ホラー映画の造形美術を楽しむことができる「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」が、10月11日から11月9日にかけて東京・東京ソラマチのスペース634で開催。本日10月10日に行われたプレス向けの内覧会の模様をお届けする。
本イベントは、日本のホラー映画をテーマとした映画美術の世界を楽しむことができる企画展。松竹のホラーブランド「松竹お化け屋本舗」が企画・制作し、2024年に開催された新潟・新潟県立自然科学館では約3万2000人を動員した。今回は新潟で好評だった美術に加え、多数の展示を追加。会場内の美術はすべて、日本の映画界で長年活躍してきた美術監督がディレクションした。
首のない地蔵
まず客を出迎えるのは「首のない地蔵」。年月を重ねた石のように見えるが、建築材料として使用されるスタイロフォームが使われており、実際に触って感触を確かめることができる。そのほか会場内の展示はすべて見て、撮って、触って楽しむことが可能。運びやすさが重視される映画セットの特性上、アスファルトや鉄に見えるものも実際は軽量素材で作られており、スクリーン越しではわからない映画美術の工夫を体感できる。また特別なフォトスポットとして、セットの裏側に回って記念撮影ができる美術作品も展示。排水溝から手を出して、ホラー映画のワンシーンを再現することもできる。
眼球をなくした鈴子
会場内には思わずゾクっとなる展示が満載。強烈な存在感を放つ幽霊の“鈴子”もその1つだ。2つの眼球をなくした彼女は、誰かからもらった2つの鈴をとても気に入り、自分の眼に入れた過去を持っている。近付くと眼の中で光る鈴が確認できた。
また押し入れをのぞき込むと、そこに潜む子供の存在に気付く。上下、左右に目を向けるとさまざまなものが展示されており、例えば床下にふと目をやると生首が転がっていた。展示会職員は「いろいろ触ったりしているうちに、隠れているものが発見できるかもしれないです」と期待を煽る。
懐かしいながらも不穏な世界観
会場の中央スペースには「手形の残る窓」「壁に開いた穴」「何かがいる」「絶対に入りたくない風呂」「異世界への入り口」「ある団地の廊下で」といったスペースが設置された。人気のない団地の廊下、「この人を探してください」と書かれた張り紙などが展示され、昭和50年から60年代の日本をテーマに作られた、懐かしいながらも不穏な世界観が広がっている。
座ったまま事切れた男
終盤には「人間の頭部とガイコツミイラ」「曰くありそうな祠」などを用意。「空室に住み着いた男」のコーナーでは、座ったまま事切れた男のそばでテレビがチカチカと光っていた。超指向性スピーカーを使用したこの部屋では、実際には鳴っていない何かの音が聞こえ、聴覚に訴えるホラー映画の演出を体験できる。
本展の前売り券は現在ローチケ(ローソンチケット)、セブンチケット、チケットぴあ、アソビュー!にて販売中。
「ホラーにふれる展 -映画美術の世界-」開催情報
開催日時・会場
2025年10月11日(土)~11月9日(日)東京都 東京ソラマチ スペース634
開催時間
11:00~21:00
※最終入場は終了30分前
※最終日の営業時間は11:00~18:00
税込料金
前売り券:大人 2200円 / 高校生以下 1700円
当日券:大人 2400円 / 高校生以下 1900円
※3歳以下入場無料
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首のない地蔵や眼球をなくした鈴子がお出迎え、「ホラーにふれる展」内覧レポート(写真28枚) https://t.co/sCTGTgWrPv