中国ドラマ「ヒカルの碁」(原題「棋魂」)のトークイベントが8月17日に東京・単向街書店の東京銀座店で行われ、監督
観客の大きな拍手に迎えられ登場したリウ・チャン。客席からは「原作への愛を感じた」「素晴らしいローカライズだった」という声が飛んだ。人物設定に話が及ぶとリウ・チャンは「難しかったのは方緒(ファン・シュー)や白川(バイ・チュァン)、大先生などの設定です。原作は若者がターゲットの話で、先輩たちの物語はあまり多くはなかった。先輩や兪亮のお父さんなどを深く描くことで、ドラマの視聴者層が広がるのではないかと思っていました」と述べる。
またドラマオリジナル要素である蘭因寺のエピソードを入れた意図を問われると「お寺は物語に神秘性を付け加える意図がありました。誰にも見えない褚嬴には神秘性がありますし、ストーリーの流れに沿っている。私としては、時光だけにしか褚嬴が見えないというのはドラマの物語として何か欠けていると感じていたんです。だから、蘭因寺のストーリーを入れることで完璧になると思いました」と答え、「和尚は私が演じていたんです。皆さん知っていましたか?」と問いかける。これには観客は「もちろん知っています!」と大きくうなずき、拍手が起こった。そして「和尚には、褚嬴が見えていたのか? あえて見ないようにしていたのか?」と尋ねられると「和尚には見えています。実は和尚と褚嬴がやり取りするシーンもあったのですが、カットになったんです。ただそのことによって、もしかしたら会話しているかも?と想像する余白が生まれたと思います」と述懐した。
リウ・チャン自身が和尚を演じた理由は2つあるそう。「和尚を演じるためには髪の毛を剃らないといけない。ご存知の通り、役者さんたちはみんなかっこよくて、頼みづらいんです。ならいっそ自分がやってしまおうと思いました(笑)」と明かし、「2つ目の理由は、和尚には褚嬴が見えているけれど、それを他人には言えない、そういった微妙な心境を役者さんに伝えるのが難しいということです。だから自分で演じようと思いました」と伝えた。
続いて「劇中でシーソーを使った理由は?」という質問が。リウ・チャンは「シーソーのシーンが一番好きです。シーソーはそれぞれの重さで動くものですが、褚嬴は現実には存在していないので重みがないんです。時光はとても尊敬している褚嬴が存在しないというのが悔しい。シーソーは時光が動かしているのですが、褚嬴が実際に存在してほしいという彼の思いをこのシーンで表現しています」と語る。
またキャスティングの話題になると「自分自身の中に、時光、褚嬴、兪亮のイメージがあったんですが、役者たちを見て、この人だ!と思いました。フー・シエンシュウは元気でやんちゃな雰囲気があって、ハオ・フーシェンは礼儀正しくて、かっこよく兪亮役に合っていると思いました。そしてチャン・チャオとはこの作品が3度目の仕事となりました。私が何を考えているのか、褚嬴をどう演じていくべきかを伝えやすい。模索しながら褚嬴を作っていきました」と振り返った。
「若手キャストの多い現場だったので、にぎやかでした」と撮影当時を回想するリウ・チャンは「一緒にごはんを食べたり、遊んだり、友情が深まりました。昨日も役者たちは一緒にご飯を食べていました」と報告し、「フー・シエンシュウは今日が23歳の誕生日なんです。当時はまだ18歳にもなっていなかったのに、あっという間に6年が過ぎましたね」としみじみと述べ、「日本でもマンガからドラマにするのは難しいことだと思いますが、本作はさらに舞台を中国に移している。失敗するのでは?という声もありました。でも原作が生まれた国の視聴者の方々にこのように認めてもらえてうれしいです」と喜んだ。
なおイベント終了後には、単向街書店の東京銀座店で褚嬴役のチャン・チャオをオンラインで招いたトークイベントが9月15日に行われることも明らかに。会場からは喜びの声が上がった。チケットの購入方法などは、同書店の公式サイトで確認してほしい。
中国ドラマ「ヒカルの碁」はRakuten TV、FOD、Leminoで配信中。
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