「連続ドラマW 華麗なる一族」の記者発表会が本日4月6日に東京・学士会館で行われ、キャストの
山崎豊子の小説をもとにした本作では高度経済成長期の日本を舞台に、阪神銀行頭取・万俵大介とその一族の栄枯盛衰が描かれる。大介を中井が演じ、大介の妻・寧子に麻生、大介の愛人・高須相子に内田が扮した。
中井はマイクを握ると「今回これだけの俳優さんが出ているんですが、現場では一切和気あいあいとした感じがない。楽しい現場ではなかったよね?(笑)」と述べ、「僕の役に対して、みんなが憎いという感情を持っている。役者として孤独を感じました。その孤独が大介を作っていく。そういう部分がリンクしていてとてもよかったですね」と笑みを浮かべる。
大介の長男である鉄平、次男である銀平を演じた向井と藤ヶ谷。向井が「鉄平と銀平は絆の強い兄弟だと思っています。演じていてすごく信頼感がありました。銀平は物事を俯瞰で見ていて、冷たい男。そこが藤ヶ谷くんとリンクしていますね」と語ると、藤ヶ谷は「いや、兄さん! びっくりしましたよ!」とすかさずツッコみ会場に笑いを起こす。そして「現場ではプライベートなお話もさせていただいて。僕は実生活では長男なんですが、こんな兄さんいたらいいなと思って演じました」と愛情を示した。
令嬢・安田万樹子役の吉岡は印象に残ったシーンについて「藤ヶ谷さんとのシーンはギスギスしたものが多かったんですが、一番ヒートアップしたシーンを撮り終えたあとに、さわやかに『楽しいね!』っておっしゃっていて、すごいな!って」と述懐。これを受けた藤ヶ谷は「いや、兄さんからの流れがあるので!(笑)」と返し、「内容とかセリフが楽しいという意味じゃないですよ! 非日常の中でぶつかり合う“生感”が楽しかったんです」と声を弾ませる。
「撮影の前日は半べそで稽古していました」と打ち明けた内田は「今まで陰と陽であれば陽の役が多かったんですが相子は陰の役。自分にもサディスティックな部分、闇の部分があるんだなと発見しました」と思い返す。一方の麻生は寧子と相子の共同生活に関して「考えも及ばない特殊な関係性。それが毎日続いていくんです。実際の内田さんはとても素敵な人なので、現場は楽しすぎないようにしないとなと思っていました」と本作ならではの苦労を明かした。
大介の長女・美馬一子役の美村は「感情的にテンションの高い作品。それを秘めながら演じる楽しさがありました」と、次女・万俵二子役の松本は「お父さんと相子さんと対立するシーンがあるんです。二子として強くいなきゃと力を入れて踏ん張っていました」と、三女・万俵三子役の福本は「空気が凍っているときに、これ言ってもいいの?っていうことを三子は言ってしまうんです。福本的にはこれ言ってもいいのかな?という葛藤はありましたね」とそれぞれ撮影を回想。また鉄平の妻・早苗役の笹本が「鉄平と早苗のシーンはこの作品の中で唯一温かい気持ちになると思います」と紹介すると、一子の夫・中(あたる)役の要は「一子とのシーンでは全話通して幸せなシーンが1つもなかった。これが閨閥結婚なんだなと思いました」と対照的な夫婦の描かれ方に言及する。
最後に中井は「山崎先生の原作の強さ、このドラマの脚本の強さ、そしてこのキャスト。さらに素晴らしいスタッフが集まって作りました。面白くないわけがないです!」と胸を張り、イベントの幕を引いた。
全12話の「連続ドラマW 華麗なる一族」は、WOWOWプライムとWOWOW 4Kで4月18日より放送。同日よりWOWOWオンデマンドで配信される。
WOWOW開局30周年記念「連続ドラマW 華麗なる一族」
WOWOWプライム、WOWOW 4K、WOWOWオンデマンド
2021年4月18日(日)スタート 毎週日曜 22:00~
※第1話は無料放送
※全12話
中井貴一の映画作品
関連商品
ゴロクミ @5693chan
中井貴一が「華麗なる一族」現場回想、藤ヶ谷太輔は向井理に「いや、兄さん!」(写真10枚) https://t.co/Qig9oYNfF0