首のない地蔵や眼球をなくした鈴子がお出迎え、「ホラーにふれる展」内覧レポート

4

45

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 11 25
  • 9 シェア

ホラー映画の造形美術を楽しむことができる「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」が、10月11日から11月9日にかけて東京・東京ソラマチのスペース634で開催。本日10月10日に行われたプレス向けの内覧会の模様をお届けする。

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」より、幽霊の“鈴子”。2つの眼球をなくした彼女は、誰かからもらった2つの鈴をとても気に入り、自分の眼に入れた過去を持っている

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」より、幽霊の“鈴子”。2つの眼球をなくした彼女は、誰かからもらった2つの鈴をとても気に入り、自分の眼に入れた過去を持っている

大きなサイズで見る(全31件)

本イベントは、日本のホラー映画をテーマとした映画美術の世界を楽しむことができる企画展。松竹のホラーブランド「松竹お化け屋本舗」が企画・制作し、2024年に開催された新潟・新潟県立自然科学館では約3万2000人を動員した。今回は新潟で好評だった美術に加え、多数の展示を追加。会場内の美術はすべて、日本の映画界で長年活躍してきた美術監督がディレクションした。

首のない地蔵

まず客を出迎えるのは「首のない地蔵」。年月を重ねた石のように見えるが、建築材料として使用されるスタイロフォームが使われており、実際に触って感触を確かめることができる。そのほか会場内の展示はすべて見て、撮って、触って楽しむことが可能。運びやすさが重視される映画セットの特性上、アスファルトや鉄に見えるものも実際は軽量素材で作られており、スクリーン越しではわからない映画美術の工夫を体感できる。また特別なフォトスポットとして、セットの裏側に回って記念撮影ができる美術作品も展示。排水溝から手を出して、ホラー映画のワンシーンを再現することもできる。

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」で客を出迎える「首のない地蔵」。年月を重ねた石のように見えるが、建築材料として使用されるスタイロフォームが使われている

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」で客を出迎える「首のない地蔵」。年月を重ねた石のように見えるが、建築材料として使用されるスタイロフォームが使われている [拡大]

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に用意されたフォトスポット。排水溝から手を出すことができる

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に用意されたフォトスポット。排水溝から手を出すことができる [拡大]

眼球をなくした鈴子

会場内には思わずゾクっとなる展示が満載。強烈な存在感を放つ幽霊の“鈴子”もその1つだ。2つの眼球をなくした彼女は、誰かからもらった2つの鈴をとても気に入り、自分の眼に入れた過去を持っている。近付くと眼の中で光る鈴が確認できた。

また押し入れをのぞき込むと、そこに潜む子供の存在に気付く。上下、左右に目を向けるとさまざまなものが展示されており、例えば床下にふと目をやると生首が転がっていた。展示会職員は「いろいろ触ったりしているうちに、隠れているものが発見できるかもしれないです」と期待を煽る。

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に展示された、押し入れに潜む子供

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に展示された、押し入れに潜む子供 [拡大]

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」の「何かがいる」コーナー。よく見ると床下に生首の美術品が展示されている

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」の「何かがいる」コーナー。よく見ると床下に生首の美術品が展示されている [拡大]

懐かしいながらも不穏な世界観

会場の中央スペースには「手形の残る窓」「壁に開いた穴」「何かがいる」「絶対に入りたくない風呂」「異世界への入り口」「ある団地の廊下で」といったスペースが設置された。人気のない団地の廊下、「この人を探してください」と書かれた張り紙などが展示され、昭和50年から60年代の日本をテーマに作られた、懐かしいながらも不穏な世界観が広がっている。

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に設置された「手形の残る窓」コーナーの様子

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に設置された「手形の残る窓」コーナーの様子 [拡大]

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に設置された「ある団地の廊下で」コーナーの様子

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に設置された「ある団地の廊下で」コーナーの様子 [拡大]

座ったまま事切れた男

終盤には「人間の頭部とガイコツミイラ」「曰くありそうな祠」などを用意。「空室に住み着いた男」のコーナーでは、座ったまま事切れた男のそばでテレビがチカチカと光っていた。超指向性スピーカーを使用したこの部屋では、実際には鳴っていない何かの音が聞こえ、聴覚に訴えるホラー映画の演出を体験できる。

本展の前売り券は現在ローチケ(ローソンチケット)、セブンチケット、チケットぴあ、アソビュー!にて販売中。

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に設置された「空室に住み着いた男」コーナー。“座ったまま事切れた男”が展示されている

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」に設置された「空室に住み着いた男」コーナー。“座ったまま事切れた男”が展示されている [拡大]

「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」開催情報

開催日時・会場

2025年10月11日(土)~11月9日(日)東京都 東京ソラマチ スペース634

開催時間

11:00~21:00
※最終入場は終了30分前
※最終日の営業時間は11:00~18:00

税込料金

前売り券:大人 2200円 / 高校生以下 1700円
当日券:大人 2400円 / 高校生以下 1900円
※3歳以下入場無料

この記事の画像(全31件)

読者の反応

  • 4

tAk @mifu75

首のない地蔵や眼球をなくした鈴子がお出迎え、「ホラーにふれる展」内覧レポート(写真28枚) https://t.co/sCTGTgWrPv

コメントを読む(4件)

関連記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。