「薔薇王の葬列」「海が走るエンドロール」の山本侑里(秋田書店 プリンセス・ボニータ編集部)
マンガ家が作品を発表するのに、経験豊富なマンガ編集者の存在は重要だ。しかし誰にでも“初めて”がある。ヒット作を輩出してきた優秀な編集者も、成功だけではない経験を経ているはず。名作を生み出す売れっ子編集者が、最初にどんな連載作品を手がけたのか──いわば「担当デビュー作」について当時を振り返りながら語ってもらい、マンガ家と編集者の関係や、編集者が作品に及ぼす影響などに迫る連載シリーズだ。今回登場してもらうのは、秋田書店の山本侑里氏。2008年に入社し、月刊プリンセス編集部でキャリアをスタートさせた。2013年から連載を開始した「薔薇王の葬列」(菅野文)が累計200万部を記録する大ヒットを記録。近年では、「海が走るエンドロール」(たらちねジョン)、「いつか死ぬなら絵を売ってから」(ぱらり)などの話題作も手がける。話しているとつい気を許してしまい、垣根なくすべてを話し、聞きたくなってしまう。そんな名付け得ぬ天性を持った山本氏は、「おもしれー女」であり、「行動力」の人だった。