1月中旬のこの日の撮影は、映像研の部室が再現された茨城県の倉庫で行われた。もとは軍の関連施設であったという古い倉庫の外観には、原作マンガと同じく、あちこちに空いた穴を修繕した跡が。中に入ると、1階に水崎のデスクとソファ、2階に浅草と金森のデスクが置かれ、それぞれのスペースにはデッサン人形や設定画、そろばん、迷彩柄のリュックなど各キャラクターを表す小道具がちりばめられていた。
まずこの日に撮影されたのは、アニメ発表日のスケジュールが前倒しになったことで、金森が白目をむいて倒れるシーン。普段はクールな金森に扮する梅澤が、渾身の白目でソファに崩れ落ちると、齋藤と山下も「金森氏ー!!」「金森さんっ!!」と息ぴったりに絶叫してコミカルな場面を作り上げる。続いて、失踪した浅草を探すために水崎と金森が相談するシーンの撮影に。山下と梅澤は、英との会話に顔をほころばせつつ、カメラが回る直前にはセリフを何度か暗唱して真剣な表情で演技に臨んだ。
撮影後のインタビューで、実写版のオファーを受けた感想について齋藤は「マンガだから成立している面白さなんじゃないかなと思って、最初は不安も大きかったです」と述懐。山下も同意しつつ「原作の勢いやスピード感がものすごいので、それをどうやったら観ている方に伝えられるのかなって。各キャラクターも女子高生ではありますけど、濃いというか(笑)。乃木坂のイメージとは違う部分もあるので、私たちが演じたらどうなるんだろうなとは思いました」と振り返る。
浅草という役を「私とはかけ離れた人間なんですが、ふとしたときに『このセリフ、私も思ったことあるな』って共感します」と語った齋藤。「今までは等身大の役柄が多かったんですけど、浅草は発想や声の出し方、姿勢まで普段の自分とはまったく違う。挑戦するしかないという気持ちで始まりましたが、意外と今はちょっと浅草の気持ちがわかるんです」と話す齋藤に、山下と梅澤は「浅草の人見知りなところは飛鳥さんと被ります(笑)」と証言した。
また自身の役柄に関して、山下は「ツバメちゃんのこだわりを貫くクリエイター気質な部分は、自分にもあって。意志の強い女の子は憧れでもあるし、演じていて幸せです」とコメント。金森と自分はまったく違うという梅澤は、「クリエイターである浅草とツバメに対して、金森は違った視点を持っている子なので、観ている方と近い目線でいれたらいいのかなと思っています。あとは無表情になりすぎず、笑顔を見せたりとか人間味が出るような自分なりの金森を演じています」と述べた。
原作さながらの密度で作り込まれた本作のセットに話が及ぶと、口々に「美術さんがすごい!」と称賛した3人。齋藤が「どこを見ても楽しいので休憩のときにじーっと見ちゃう」とほほえむと、山下も「CGも使うんですが実際に作られているセットもかなりあって。(カイリー号のような乗り物など)普段関わることのないものに触れながらお芝居しています」とうなずく。
最後に齋藤は、3人のチームワークに関して「もともとチーム感を感じないタイプなんです。後輩にも自分から近付けないですし……」と苦笑しつつ、「でも2、3カ月一緒にやったら舐められたもんなんですよ! 現場だと浅草のテンションなのか、いつもしないような絡みとかもしてしまうんです。だから『私、何年先輩?』って言っています(笑)」と仲のよさをうかがわせるエピソードを明かした。
※「映像研には手を出すな!」は、新型コロナウイルスによる感染症の拡大を受けて公開延期となりました。最新の情報は公式サイトをご確認ください
※記事初出時、人名に一部誤りがありました。お詫びして訂正します。
ドラマイズム「映像研には手を出すな!」
MBS 2020年4月5日(日)スタート 毎週日曜 24:50~
TBS 2020年4月7日(火)スタート 毎週火曜 25:28~
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「映像研には手を出すな!」オリジナルグッズ
※動画は現在非公開です。
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齋藤飛鳥、撮影現場では浅草のテンションに?実写版「映像研」の部室セットに潜入 https://t.co/R7NBC04vRY