荒木飛呂彦制作、7体のスタンド潜むステンドグラス　スタンドは「パワーが強い順」

荒木飛呂彦が、本日7月29日に大阪・大阪駅で開催された「大阪駅西側地区アートプロジェクトWARP（ワープ）発表セレモニー」に登壇した。

大阪駅西側エリアにアート作品を展示するプロジェクト「WARP（WEST ART PROJECT）」。同プロジェクトでは、大阪駅西側エリアを行き交う人々が日常的にアートに触れる機会と、新たな想像の世界線へ“ワープする”アート体験の提供を目指している。荒木は展示されるパブリックアート作品を制作するクリエイターとして、プロジェクトに参加した。なお荒木がパブリックアートを手がけるのは今回が初めてのことだ。

イベントでは荒木がアンベールを行い作品を公開。MCのかけ声をきっかけに勢いよく幕が引かれると、ステンドグラスがお目見えした。荒木の作品は、大阪駅2代目駅舎の時代から103年にわたり展示されていたかつてのシンボル・噴水小僧がテーマとなっている。荒木は「WARP」へ参加について「かつて、大阪駅に“噴水小僧”という像が飾られていて、今は博物館に眠っている。かつてシンボルになっていたものを新しい形で復活させ、再生するということに魅力を感じました。マンガ家なので、パブリック作品に携わらせていただく機会もそうないので、是非貢献したいと思い、一生懸命描かせていただきました」とコメントした。

作品には「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズに登場するスタープラチナやキラークイーンといったスタンドがデザインされた。スタンドをデザインした理由については、「作品に出てくるスタンドは、見えない自然の力を画にして表しています。今回、噴水を表現するにあたり、スタンドは絶対必要だと思い、7体を作品の中に入れています」と述べた。さらにスタンドの選定理由を「パワーが強い順です！ あとは、雨で噴水を降らすスタンドです。パワーが強いスタンドを選んだ理由は、この作品の前を通過する方にパワーを与えたいと考えたからです。癒しや希望・幸運へのパワーですね。いいことが起きますようにという思いを込めて描かせていただきました」と答え、その思いを語った。作品の制作については「マンガは四角い紙に描いていますが、今回は円形状に制作する必要があり、構図の配置を考えるのが難しかったですね。僕にとっても珍しい作品です」振り返っている。

イベントには西日本旅客鉄道の代表取締役社長・長谷川一明氏も登壇。荒木へのプロジェクト参加オファーについて「世界で活躍されて、古い歴史を継承しながら現代を生きる主人公を描いた作品を通して世界にメッセージを発信していただいている荒木先生に相応しいアートと考え、プロジェクトに参加していただきました」と経緯を明かす。また「今回は6つのアートの展示をしていますが、どれも先生方の心のこもった作品を制作していただいております。作品をご覧にいただきながら街を探索していく、梅田の街を回遊していただく機会になっていければなと思います」と思いを述べた。

「WARP（WEST ART PROJECT）」荒木飛呂彦パブリックアート筆入れ映像

「WARP（WEST ART PROJECT）」荒木飛呂彦パブリックアート筆入れ映像