4月1日に全国で公開される「女子高生に殺されたい」は、女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人が、理想的な殺され方を実現するため9年間にわたり練り上げた計画を進めていくサスペンス。田中は原作について「すごく面白いなと。これが映画になったときにどういう作りになるのかなあと想像もつきませんでしたが、脚本を読んで『これが映像になるのか』と、とにかくわくわくしっぱなしでした」と語る。春人を演じるための役作りについて問われると、田中は「女子高生に殺されたいという春人の欲望を突き詰めると、なかなか難しいんですよね。想像でしかないので。ですからこれといって役作りはしていませんでした……」と述べた。
もともと原作を読んでいたという南は「今まで挑戦したことのない役だったので、やりがいを感じつつ、楽しくお芝居ができました」と述べ、田中が演じる春人について「マンガで読んだときよりも、田中さんが演じたことで春人先生の狂気さが増していて、とても素敵だなと思いました」と話して田中を笑わせる。河合は「表情やセリフがあまりない役なので、基本的には原作のあおいちゃんをコピーしようと意識して演じていました」と振り返り、オリジナルキャラクターである京子を演じた莉子は「どう演じようかとゼロから自分でがんばって考えましたが、本読みや現場の空気感、キャストの皆さんとのキャッチボールを大切にしながら演じることが一番だなと思ったので、そこを意識しました」とコメント。茅島は愛佳が柔道の稽古に打ち込むキャラであることから、「体育の時間でしか柔道をしたことがなかったので、練習の時間を作っていただいて、背負い投げとか絞め技など一から全部教えていただきました」と撮影を振り返った。
田中との共演経験が多い大島は「毎回役柄の関係性が違って、今回は元恋人役。また新たな一面を見ることができました。ですが、撮影の合間は変わらぬ田中圭でして、安心感はありましたね」と述懐。大島の存在について田中も安心感を覚えていたといい、「大島さんが現場に来てくれたときは本当にホッとしました! というのも、キャストがとにかく若くてキラキラしてるんですよ!」と口を滑らせると、大島から即座に「おいっ!」とツッコミが飛ぶ。田中は焦った様子で「違う違う、(大島が)キラキラしてないなんて言ってないよ!」と釈明し、生徒たちを演じた南たちとの関係について「『この子たちとお芝居できない……』と思ってしまうほど、(南らの)目がキラキラしてるんです。それで罪悪感を感じてしまって、堂々と芝居できるように毎日とにかく走ろうと。走ってがんばっていれば俺もキラキラしてんだろと、よくわかんない暗示を自分にかけてました。唯一やった役作りはそこかもしれないです」と述べた。
城定監督は映画化するうえで意識したことを問われると、「女子高生に殺されたいという欲望については想像でやるしかないので、かなりキャストに委ねる部分が多かったんです。ですが教室のシーンを撮影していると、キャストたちがいつの間にかリアルな高校のクラスのようになっていて。田中圭が本当にこのクラスの先生のようになって、まとめてくれたんだなと思いました」と現場の様子を明かす。田中が「走った甲斐がありましたね」とつぶやくと、城定監督は「そのお話を聞いて、知らないところでそんな努力をしてくださったんだと思って感動しましたね」と感謝した。
最後に田中は「この作品では唯一無二の危険な欲望を持った男による、9年間の自分殺害計画が描かれています。本当にかっこいいカメラワークや映像、緻密に練られたストーリーでわくわくさせられる映画になっていると思います。なかなか観ることのできない力強さを持っている作品だと思うので、不思議な2時間を楽しんでください」と観客に語りかけ、イベントは幕を下ろした。
実写映画「女子高生に殺されたい」
2022年4月1日(金)全国ロードショー
スタッフ・キャスト
出演:
原作:
監督・脚本:
製作:鳥羽乾二郎
音楽:世武裕子
エグゼクティブプロデューサー:福家康孝
企画・プロデュース:谷戸豊
プロデューサー:柴原祐一
ラインプロデューサー:濱松洋一
撮影:相馬大輔
照明:佐藤浩太
録音:竹内久史
美術:黒羽陽子
美術プロデューサー:津留啓亮
ヘアメイク:内城千栄子
衣装:加藤みゆき
編集:相良直一郎
音響効果:井上奈津子
キャスティング:細川久美子
助監督:土岐洋介
制作担当:天野佑亮
宣伝プロデューサー:福田大輔
制作プロダクション:ダブ
企画・配給:日活
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