片耳のラジオイヤフォンを愛用

──演者として、ラジオパーソナリティとしての収録前のルーティンやこだわりはありますか？

当たり前かもしれないですけど、台本で読みにくそうな漢字はルビを振っておくとか。あと、番組内で紹介する作品のタイトルは大事な部分なので、事前にしっかりと確認できたらと思っています。それから、ラジオに限らずアフレコも含めた収録のこだわりとしては、ヘッドフォンじゃなくてイヤフォンでやりたいというのがあります。

──そうなんですね。どんな違いがあるのでしょう。

たとえば外画（海外の映像作品）など、原音を聞きながらアフレコするときって、通常はブースにヘッドフォンを用意していただいているんです。だけど、僕は片耳のラジオイヤフォンを愛用していて（自身のペンケースから取り出しながら）。これだと適度に自分の声がしっかりと入ってくるんですよね。いいゆるさがあるので、これを使うことは自分の中で決まりにしています。

──なるほど。西山さんが一番やりやすい、自分の声と外の音とのさじ加減があるのですね。

はい。あとはルーティンとなると、リップを塗るとかですかね（笑）。この時期カサカサになりがちなので、塗っておくと余計な部分に意識をとられずにしゃべれます。飲み物とか食べ物は、とくにこだわりはないですね。

西山宏太朗

今、家はチョコだらけ

──ところで、西山さんが最近ハマってることは？

チョコにハマっています。超美味しいチョコレートがいっぱいあって……！ 僕、ショコラティエさんからお話を伺う番組のパーソナリティをやらせてもらっていたのですが（参照：「三越伊勢丹ラジオショコラ」）、そこでショコラティエさんのボンボンショコラ1つに対する熱量を聞いていると、もう、激アツで！（笑） 本当に素敵な歴史がチョコ1粒に込められているのを感じて、食べるたびに染みわたるような、温かい気持ちになります。

──素敵ですね、お話を聞いていると食べたくなってしまいます。

作り手の方がすごくプロフェッショナルなんですよね。素材1つをとっても、こだわり抜いた場所から入手したり、はたまた自分で作ったり。毎回すごく試行錯誤して作られたものを自分がいただけているのは、すごく素敵だなと。さらに、チョコレートのブランドは無限にあって（笑）、食べ尽くせないくらいのいろんな出会いがあるのも楽しいです。

──いつ食べるのが、西山さんにとっての「至福」なのでしょうか？

もう、いつでもいいです（笑）。朝起き抜けに食べてもいいし、なんなら寝る直前……歯を磨く直前にも食べちゃったり、なんてこともあります。今、家がチョコだらけなので（笑）。

西山宏太朗

愛される長寿番組を、リスナーと一緒に

──初回収録を終えてホッとしている今も、チョコの食べどきかもしれません。収録を経て、改めてラジオならではの難しさを感じることはありましたか？

ゲストがいる収録では、呼吸を合わせることが大事だと改めて実感しました。今日、前野さんはすごく呼吸を合わせてくださっていたんです。僕がそろそろ（番組を）締めようかなって思っているのも全部受け止めて、終わりに向けてくださったりしていたんです。今後、きっと毎回こうはならないなと思うので、今度からは前野さんが感じ取ってくださったようなことを、僕のほうが感じ取れるようになりたい。ゲストと呼吸を合わせたラジオができたらいいなと思っています。

──ありがとうございます。改めて、「えてぃらじ」にかける意気込みをお願いします。

皆さんにたくさん喜んでもらえたり、楽しんでもらえるラジオにしたいです。それに、たくさん交流ができる場になったらいいなと思っております。ラジオ番組って、しゃべり手が1人でがんばってもしょうがないですし、リスナーの皆さんの受け取りがあってこそ。皆さんで作っていくものだと思います。この番組は、AT-DXと同じタイミングで始まりましたが、そこから皆さんと一緒にスタートできることを、すごく特別なことだと思っています。楽しい時間を共有しながら、長く愛される長寿番組を目指して、みんなでモノづくりができたらなと思っています。

──西山さんとリスナーが一体となったラジオ、楽しみにしています。最後に、西山さんのファンの皆さんに向けて、メッセージをいただけますか。

ラジオという、音だけで楽しめる時間とコンテンツって、皆さんにとって日常的なのかな？ どうなんだろう。今は動画に字幕というスタイルが多いと思うんですけど、僕は耳だけを澄ましてみるのも好きで、僕にとっては癒やされる大切な時間です。だから、「えてぃらじ」というラジオ番組が皆さんにとってもそんな時間になったらうれしいし、新たな発見につながるといいなと思っています。よろしくお願いします！

西山宏太朗