「この世界の片隅に」で知られる
同作は、福島県の魅力を描いた総合情報誌・ふくしままっぷをより多くの人に届けることを目的に、2024年12月に発足した「ふくしままっぷ友の会」の特別企画として制作されたもの。ふくしままっぷの世界観を原点に、福島の風景や人々の営みが描かれていく。
主人公は、友人の結婚式に参列するために初めて福島県を訪れたフランス人の哲学者・ソフィー。頼りにしていた地図をなくして途方に暮れていた彼女の前に、不思議な“ともだち”と、一枚の“まっぷ”が現れる。そしてソフィーは導かれるままに歩き、寄り道をする中で、そこにあるすべてが誰かの手によって受け渡されてきた“文化”なのだと感じ取るのだった。
NHK東日本大震災プロジェクト・復興支援ソング「花は咲く」のアニメーション監督を務めるなど、震災の被災地と長年向き合ってきた片渕。震災から15年という節目を迎え、片渕がこれまで培ってきたまなざしと、「ふくしままっぷ」が大切にしてきた“土地に息づく物語”という世界観が重なり、本作が誕生した。企画・監修を手がけたのは福島県クリエイティブディレクターの箭内道彦。
片渕は制作にあたり、「ふくしままっぷ」を片手に浜通り・中通り・会津の20カ所以上のスポットへ。人々の暮らしが感じられる風景や、赤べこなどの伝統工芸品、歴史を守り続けてきた建築物、土地に根差した食などを取材し、広大な福島の各地に息づく文化や守り紡いできた人々の存在に触れていった。
片渕は「“まっぷ”を埋め尽くすように描かれた様々な文物のひとつひとつが、実は長い時の中で人の手によって作り出されてきたものであることに、あらためて気づかされました。伝統的な工芸品、おいしい食べ物はもちろん、何百年もの樹齢を持つ木も、豊かな田園の風景も。人の暮らし、人の手があってこそのもの」とコメント。主題歌も提供したコトリンゴは「主人公・ソフィーと旅する気分で、豊かな自然や受け継がれてきた文化、命のつながりを感じながら制作しました。さまざまなことへの『ありがとう』の気持ちを込め、地元の方もこれから知る方も楽しい気持ちになれることを願っています」とつづっている。
片渕須直監督の短編アニメーション「ふくふくの地図」 | 「ふくしままっぷ」ブランドムービー第2弾
片渕須直 コメント
少し大きな映画を作っている最中なのですが、そのあいだを縫ってでもこの短編映像のお話だけはどうしても手掛けたい、と思いました。
2013年にNHKの震災復興支援テーマソングにのせた短編アニメーションを作るため、福島にロケハンした思い出が蘇ります。それから13年。“ふくしままっぷ”を手に、福島県じゅうをロケハンして回りました。
すると、この“まっぷ”を埋め尽くすように描かれた様々な文物のひとつひとつが、実は長い時の中で人の手によって作り出されてきたものであることに、あらためて気づかされました。伝統的な工芸品、おいしい食べ物はもちろん、何百年もの樹齢を持つ木も、豊かな田園の風景も。人の暮らし、人の手があってこそのもの。
そうしたことに気づいてゆく主人公に登場してもらいました。彼女は、海外からやって来た哲学者、考える人です。彼女は初めて訪れたこの土地で道を見失い、迷子になります。方向音痴なのです。でも大変な寄り道をしたおかげで、さまざまなものに触れる。気づき、発見してゆく。これは祝福のお話なのです。
この作品制作で、映画「この世界の片隅に」のこうの史代さん、コトリンゴさんとまたご一緒できたのもうれしいことでした。
コトリンゴ コメント
開くだけでワクワクする「ふくしままっぷ」。
主人公・ソフィーと旅する気分で、豊かな自然や受け継がれてきた文化、命のつながりを感じながら制作しました。
さまざまなことへの「ありがとう」の気持ちを込め、地元の方もこれから知る方も楽しい気持ちになれることを願っています。
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
片渕須直の新作短編「ふくふくの地図」本日公開 震災から15年、福島の風景や人々の営みを描く
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「この世界の片隅に」制作陣が集結
キャラクター原案はこうの史代、音楽はコトリンゴ
#ふくふくの地図 https://t.co/5gMA7ncBVY