいと思っていたから「本当にできるなんて」と思いました。パフォーマンスはこれまで自分がやってきたことと真逆のものになると思うから、新しい自分を見せられるんじゃないかなあ。この曲で変われたらいいなって思います。
──ユースケさんはステージ上では叫んだりヘン顔をしたりとインパクトを与える役目を担っているから、観る側の第一印象はそういう姿に紐付いた感想が多いんじゃないかな?と思いますが、この曲ではファンになって知っていくうちに見えてくる温和な素顔が表現されているように受け取れました。
うん、そうですね……今まで僕は「『超特急』を伝えたい」と思って「バッタマン」や「Burn!」でハチャメチャなことをしてきたけど、「Peace of LOVE」ではヘン顔とかじゃなく、超特急の「愛」を届けていきたいです。それは「つらいこともあったけど、最後に残るのは愛だよね」っていうメッセージをこの曲から受け取ったから。そういう意味では僕、そろそろ落ち着かなきゃいけない時期だと思うんです(笑)。
──そんな思いが。
はい。きっといつもライブに来てくれる8号車さんは、僕が叫んだりしているのを見て「あ、ユースケまたやってる」みたいな気持ちがあると思うんです。ただ、そういう奇抜なパフォーマンスには超特急を知らない人に与えられる衝撃があると信じているし、やり続けることにも意味がある。それに、自分は「超特急といえばこれだよね!」って言えるような代表曲が僕らにはまだないと思っていて。「早く代表曲を作りたい」っていう思いもあって、今はひたすらにやっているんですけど……。
──悩むことも多いんですね。
もうね、本当にね!(笑) というかワンパターンなのがダメなんです、僕が。「バッタマン」でいろいろ叫んでますけど、表情は全然変わってないんですよ。変えようと努力はしているけど、ライブ中はアドレナリンが出ているからなかなか思うようにはいかなくて。で、そんな感じだから……いろんな意見をもらうわけです(笑)。意見をもらうことは自分のためになるしありがたいことだから、真摯に受け止めて頑張らなきゃって思うんですけど……ちょっと気持ちが折れちゃったときがあって。
──そうだったんですね。
「『バッタマン』やりたくない。僕もうヘン顔したくない!」「『Burn!』で歌いたくない!」って引きこもりそうになった時期が、夏にあったんです。でもそのときにヒントをくれたのがヒャダインさん(『バッタマン』作詞作曲者)とえんどぅさん(『バッタマン』振付師)とコーイチだったんですよ。コーイチ! もう彼がね……ライブの前に大事な話し合いをしているときに、僕のせいで不穏な空気が流れちゃった日があって。そのときにコーイチが僕を呼び出して「ユースケはもっと自信持ったほうがいいよ!」「ユースケ、ほかのアーティストと戦えるのってユースケしかいないと思うんだよ。お前ってすごいんだよ」って言ってくれたんです。もうそれを聞いた瞬間涙が止まらなくて、これからライブだっていうのに僕、号泣しちゃって。でもコーイチの言葉のおかげですぐに「『バッタマン』やりたい。早くヘン顔させて!」って気持ちになれて(笑)、それからはもう吹っ切れました。そんな挫折があったからこそ、今の自分がいるというか。これは超特急全体に言えることなんですけど、僕らは今、上に進んで行くためにいろんなものを貫いていかなきゃいけないポイントにいるんじゃないかなと思う……うん、今を乗り越えていきたいです。いろんなことを思われながら、成長していきたいと思います。
超特急が誰かの印象に残るのなら僕はなんだってする
──いろんな葛藤があったんですね。でも、外から観ていても「バッタマン」はすごくパワーを持った曲だと感じるし、インパクトのあるパフォーマンスを観られる曲だと思います。
そうですよね。正直言っちゃうと、「バッタマン」は僕らの“神曲”なんですよね。曲、ダンス、すべてにおいて超特急のことを伝えられる要素が詰まった曲だと思うから……これからも大切にしたいです。
──ユースケさんはそうやって突破口を開くようなポジションに立つことが多いですが、自分ではどんな役割を担っていきたいと思いますか?
これまでは、前に出たいとはあまり思っていなかったんです(笑)。でも「バッタマン」が僕を変えて、今は「前に出て踊りたい」と思いますし……例え後ろにいるときでも「なんか1人おかしいやついるな?」って思わせたい。超特急が誰かの印象に残るのなら僕はなんだってするので、ライブでは来てくれた皆さんを盛り上げる“切り込み隊長”になりたい。超特急の入り口になりたいです。
ユースケを一言で表すと
大真面目 ─コーイチ
特攻隊長 ─カイ
残念なイケメン ─リョウガ
人類最強 ─タクヤ
倹約家 ─ユーキ
狂人 ─ユースケ
変人 ─タカシ
ユースケの役割
必殺技・主人公 ─コーイチ
初見のインパクト ─カイ
最終秘密兵器(ただし序盤に出す) ─リョウガ
期待 ─タクヤ
先陣切ってくれる、頼れる男 ─ユーキ
盛り上げ番長 ─タカシ
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- 2ndアルバム「Dramatic Seven」 / 2016年10月26日発売 / SDR
- 通常盤[CD+ブックレット28ページ] / 3024円 / ZXRC-2007
- Loppi・HMV限定盤 [CD+ブックレット4ページ] / 2700円 / ZXRC-2010
収録曲
- Seventh Heaven
- バッタマン(Lunatic ver.)
- 超えてアバンチュール
- LIBIDO
- スターダスト LOVE TRAIN
- Beasty Spider
- Beautiful Chaser
- Whiteout
- Peace of LOVE
- Yell
- ライオンライフ
- Clap Our Hands!
- Always you
超特急(チョウトッキュウ)
ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。メンバーは1号車コーイチ(お父さん担当)、2号車カイ(神秘担当)、3号車リョウガ(ガリガリ担当)、4号車タクヤ(筋肉担当)、5号車ユーキ(ドジっ子担当)、6号車ユースケ(元気担当)、7号車タカシ(末っ子担当)の7人。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビューした。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施。12月に1stフルアルバム「RING」を発表する。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」を発表。さらにインドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演し、海外“初開通”を果たす。9月に10thシングル「Beautiful Chaser」をリリースし、12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを成功させた。2016年3月に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表。10月26日に2ndアルバム「Dramatic Seven」をリリースする。
- 超特急「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」
- 2016年12月17日(土)
兵庫県 ワールド記念ホール - 2016年12月24日(土)
東京都 国立代々木競技場第一体育館
2016年10月25日更新