来日を控えるジャスティン・ハーウィッツ「デイミアン・チャゼルの次回作を待っている」

「ラ・ラ・ランド シネマ・コンサート2024」の開催に向け、指揮を担うジャスティン・ハーウィッツからメッセージが届いた。

2017年に日本公開されたデイミアン・チャゼルの監督作「ラ・ラ・ランド」は、アメリカ・ロサンゼルスを舞台に、ジャズピアニストと女優の恋と夢を描いた物語。シネマ・コンサートは、大スクリーンでの映画上映とオーケストラおよびジャズバンドによる生演奏を楽しめるイベントだ。今回の公演では、劇中の音楽を手がけ第89回アカデミー賞の作曲賞を受賞したハーウィッツが来日し、東京フィルハーモニー交響楽団にジャズアンサンブルが加わった演奏陣を自ら指揮する。

2022年にも「ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ」で来日経験のあるハーウィッツは「日本のミュージシャンは素晴らしく、お客さんも熱狂的だったことを覚えています。両親も一緒に来てくれて、素晴らしいお寿司を“おまかせ”で食べました」と当時の思い出を述懐する。シネマ・コンサートで指揮をすることについては「客席からのエネルギーを感じることができますし、笑ったり泣いたり、ときには曲のあとに拍手も聞こえてきます。ファンの皆さんと一緒にいると、私は作品とつながり、私たちが映画を作るために一生懸命になる理由を再認識することができるんです」とやりがいを語った。

彼は「ラ・ラ・ランド」の音楽に影響を与えた存在として「ミシェル・ルグラン、ジョルジュ・ドルリューなどのフランス・ニューウェーブの作曲家たち、チャイコフスキー、ザ・ビーチ・ボーイズ、そして（フアン・ガルシア・）エスキベルのようなラテン系アーティストたち」と名前を挙げる。続けて「ザ・ビーチ・ボーイズは『アナザー・デイ・オブ・サン』のボーカルアレンジに非常に大きな影響を及ぼしましたし、ザ・ビートルズは歌のメロディに常にインスピレーションを与えてくれます」と述べた。

現在、「ラ・ラ・ランド」や「セッション」のシネマ・コンサートで各国を回るハーウィッツは「ミュージカル舞台版『ラ・ラ・ランド』にも取り組んでいます。新しい音楽も必要だし、古い音楽のアレンジも多いからとても作業量が多いんです」と明かす。映画音楽の仕事に関しては「デイミアン・チャゼルが次回作を書くのを待っているところです」と回答。ハーウィッツはチャゼルと18歳の頃に出会っており、「すぐにどんな映画を撮りたいか、映画の中でどれだけのことができるのかというビジョンを共有しました」「よい友人でありながら、自分たちの作品に夢中になっているので、話すことはほとんど映画のことばかりです」と関係性にも言及した。

最後にハーウィッツは「ほかのシネマ・コンサートと違う点は、その音楽のほとんどがオーケストラとバンドのために書かれたものでありながら、数カ所、ジャズバンドが即興をする機会がある点です。そのため毎回、コンサートが少し違うものになります。注目してみてください」とアピールした。

このたび、「ラ・ラ・ランド」ファンのアーティスティックスイミング選手・小谷実可子によるコメントも到着。2023年、世界マスターズ水泳選手権のアーティスティックスイミング（デュエット）で劇中歌「アナザー・デイ・オブ・サン」を選曲し、金メダルを獲得している彼女は「曲に合わせた振り付けが体に染み付いているので、演奏中に手足が動き出さないように注意しながら公演を楽しませていただきます」とつづった。

「ラ・ラ・ランド シネマ・コンサート2024」は2月8日から13日にかけて愛知、東京、大阪、福岡で開催される。

小谷実可子 コメント

この度、「ラ・ラ・ランド」のシネマ・コンサートが上映されるとの知らせを聞いて、
まさに「ラ・ラ・ランド」の映画を見た時のように、心の中がキラキラ躍動しました。
楽しかったり、ワクワクドキドキしたり、切なかったり…
映画を見たときの感動が蘇りました。

私は素敵な映画やミュージカルを見たり、音楽を聴いたりすると、
すぐにアーティスティックスイミングの演技に結び付けて振り付けや演出を考えてしまうのですが、「ラ・ラ・ランド」の曲は大好きです。
自身が主催するシンクロのチームでも何度も使用しました。

そして昨年行われた世界マスターズ選手権でも、デュエットフリーで藤丸真世さんとともに、ラ・ラ・ランドの中から「Another Day of Sun」を選んで泳ぎました。まさに、映画の中のダンスシーンのように躍動感を感じながら、楽しく泳ぐことができ、金メダルを獲得することができました。

今回、曲を作曲したジャスティン・ハーウィッツ氏が来日し、自らタクトを振って生演奏と映画のコラボということで、きっと大きなスクリーンの中の世界に引き込まれ、全身で音楽を感じることができると思うと、とても楽しみです。
曲に合わせた振り付けが体に染み付いているので、演奏中に手足が動き出さないように注意しながら公演を楽しませていただきます。

ラ・ラ・ランド シネマ・コンサート 2024

料金（税込）：S席 1万1000円 / A席 8800円
※3歳未満の入場不可

名古屋公演

2024年2月8日（木）愛知県 名古屋国際会議場 センチュリーホール
開場 18:00 / 開演 19:00

東京公演

2024年2月10日（土）東京都 東京国際フォーラム ホールA
開場 15:30 / 開演 16:30
2024年2月11日（日）東京都 東京国際フォーラム ホールA
開場 12:00 / 開演 13:00

大阪公演

2024年2月12日（月・振休）大阪府 オリックス劇場
開場 15:30 / 開演 16:30

福岡公演

2024年2月13日（火）福岡県 福岡サンパレス コンサートホール
開場 18:00 / 開演 19:00

「ラ・ラ・ランド シネマ・コンサート2024」SPOT映像