松元ヒロの過去と現在に瞬くものとは？森達也が「テレビで会えない芸人」推薦

芸人・松元ヒロを追ったドキュメンタリー「テレビで会えない芸人」の予告編がYouTubeで解禁。あわせて映画監督・作家の森達也によるコメントが公開された。

かつて社会風刺コント集団ザ・ニュースペーパーの1人として数々のテレビ番組に出演しながら、1990年代の末に主戦場を舞台に移し“テレビで会えない芸人”となった松元。本作は政治や社会問題をネタに笑いで一言モノ申す松元の生き方と笑いの哲学を通して、今の社会の姿を映し出す。鹿児島テレビの四元良隆と牧祐樹が監督を務め、東海テレビの阿武野勝彦がプロデューサーを務めた。

本作は2020年5月に鹿児島でローカル放送後、全国でオンエアされた番組に追加撮影と再編集が施されたバージョン。森は「テレビでは会えない芸人をテレビが被写体にする。しかし放送には限界がある。ならば次は映画だ。テレビでは放送できない何をテレビマンたちは提示したのか。松元ヒロの過去と現在に、今のテレビの矛盾と自責と覚悟が身震いしながら瞬いている」と推薦している。森と「i-新聞記者ドキュメント-」でタッグを組んだ東京新聞の記者・望月衣塑子によるコメントは下記に掲載した。

「テレビで会えない芸人」は、2022年1月14日より鹿児島・鹿児島ミッテ10、ガーデンズシネマで先行上映。1月下旬からは東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開される。

望月衣塑子 コメント

芸人もメディアも、権力の飼い犬でなく、弱者の番犬となれ。ヒロさんの生き様と覚悟を、メディアに携わる私たちこそが学ばねばならない。