「アムリタの饗宴」舞台挨拶に内田真礼・能登麻美子が参加、乙一らが絶賛のコメント

劇場アニメ「アムリタの饗宴」の公開記念舞台挨拶の実施が決定。併せて著名人から作品へのコメントが寄せられた。

東京では、5月27日にシネ・リーブル池袋、アップリンク吉祥寺、MOVIX昭島で舞台挨拶を実施。主人公の女子高生・たまひ役を務める内田真礼をはじめ、能登麻美子、MoeMi、坂本サク監督が登壇する。さらに5月28日には大阪のシネ・リーブル梅田とMOVIX堺、兵庫のMOVIXあまがさき、6月3日には京都のアップリンク京都、愛知のシネマスコーレ、MOVIX三好でも舞台挨拶が行われる。なお東京以外の会場には、MoeMiと坂本監督が登壇する予定だ。

今回コメントを寄せたのは小説家の乙一、ミュージシャンの大槻ケンヂ、「リング 0 バースデイ」の監督などで知られる鶴田法男、アニメ演出家の角銅博之、映画レビューをTwitterに数多く投稿する人間食べ食べカエル、映画評論家・文筆家の氏家譲寿の6人。乙一は「絶望の向こう側に見える、エモーショナルな情景に感動。人物の記号化されていない生々しい動きには、身体の真実味が宿り、死の恐怖が際立つ」と絶賛し、大槻は「観たいもの、観せたいもののイメージが明確であり、かつ無限。演出の絶妙な間。ホラーの既視感。雰囲気ある音楽と全員かわいい女の子たち。もっと観たい。芸が細かい」と感想を綴っている。

「アムリタの饗宴」は、2018年に公開された「アラーニェの虫籠」に続く坂本サク監督のオリジナル長編アニメ。内田真礼演じる女子高生のたまひが、下校途中に巨大集合住宅の屋上から人が飛び降りるのを目撃したことをきっかけに、巨大集合住宅内での奇妙な出来事に巻き込まれていく。5月26日より、花澤香菜が出演した「アラーニェの虫籠＜リファイン版＞」と同時上映で全国で順次公開される。また来場者プレゼントとして、坂本監督の描き下ろしイラストステッカーが配布されることも決定した。

乙一コメント

絶望の向こう側に見える、エモーショナルな情景に感動。人物の記号化されていない生々しい動きには、身体の真実味が宿り、死の恐怖が際立つ。他のアニメとは異なる進化の道を選び、羽化しようとする蛹のような作品だ。

大槻ケンヂコメント

ああっ！ 少女が空から!! 観たいもの、観せたいもののイメージが明確であり、かつ無限。演出の絶妙な間。ホラーの既視感。雰囲気ある音楽と全員かわいい女の子たち。もっと観たい。芸が細かい。

鶴田法男コメント

全編Happyなクライマックスの「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」だが、その対極と言えるのが全編darkなクライマックスに彩られた「アムリタの饗宴」だろう。坂本サク監督がたった1人で作ったホラーアニメの到達点！

角銅博之コメント

こんなにも早く、見終わってすぐ最初から見直したくなる映像はそうそうあるものじゃない。 アニメーションとは思えないカメラワークやいきいきとしたキャラクターの動きは、異様に大きく動かない建物を際立たせるためにある。
眩しい光は昏い影を、声や音は沈黙を、白い服は赤い血を。
安寧な日常は悪夢の前ふりに過ぎない。
悪夢は美しくおぞましく、いつまでもおわらない。
闇を愛する人たちがみな快哉を叫ぶであろう、そんな映画。

人間食べ食べカエルコメント

異形と不条理を詰め込んだ濃厚な48分。この常軌を逸した世界を1人で作り上げたというのが信じられない。妖しく蠢く蟲たちに目を奪われ、鑑賞後は心ここに在らず。完全に別世界に持っていかれた。

氏家譲寿（ナマニク）コメント

節足動物への執着と独特の内臓感覚、奇妙なカメラワークと耳を狂わすミニマルな劇伴が織りなす絶望。生き地獄の中、少女たちが生むシスターフッド感の切なさよ……。