この日のライブの1番手は神聖かまってちゃん。の子(Vo, G)が観客に向けて「かまってちゃんファンじゃない人も、全員トリコにしてやる! 若さをナメんじゃねえぞ!」と言い放ち、「知恵ちゃんの聖書」からライブがスタートした。その後も彼らはテンポよく人気曲を連発。mono(Key)はMCでゲームの話をしたものの観客の反応がなかったため、電気ファンに向けて「電気グルーヴが好きな人はピコピコ音楽が好きな人が多いんじゃないんですか?」と大雑把な印象論を展開。この言葉に会場が沸き、ちばぎん(B)は「monoくんがしゃべってこんなに笑いが起きたの久しぶりだね」と感想を語った。
「友だちなんていらない死ね」では曲の途中での子がギターのチューニングが狂ってきたことに苛立ち、弾いていたギターを投げ捨てて「ちくしょう!」と絶叫。劔マネージャーからスペアのギターを渡されるも気に入らない様子で、その怒りをぶつけるように歌声は一層荒々しくなっていった。曲が終わっても気持ちの高ぶりが収まらないの子の様子を見て、観客からmonoに向けて「なんとかしろよアゴ!」という言葉が飛ぶが、monoは「なんとかしろって言ったって、これがかまってちゃんのライブですから」と返し、みさこ(Dr)も「THIS IS かまってちゃん」と話した。
落ち着きを取り戻したの子の「次はギターを使わない曲にしよう」という提案により、次の曲は「通学LOW」に決定。シンセサイザーのノイズとエフェクトでぐちゃぐちゃになったボーカルで観客を圧倒し、崩れかけたライブの流れを元に戻した。その後、の子が再びギターを手にして「聖マリ」を演奏。monoのデジタルパーカッションを加えた3人のリズム隊による力強いビートとともに、美しく浮遊感のあるシンセやギターノイズが会場を包んでいった。の子はMCで「曲を作ろうと思ってるんだけど、毎日家でセブンイレブンの枝豆ばかり食べてるから曲ができない」「monoがボコーダーを操作してる姿がエスキモーみたいで、見るたびに爆笑するからレコーディングが進まない」と近況を報告していた。
続く「黒いたまご」では今回が初めての試みだというiPad演奏をmonoが披露。迫真のパフォーマンスで観客を魅了し、演奏後にはこれまでで一番の大きな拍手が沸き起こっていた。その後いくつかの曲を経て、次で最後の曲だとちばぎんが告げると、ファンからは「嫌だ!」という声が次々と上がった。しかしの子はこれに対して「バカヤロウ! 嫌だと思うならまた次のライブに来ればいいんだよ! 今ここでお前のエネルギー全部叩きつけろ! 若さをナメんじゃねえ!」と一喝。ラストナンバー「学校に行きたくない」ではの子が頭を掻きむしりながら絶叫し、マイクスタンドを放り投げ、monoとともに何度も客席にダイブするといった大暴れのパフォーマンスを繰り広げた。
電気グルーヴのライブが始まると、まずは石野卓球とサポートメンバーの牛尾憲輔(agraph)がステージに登場。さらに1曲目の途中からハットをかぶったピエール瀧が悠然と姿を現し、早くもフロアが沸き立った。その後もDEVICEGIRLSのポップなVJをステージ後方に流しながら、ノンストップで次々と楽曲を披露。普段以上にアグレッシブなパフォーマンスを展開した。
最初のMCで彼らは、この日の物販で売られたTシャツについて説明した。このTシャツには瀧と卓球の似顔絵がプリントされているが、このアイテムについて2人は「買ってもらうのはありがたいけど、頼むから俺たちの目に付くところでは着ないで(笑)」「クラブとかでドヤ顔で着られると本当にグロテスクだから。『オールナイトニッポン』を今だに引きずってるお前らの最悪なとこ(笑)」と注意喚起。卓球は「たぶん神聖かまってちゃんも同じような洗礼受けてると思うんだよ! 変わり者だから変わったもの好きだろみたいな感じで、セミの抜け殻とかもらって困ってるはずなんだよ!」と熱弁していた。
その後のパフォーマンスでは、瀧がズボンの中に突っ込んで股間を拭いたタオルを客席に投げつけたり、また撮影班が持っていたビデオカメラを奪って観客にそのカメラを向ける一幕も。徹頭徹尾ハイテンションなまま続けられたライブにフロアは大きく揺れ、観客は歓声を上げながら拳を振り上げた。また、アンコールに応えて再び登場した際には、直前のMCでトークのネタにしていた自画像Tシャツを着て登場した。
リンク
- DENKI GROOVE OFFICIAL WEBSITE
- 神聖かまってちゃん
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音楽ナタリー @natalie_mu
電気グルーヴ×かまってちゃん、変わり者同士の大暴れ対バン http://t.co/dptYcoJU