任侠作品「日本統一」シリーズの10周年を記念した映画「
本宮演じる氷室蓮司の父親としての側面をフィーチャーした本作。拘束された息子・悠太の写真を送り付けられた氷室は、息子が高校の修学旅行で向かった台湾へ1人旅立つ。悠太に山岡、氷室を支える田村悠人に山口、田村をアシストする石沢勇将と翁長照邦に本田と喜矢武が扮している。この日は中島勇気役の舘がMCを務める形で進行した。
シリーズ初の台湾ロケが行われた本作。本宮は映画のPRのため昨日まで台湾に滞在しており、現地の“一門(シリーズのファンの総称)”との交流もあったそう。「台湾の方々もかなり上級。どこでそんなに観れるのかいまいち謎なところがあって。うわさでは違法ダウンロード的な、怪しい機械を取り付けると観られるという話もあるんですが」と笑いつつ、「1人ひとり日本語を覚えてきてくれて。伝えたいことを伝えてくれて。ハッとするような、本当にこの作品を愛してくれているとわかる内容だった」と感謝を伝えた。
映画の発起人の1人という山口は「氷室の家族の絆をアナザーストーリーとして描けたらと製作の首脳陣と話していて。泰風さんにお伺いを立てたところ……最初は『嫌だ』と言われて(笑)。でも『親子の関係があればいいよ』と了解をもらいました」と振り返る。
息子役に抜擢された、現在20歳の山岡は「オーディションではとても緊張してしまって何を話したかも覚えてないです。本当に体がガクガクブルブル。本宮さんを目の前にして、その大きさに圧倒されてしまって。それから氷室蓮司の息子をやるんだと自分に言い聞かせて本番を迎えました」と述懐。本宮の実子を知る山口が「写真を見たときに本当に一瞬、泰風の子供じゃねえの?と思ったぐらい面影があって、全体の雰囲気も似てる」と太鼓判を押すと、当の本宮は「どっちかと言うと甥っ子に似てる」と付け加えていた。
映画の脚本はシリーズを手がけることの多い村田啓一郎ではなく、監督の辻自ら執筆。辻は「最初期は自分も脚本を書いていたんですが、そのときは氷室の奥さんや子供もいて。わりと自分はヤクザものに家族の話を入れるのが嫌いじゃない。自分が一度『日本統一』を離れてから、そこの話がうやむやになっていて(笑)。そのまま進んでたんですが『なんで奥さんと子供のことを忘れてるの?』というファンの声もあった。じゃあ、そろそろ1回そのへんをやってみようということになった」と映画の着想を明かす。さらに「本田や喜矢武も出てますけど、基本的に一瞬ですから(笑)。山ちゃん(山口)はもう少し出てきますけど、基本的に泰風しか出てこない。じゃあ『それは日本統一なのか?』という意見もあるだろうけど、今回は完全に氷室個人の話」と強調した。
本宮は「ちょっと政治的なことも描いてる。監督はおそらく入れない国ができた」と冗談交じりに話し、山口も「(監督は)ぎりぎりのところを書くのが好きだもんね」と同意。辻は舞台となる台湾を日本を含む多くの国が国家と認めていない状況や歴史を説きつつ、「すごく宙ぶらりんの状態にある。そういうところでもヤクザ、マフィアはいる。もともと台湾にいた不良と中国から入ってきたグループがもめていて、そういう状況に氷室が行く。このことを念頭に置いておくと話がわかりやすいと思います。あくまでエンタメですが」と鑑賞のための補助線を引いた。
最後に本宮は辻の話を踏まえ「日本の方にどこまで刺さるかわからない」と話しつつも「僕は純粋に子供を助ける父親として氷室を演じました。国の情勢については堅苦しく聞こえるかもしれませんが、親子の話として観てもらえたら」とアピール。山口は「今までのヤクザ映画とは違う、一風変わった極道サスペンス」と魅力を述べ、本田は「いつもの『日本統一』とは全然違った作品。家族愛をしっかり見ていただきたい」、喜矢武も「普段は見れない氷室兄さんの一面を見ることができる。また頭(かしら)を好きになれて、よりこれからの『日本統一』が楽しみになった」と話した。
「氷室蓮司」は4月12日より新宿バルト9ほか全国で順次ロードショー。
映画「氷室蓮司」予告編
本宮泰風の映画作品
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