書籍「侯孝賢の映画講義」が本日11月19日にみすず書房より刊行された。
「童年往事 時の流れ」「恋恋風塵」「悲情城市」などで知られ、1980年代から90年代にかけての台湾ニューシネマの興隆を牽引した
本書はホウ・シャオシェンが2007年に香港バプテスト大学で映画制作を志す学生に向けて行った講義の記録。初期作品の下地となった生い立ちや故郷喪失の影響に始まり、映画人としての来歴、制作陣や役者たちとのエピソード、作品ごとの秘話、人生観と映画作りとの関わりまで、ホウ・シャオシェン自ら全6講にわたって語る。
ともに一時代を築いた「古嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」で知られる映画監督の
巻末には「好男好女」「憂鬱な楽園」「フラワーズ・オブ・シャンハイ」で製作を担当した映画プロデューサーで、東京国際映画祭のプログラミングディレクターを務める市山尚三による解題を収録。市山は本書の魅力を「侯孝賢が自作についてほとんどのことを包み隠すことなく話している様子が記録された貴重な文献である。しかも、世界的な巨匠の座を築いた『戯夢人生』以前より、自らのスタイルを変貌させようとした『好男好女』以降についてより詳しく語られているところが面白い」と記している。
価格は税込3960円。香港バプテスト大学の映画学科で教鞭を執る卓伯棠が編者、秋山珠子が翻訳を担当した。
ホウ・シャオシェンの映画作品
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みすず書房 @misuzu_shobo
『侯孝賢の映画講義』映画ナタリーでの紹介記事です。
ホウ・シャオシェンが映画を志す学生に語った講義録が本日発売、解題は市山尚三 https://t.co/jDpRl1Ja4B