オーストラリア出身の俳優・映画監督の
本作は、4歳の子を育てる父親でもあるガモーが、娘たちの世代が大人になる2040年には希望の持てる地球環境で生きてほしいという思いを込めた“未来想像型”ドキュメンタリー。さまざまな環境問題を提示しつつ、その解決策を探るため、ガモーは専門家たちに会いに世界11カ国を巡る旅に出る。映画では、実践可能な解決策をCGやポップな映像を交えて紹介するほか、各地で約100人の子供たちを対象に理想の未来について聞いたインタビューも収録された。
作中で取り上げられるのは、自家用の太陽光発電システムをつないでシェアするマイクログリットや、持続可能な社会を目指すドーナツ経済学、リジェネラティブ(再生型)農業、海洋環境を改善させる海洋パーマカルチャーなど。場面写真には、高層ビルの屋上が緑化された様子や、街に走る自動運転車などが切り取られている。
デイモン・ガモー コメント
これまで多くの映画が人間の活動に起因する災害から文化的崩壊に至るまで、私たちの現在置かれている悲惨な状況を伝えてきました。それらの映画は人々の意識を高め、変化を切望する人々のうねりを生み出しました。しかし、破壊と苦しみの映像がニュースフィードを埋め尽くしている状態、これは私たちが子供たちに見せている物語であり、悲しいことにそのような映像が私たちを圧倒し、感覚を麻痺させています。私は新しい物語、つまり解決策に焦点を当てた物語の余地があると信じています。
「2040 地球再生のビジョン」は私の4歳の娘に宛てたビデオレターのような構成で、私たちが今子どもたちに見せている悲観的な未来とは別の未来を示しています。そして、私が娘に見せる2040年の未来は現在すでに何らかの形で実在していなければならない。作り物ではないのです。この映画はユートピア的なファンタジーではなく、私が「事実に基づく夢の構想」と呼ぶものの実践です。そこで、世界中の6歳~11歳までの子どもたち100人近くにインタビューし、2040年はどんな未来になっていてほしいか尋ねました。彼らの答えは、興味深く、刺激的なものでした。
農業、養殖、都市設計、交通手段、教育など、世界中の様々な分野の専門家にも相談しました。当初は地球温暖化防止とCO2排出量削減をテーマにした映画にしようと思っていたのですが、ローカリゼーションや、食料・土壌の質の向上、より安価でクリーンなエネルギーと移動手段、生物の生息地と生態系の回復をテーマにした映画になりました。今ある解決策を実践していくことで、私たちを取り巻く環境は自然に回復していくのです。
科学革命は私たちに多くの素晴らしいものを与えてくれましたが、同時に私たちの役割は自然を征服し、私たちの目的のために自然を支配し、コントロールすることだと思わせてもきました。「2040 地球再生のビジョン」の制作は、私たちが生き残るためには、自分たちを“敬虔な客人”あるいは“土地の守り人”と見なしていた遠い祖先の比喩を取り戻さなければならないことを教えてくれました。そしてこの映画に登場する子供たちの声は、私たちは生まれながらにして周囲を気遣う心を持っていること、現在の文化がそれを徐々に蝕んでいることに気づかせてくれました。この映画が私たちの可能性ある未来についての物語を再構築し、新しくも古い物語を語ることに貢献できることを願っています。
いかにして地球温暖化を逆転させ、あらゆる生物の生活を向上させたかという物語を。
内山 貴之|品川・武蔵野と島 @UT489
子どもに見せたい未来、事実に基づく夢の構想を描いた映画が来年1月公開されるそう。
しかも上映館はオフィス向かいのイメージフォーラムさん。
これは見に行きたいー!
https://t.co/FIST7MWcYr