ホウ・シャオシェンが映画を志す学生に語った講義録が本日発売、解題は市山尚三

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書籍「侯孝賢の映画講義」が本日11月19日にみすず書房より刊行された。

「侯孝賢の映画講義」書影(ホウ・シャオシェン著 / 秋山珠子訳 / みすず書房)

「侯孝賢の映画講義」書影(ホウ・シャオシェン著 / 秋山珠子訳 / みすず書房)

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侯孝賢の映画講義

侯孝賢著,卓伯棠編,秋山珠子訳「侯孝賢の映画講義」
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「童年往事 時の流れ」「恋恋風塵」「悲情城市」などで知られ、1980年代から90年代にかけての台湾ニューシネマの興隆を牽引したホウ・シャオシェン(侯孝賢)。2015年には8年ぶりの長編映画となった「黒衣の刺客」で第68回カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞した。2020年には映画監督生活40周年を迎え、ここ日本でも今年になって大規模な特集上映が組まれた。

本書はホウ・シャオシェンが2007年に香港バプテスト大学で映画制作を志す学生に向けて行った講義の記録。初期作品の下地となった生い立ちや故郷喪失の影響に始まり、映画人としての来歴、制作陣や役者たちとのエピソード、作品ごとの秘話、人生観と映画作りとの関わりまで、ホウ・シャオシェン自ら全6講にわたって語る。

ともに一時代を築いた「古嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」で知られる映画監督のエドワード・ヤンや、「風櫃の少年」から「黒衣の刺客」までほとんどの作品で脚本を担当したチュウ・ティエンウェンの話題も。また第2講では小津安二郎、第4講ではロベール・ブレッソンが取り上げられた。

巻末には「好男好女」「憂鬱な楽園」「フラワーズ・オブ・シャンハイ」で製作を担当した映画プロデューサーで、東京国際映画祭のプログラミングディレクターを務める市山尚三による解題を収録。市山は本書の魅力を「侯孝賢が自作についてほとんどのことを包み隠すことなく話している様子が記録された貴重な文献である。しかも、世界的な巨匠の座を築いた『戯夢人生』以前より、自らのスタイルを変貌させようとした『好男好女』以降についてより詳しく語られているところが面白い」と記している。

価格は税込3960円。香港バプテスト大学の映画学科で教鞭を執る卓伯棠が編者、秋山珠子が翻訳を担当した。

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みすず書房 @misuzu_shobo

『侯孝賢の映画講義』映画ナタリーでの紹介記事です。
 
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