FANTASTICS・世界のアニメ遍歴を福山潤&藤津亮太が徹底解析!好きな女性キャラのタイプは?「アニメの遺伝子」収録レポ

ゲストの半生とともにアニメ遍歴を振り返る番組「ANIME LIFE HISTORY『アニメの遺伝子』」が、アニメ専門チャンネル・AT-Xの動画配信サービスAT-DXで5月9日にスタート。声優の福山潤とアニメ評論家・藤津亮太がMCを務める同番組は、アニメ業界とは異なる分野で活躍するアニメ好きの著名人をゲストに迎える。ゲストが自身の歩みとともに思い入れのあるアニメ作品や、なぜアニメが好きになったのか、アニメが人生にどのような影響を与えたのかを語り、福山と藤津が独自の視点で深掘りしていく。

コミックナタリーでは「アニメの遺伝子」配信を記念し、第1回の収録現場に記者が潜入した。第1回のゲストはFANTASTICSのリーダー兼パフォーマーであり、アニメ好きとしても知られる世界。幼い頃からアニメが好きだという世界は「劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編」では声優デビューも果たしている。収録では世界が思い入れのある作品について福山、藤津と濃密なアニメトークを展開した。番組本編ではカットされた未公開シーンの様子もお伝えしているのでお見逃しなく。

取材・文 / 伊藤舞衣撮影 / 平野敦

ANIME LIFE HISTORY「アニメの遺伝子」はAT-DXにて配信中。

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声優×アニメ評論家、異色のコンビでゲストのアニメ歴に迫る

左から藤津亮太、福山潤。

左から藤津亮太、福山潤。

スタジオは真っ白な室内にモニターと重厚感あるソファが用意されたシンプルなセッティング。カメラが回り、福山潤の元気な挨拶が響き渡るとスタジオは一気に明るい空気に包まれた。以前から仕事で顔を合わせる機会があったという福山と藤津亮太だが、声優とアニメ評論家がともにMCを務めるのは珍しい。福山が改めてアニメ評論家の仕事について尋ねると、藤津は「作品の特徴を捉えて文章に書いて、大きなアニメの世界、歴史の中の位置付けを提案するポジション」と説明した。

“アニメ業界外の人がカメラの前で好きなアニメの話をする”という番組のコンセプトを受け、福山は「(アニメを)語れる世の中になっていることがすごくうれしいですね」と笑顔を見せる。藤津も頷きながら、20年ほどでアニメの世間での位置付けが大きく変わったと話し、さらに「この10年で(その位置付けの変化が)さらに加速している感じがする」と続けた。

初回のゲスト・世界は登場すると華麗なダンスを披露しスタジオに華を添える。福山と藤津は、ダンサーという職業の世界とアニメがイメージとして結びついていなかったのだと言う。初回のゲストという大役を任された世界は福山から「来ていただくのに勇気がいりませんでした?」と尋ねられると、「切り開いていくのが好きなんで。初回って楽しいじゃないですか」とにっこり。世界の「おふたりに会いたかった」という思わぬラブコールに「知ってます!?」と福山は驚きの表情を見せた。アニメ好きなら当然と言わんばかりに2人を知っていたと話す世界に、濃い話が聞けるのではとスタジオの期待も高まる。

世界

世界

年齢感と合わない? 少年時代のシブめなアニメ遍歴

ここからは世界が観てきたアニメが記された年表を見ながらのトークへ。幼少時代から少年時代、中学時代、高校時代、青年時代、EXILE時代まで、時期ごとにさまざまなジャンルのアニメが多数挙げられた。世界がアニメを認識したのは3歳から4歳くらいのことで、幼い頃に親が働いている間の1人で過ごす時間にアニメをよく観ていたのだと振り返る。そんな幼少期を彩った作品に「クレヨンしんちゃん」「ドラゴンボール」といった王道な作品が並ぶ中、「NINKU -忍空-」のタイトルを発見し「シブいですよね」と唸る藤津。それに対し、「動きと音楽がカッコいい」と2歳からダンスを習っていたことがきっかけで惹かれたことを伝えた。

7歳から13歳の少年期に「スプリガン」「AKIRA」といった大人びた作品を観ていたことに藤津が注目すると、福山は「大人に入れ知恵されて観ている」と推理。福山の予想通り世界は親戚やダンサーの先輩からそれらの作品を勧められたのだと明かした。「昔から孤軍奮闘するヒーローというか、孤独に戦う暗い作品が好き」と話す世界。10歳未満で「AKIRA」「ベルセルク」といったハードな作品を観ていたという早熟ぶりに、藤津は驚きのあまり「小学校の履修科目ではない」と笑いながらコメントした。

左から藤津亮太、福山潤。

左から藤津亮太、福山潤。

中学時代の作品では、世界が2歳頃に放送されたアニメで、どう考えても年齢感が合わない「獣兵衛忍風帖」が異様な存在感を放つ。藤津はたまらず13歳から16歳頃に「獣兵衛忍風帖」を観たことについて追求。世界は同作との出会いを近所のレンタルビデオショップだったと話し、店のオーナーがさまざまなアニメやOVAシリーズを取り入れていたことや、オーナーに作品を勧められたことからこの時期にさまざまな作品を鑑賞できたのだと語る。またこの頃ヒップホップにのめり込んでいったという世界は、ヒップホップグループのウータン・クランがアニメやマンガが好きだと歌詞で発信したことをきっかけに「ヒップホップとアニメは親和性があるんだな」と感じたのだとか。ダンサーとしての自我が芽生えた時期に観た「サムライチャンプルー」は描写のカッコよさと、Nujabesが手がけた音楽との調和を楽しんだと述懐した。