「メタモルフォーゼの縁側」芦田愛菜をどう呼ぶ？高橋恭平が“ちゃん”と“さん”で悩む

「メタモルフォーゼの縁側」の世界最速上映イベントが本日4月27日に東京・秋葉原UDXシアターで行われ、キャストの芦田愛菜、宮本信子、高橋恭平（なにわ男子）、監督の狩山俊輔が登壇した。

BLマンガを通して出会った17歳の女子高校生と75歳の老婦人の友情を描いた本作。芦田が人付き合いが苦手でBLマンガをこっそり読むのが楽しみな佐山うらら、宮本が表紙に惹かれて手に取ったマンガでBLの世界に出会う市野井雪、高橋がうららの幼なじみ・河村紡を演じた。

芦田は脚本の印象を「雪さんとうららの2人を見ていて、友達になるのに歳の差なんて、好きなものを好きと思うのに年齢なんて関係ないんだ、と。ほほえましく温かくて、明日もがんばってみようかなと思わせてくれる作品ですごく好きでした」と話し、宮本は「娘でも孫でもない女子高校生と1冊の本から縁があって友情が芽生えていく。こんないいお話はそうそうないと思います」と続ける。

芦田と宮本は孫と祖母の役で出演した「阪急電車 片道15分の奇跡」以来、10年ぶり2度目の共演。宮本は「あんなに小さかったのに、それから10年経っていい娘さんになって。あの共演があったからこそ今回うまく芝居ができたんだと思います」と成長を喜び、芦田と目を合わせながら「楽しかったねえ」とほほえむ。芦田も「この作品で最初にお会いしたときに『これからよろしくね』と何気なく肩に手を置いてくださったのがうれしくて。今すごく息の合ったお芝居をできたという瞬間がたくさんありました。本当に毎日楽しかったです」と共演を振り返った。

本作がグループを離れ、初めて1人で出演した映画となった高橋は「メンバーが誰一人いないのがこんなに緊張するんや、って思いました。でもクランクインのときに、現場がほんわかと温かかった。狩山監督とは別の作品でご一緒してたので、僕が緊張してるときに『恭平、ウェイ』とか言って元気付けてくれました」と回想する。芦田との共演については「初めて会ったときから本当にドシッというか、ほんまにしっかりしてはって。どっちが歳上かわからなくなるぐらい」と感嘆した様子。「ここで1つ聞きたかったんですが」と切り出し、芦田をちゃん呼びするか、さん付けするか悩んでいることを告白する場面も。「最初は“芦田さん”と呼んでいたんですけど、なかなか言いづらくて勝手にちゃん付けにしてました。“ちゃん”と“さん”、どっちがいいですかね……？」と聞くと、芦田は笑みをこぼしながら「呼びやすいほうで大丈夫です！」と返答。高橋は「では、このまま“ちゃん”でいきたいなと思います」と伝えた。

原作は鶴谷香央理の同名マンガで、「このマンガがすごい！2019 オンナ編」の第1位を獲得するなど高く評価された。狩山は「うららと雪は1つのマンガをきっかけに出会う。原作は『マンガ』というものをすごい大事にしていて、映画でもマンガの描写はとても大切にしたポイントです。うららや雪さんと同じような気持ちになって読み進められるような見え方を模索して、今の形ができました。ぜひ注目してみてください」と話した。

最後に高橋は「撮影していた頃はまだ（関西ジャニーズ）Jr.の頃。デビューしてから公開に臨めるのは本当にうれしい」と挨拶。宮本は「映画を観た皆さんの声を本当に楽しみにしています」と述べ、芦田は「うららが雪さんに受け止めてもらえたように、映画を観ている私たちが映画に包み込んでもらえるような作品。自信が持てない自分とか、好きなものにのめり込んでいく自分を温かく受け止めてくれる。自分にも素敵な出会いや楽しい日々が待ってるんじゃないかと思わせてくれる映画だと思います」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

「メタモルフォーゼの縁側」は6月17日より全国ロードショー。