池井戸潤の小説「
原作は池井戸が10年余りの取材を重ねて執筆。「大学名だけ借りて勝手な物語を描くことはできない」「箱根駅伝に出場するチームをどう描くか」という点に苦心しながら、箱根駅伝に関わる人々の熱意やプライド、駆け引き、思惑を小説として昇華させた。2021年から1年半にわたり週刊文春で連載され、2024年に単行本が上下巻組で発売されている。
物語は2年連続で箱根駅伝の本選出場を逃した古豪・明誠学院大学が軸に。陸上競技部のランナーと監督、さらには駅伝を生中継するテレビ局員らの視点から箱根駅伝の裏側を描く。なお原作には、青山学院大学など常連の出場校が実名で登場。中継ポイントの中で“小涌園前”だけが旅館の名前である理由や、生中継の現場で代々受け継がれている“放送手形”など、箱根駅伝にまつわるトリビアも語られた。
ドラマの脚本は映画「女神降臨」の
池井戸は作品への思いを「学生ランナーはもとより、『箱根駅伝』に関わる全ての人達へのリスペクトを胸に、彼らに負けない熱量をもってひたすら書いた、まさに渾身の一作です」と述べながら、「視聴者の皆さん、そして読者の皆さんも、ひとりのランナーとなってタスキを繋ぐ友情と信頼、そして意地と執念がぶつかり合う全十区、217.1キロを駆け抜けてください」と語っている。
「俺たちの箱根駅伝」番組情報
放送局・放送時期
日本テレビ系 2026年放送
クレジット
原作:池井戸潤「俺たちの箱根駅伝」(文藝春秋)
脚本:鈴木すみれ / 松田裕子
演出:猪股隆一 / 山田信義 ほか
プロデューサー:小田玲奈 / 藤澤季世子 / 大井章生 / 鈴木香織 / 森雅弘
協力:一般社団法人 関東学生陸上競技連盟
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
池井戸潤 コメント
「箱根駅伝」の中継ポイントは地名で呼ばれるのに、なぜ「小涌園前」だけが地名ではなく施設名で呼ばれるのか? こんな小さな疑問が、上下巻に及ぶ膨大なストーリーと人間ドラマに発展するとは思いませんでした。
ランナーとして、またそれを支える側に回って「箱根」に賭ける学生たちの情熱、タスキへの思い。その映像をリアルに届けようと奮闘するテレビマンたちの執念。いかにエンタメとはいえ、迂闊に手を出せない真剣勝負をどう小説に落とし込むのか──。
書きたいと思ってから、実際に書き上げるまで、気がつけば何年もの月日が流れていました。
学生ランナーはもとより、「箱根駅伝」に関わる全ての人達へのリスペクトを胸に、彼らに負けない熱量をもってひたすら書いた、まさに渾身の一作です。視聴者の皆さん、そして読者の皆さんも、ひとりのランナーとなってタスキを繋ぐ友情と信頼、そして意地と執念がぶつかり合う全十区、217.1キロを駆け抜けてください。もう二度と、こんな小説は書けないでしょう。
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池井戸潤の小説『俺たちの箱根駅伝』(文藝春秋)連続ドラマ化、日本テレビ系で2026年に放送 https://t.co/SScwvhp3kf