「TRIGUN STAMPEDE」PVへの歓声に内藤泰弘は涙、原作への熱い思いも語る

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内藤泰弘「トライガン」を原作としたオリジナル新作アニメ「TRIGUN STAMPEDE(トライガン スタンピード)」のトークイベントが、去る7月2日にアメリカ・ロサンゼルスで開催されたアニメイベント「Anime Expo 2022」内で行われた。

「TRIGUN STAMPEDE」トークイベントより。

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「トライガン」は過酷な世界を生きる平和主義者の賞金首という一風変わった伝説のガンマン、ヴァッシュ・ザ・スタンピードが繰り広げるガンアクション。アニメ「TRIGUN STAMPEDE」ではさまざまなCGアニメを手がけてきたオレンジが制作を務める。イベントには内藤、コンセプトデザインとキャラクター原案を担当する田島光二、オレンジの和氣澄賢プロデューサーと渡邊喜洋プロデューサー、東宝の武井克弘プロデューサーが登壇し、作品の新情報が届けられた。

「TRIGUN STAMPEDE」トークイベントより。

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壇上の内藤が「ここが我々のスタートだ」と言うと、場内は拍手喝采に包まれる。武井プロデューサーはプロジェクト発表時から世界中のファンに注目されている「TRIGUN STAMPEDE」のPVやティザービジュアルを、「Anime Expo 2022」で公開できることがうれしいと発言。同イベントでの発表を行うのは、海外ファンにも人気の高い作品の情報を世界に同時に届けるためだと説明した。

「TRIGUN STAMPEDE」トークイベントより。

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新情報の発表の前に、内藤は「トライガン」への熱い思いを吐露。「描き終わった後で改めて自分の仕事を見たときに、地面に描かれた血の跡のようだった。本当に苦しんで、のたうち回って描いてきた。あのとき生きてた僕のすべてが入った、血の跡です」と語る。そんな「トライガン」を今なぜアニメ化するのか問われた武井プロデューサーは「一言でいえば『トライガン』が好きだからです。私は中学生のときにアニメを観て初めて『トライガン』を知りました。そして月日が経ってアニメの仕事に携わっていますが、90年代末のアニメが特に好きで、スケール感があって、骨太なアニメを自分が観たいと思ったからです。優れた原作をもとに、最新の技術でアニメーションにしたら最高に面白いものができるんじゃないか、と思い企画しました」と企画の原点を明かした。

アニメ「TRIGUN STAMPEDE」ティザービジュアルの告知画像。

アニメ「TRIGUN STAMPEDE」ティザービジュアルの告知画像。[拡大]

その後、ヴァッシュがロープに吊るされながら、愛銃を掴もうと手を伸ばすティザービジュアルが披露される。武井プロデューサーは「今回『TRIGUN STAMPEDE』というタイトルになったのは、ヴァッシュの物語を掘り下げたいと思ったから。この絵一枚からも新しいことをしていることが伝わると思う」とコメント。さらに監督を武藤健司が務めることも明かされると、和氣プロデューサーからは武藤監督との出会いのエピソード、武井プロデューサーからは武藤監督への信頼と作品への自信が述べられた。

アニメ「TRIGUN STAMPEDE」コンセプトアート

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続いて田島によるコンセプトアートがスクリーンに映ると、客席からは大きな歓声が。田島は「和氣さんから『ハリウッド版のトライガン』をやってほしいと言われ、僕のほうでもイメージが湧いてきました。このコンセプトアートは、自分がやってみたい『トライガン』とは何か?と考えて、1枚目に描いた画です」とコンセプトアートについて解説した。本編映像もふんだんに使ったPVが流れると、上映中から喜びの悲鳴と歓声があがり、観終えた会場のファンからは大きな拍手が贈られる。映像とその歓声に、内藤の眼には涙が浮かんでいた。

「TRIGUN STAMPEDE」トークイベントより。

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武藤監督が作品で大切にしたことなどを語ったビデオコメントが上映される一幕も。その後、和氣プロデューサーから「世界の人々に届けられる作品を作りたいと思いました。その中で、フェイシャル(表情豊かな映像表現)をこだわり、豊かな表現で感情を表すようなアニメーションが作りたいと思って制作しています」、 武井プロデューサーから「なぜもう一度やるのかというと、新しいことに挑戦することであり、CG、そして最高のCGを作ってくれるオレンジさんにお願いしたく、企画しました」と作品で挑戦したポイントについて言及がなされる。

さらに武井プロデューサーはシナリオに長い時間をかけて、内藤ともたくさんの意見を交換しながら物語を作り上げたことを述懐。最後にPVで明らかになった松岡禎丞らのキャスト陣についても「シナリオ、画作りも新生するために新しいキャスティングをしました。まずはPVをご覧いただければ、そこにはヴァッシュがいます」と述べ、イベントは幕を閉じた。

内藤泰弘コメント

さっきPVを見て頂いた皆さんの反応が本当に素晴らしかったです。昨日食べたピザの味をすべて忘れました(笑) 僕たちは前に進みます。トライガンは前に進みます。そして、今ここで、今この時間で日本で作っている監督とスタッフに、どうか力を与えてください。お願いします。

田島光二コメント

PVを見て、5年前から作ってきたものがこうやって形になったということを感じて泣きそうになりました。そして、さっきファンの皆様と一緒に観て、また泣きそうになりました。これから400枚描いたデザインから、どんどんかっこいいキャラクターたちが出ていくので、楽しみにていてください。

和氣澄賢プロデューサーコメント

5年ほど前にこの企画をもらい、そこから5年間ずっと考え続けています。制作プロデューサーとして、凄いスタッフが集結して作れている作品だと思っています。実際の本編はPV以上にさらにすごいものになっています。是非楽しみにしていただければと思います。

武井克弘プロデューサーコメント

『トライガン』の原点に戻り、王道のエンタテインメントを作っています。今までの『トライガン』とは違いますが、間違いなく『トライガン』になっています。是非、楽しんで頂きたいです。

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(c)2023 内藤泰弘・少年画報社/「TRIGUN STAMPEDE」製作委員会

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